トヨタ自動車(証券コード:7203)の株価は2026年4月9日終値で3,331円。2026年3月期は営業収益50兆円(前期比+4.1%)と増収を見込む一方、米国関税の影響1.4兆円が重く営業利益は3兆8,000億円(同▲20.8%)と減益予想となっている。アナリストの平均目標株価は約4,033円で、現在値から約18%の上昇余地がある。配当利回りは2.85%、年間配当95円(予想)で6期連続増配の見込みだ。
トヨタ自動車(7203)リアルタイム株価 — 現在値・前日比・出来高
2026年4月9日のトヨタ自動車の取引データは以下の通り。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 始値 | 3,398円 |
| 高値 | 3,399円 |
| 安値 | 3,318円 |
| 終値 | 3,331円 |
| 前日比 | ▲53円(▲1.57%) |
| 時価総額 | 約52兆5,657億円 |
4月に入ってからは3,300円台での推移が続いており、米国関税政策の不透明感から上値の重い展開となっている。2024年の高値圏(3,800円台)からは調整局面にあるが、長期的な下落トレンドには至っていない。
株価チャート・テクニカル分析
直近のトヨタ株は3,300〜3,500円のレンジ内で推移しており、方向感を探る展開が続いている。テクニカル面では以下のポイントに注目したい。
- 移動平均線:25日移動平均線を下回る水準で推移。短期的には弱気シグナル
- サポートライン:3,300円付近が直近の下値支持線として意識される
- 出来高:関税関連の報道がある日は出来高が急増する傾向
中長期的には、2024年の高値圏からの調整が一巡し、3,300円台が底値圏となるかが焦点。関税問題の進展次第でトレンド転換の可能性がある。
主要財務指標一覧
2026年4月9日時点のトヨタ自動車の主要投資指標をまとめた。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| PER(会社予想) | 12.15倍 |
| PBR(実績) | 1.11倍 |
| ROE(実績) | 13.59% |
| 配当利回り(会社予想) | 2.85% |
| BPS(実績) | 2,990.37円 |
| 自己資本比率 | 38.4% |
| 時価総額 | 約52.6兆円 |
PER 12倍台は自動車セクターの中では標準的な水準。PBR 1.11倍はほぼ解散価値に近く、ROE 13%超を維持していることを考えると割安感がある。
業績推移と決算サマリー
トヨタ自動車の直近の業績推移を振り返る。
2026年3月期(第3四半期累計・2025年4-12月)
- 営業収益:38兆876億円(前年同期比+6.8%)
- 営業利益:3兆1,967億円(同▲13.1%)
2026年3月期 通期見通し(2026年2月上方修正後)
- 営業収益:50兆円(前期比+4.1%)
- 営業利益:3兆8,000億円(同▲20.8%)
- 純利益:3.5兆円に上方修正
増収減益の構図が鮮明だ。売上は過去最高水準を更新する見込みだが、米国関税の影響(通期で約1兆4,500億円の減益要因)が利益を大きく圧迫している。一方、販売台数の堅調さや原価低減努力により、当初予想からは営業利益を4,000億円上方修正した。
過去の業績推移
| 期 | 営業収益 | 営業利益 |
|---|---|---|
| 2024年3月期 | 約45兆円 | 約5.4兆円 |
| 2025年3月期 | 約48兆円 | 約4.8兆円 |
| 2026年3月期(予) | 約50兆円 | 約3.8兆円 |
アナリスト予想・目標株価
証券各社のアナリストによるトヨタ自動車の評価は以下の通り。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| コンセンサスレーティング | 買い |
| 内訳 | 強気買い9名・買い3名・中立5名 |
| 平均目標株価 | 約4,033円(現在値+約18%) |
| 目標株価レンジ | 3,299円〜4,500円 |
直近ではある証券会社が目標株価を4,000円から4,500円に引き上げ、レーティング「強気」を継続。円安効果と原価低減の進捗が想定以上であることが評価されている。過去3ヶ月でアナリストの平均目標株価は3,299円から3,700円台へ大幅に切り上がっており、市場の見方は改善傾向にある。
トヨタ株の投資判断ポイント
強み・買い材料
- マルチパスウェイ戦略:HV・PHV・EV・水素と全方位で技術を展開。EV一辺倒のリスクを回避している
- 全固体電池:2026年からパイロット生産を開始し、2027〜28年の実用化を目指す。航続距離延長・充電時間短縮を実現する次世代技術
- 財務基盤:時価総額52兆円超、自己資本比率38.4%、ROE 13.59%と経営の安定性が際立つ
- 6期連続増配:株主還元に積極的。配当性向25%でさらなる増配余地あり
- 外国人投資家の買い越し継続:2026年2月には6週連続買い越し。海外勢のジャパン・リバリューの恩恵を受けやすい
リスク・売り材料
- 米国関税:通期で1.4兆円超の減益要因。今後の政策変更次第でさらに拡大する可能性
- 為替リスク:円高に振れた場合、利益圧迫要因に。1円の円高で約500億円の営業利益減少とされる
- EV競争の激化:海外メーカーのEV攻勢が続く中、トヨタのEVシフトは競合比でやや慎重
過去の暴落局面からの回復パターン
トヨタ株は過去の大きなショック局面でも着実に回復してきた実績がある。
- リーマンショック(2008-2009年):営業利益▲4,610億円の赤字に転落したが、翌期には1,475億円で黒字回復。株価もその後数年で大きく反発
- コロナショック(2020年):多くの自動車メーカーが巨額赤字となる中、トヨタは1,588億円の黒字を維持。翌年には営業利益1.3兆円まで急回復
歴史的に見ると、トヨタ株は大幅下落後に比較的早い段階で業績を回復させてきた。現在の関税ショックも中長期的には乗り越える可能性が高いと見る向きが多い。
配当金・株主優待情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年間配当金(予想) | 95円(前期比+5円) |
| 配当利回り | 2.85% |
| 配当性向 | 25.0% |
| 増配実績 | 6期連続増配見込み |
| 中間配当 権利確定日 | 9月30日 |
| 期末配当 権利確定日 | 3月31日 |
| 配当支払時期 | 中間:11月下旬頃 / 期末:5月下旬頃 |
なお、トヨタ自動車は株主優待制度を設けていない。配当金による株主還元を重視する方針で、配当性向25%は自動車メーカーとしては標準的な水準。利益成長に伴い今後も増配が期待できる。
関連ニュース・株価に影響する材料
米国関税問題
トランプ政権による自動車関税は、日本車メーカー全体で約2.5兆円、トヨタ単体で1.4兆円超の影響が見込まれている。今後の日米交渉の進展が株価の最大の変動要因となる。
全固体電池・EV戦略
トヨタは2026年からパイロットラインでの全固体電池の試作・検証を開始。2030年の本格量産を目標としており、実用化が進めば従来のリチウムイオン電池を大幅に上回る性能(航続距離延長・充電時間短縮・安全性向上)を実現する。研究開発費は1兆円以上を投入予定で、EV・自動運転・ソフトウェアの三本柱で技術革新を推進中だ。
外国人投資家の動向
外国法人の持株比率は全体の4分の1を超え、2026年2月には6週連続の買い越しを記録。海外勢による日本株見直しの流れの中でトヨタ株は主要な投資対象となっている。外国人投資家は日本株売買代金の約6割を占める最大勢力であり、その動向は株価に直結する。














