技研ホールディングス株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。売上高は前年同期比7.7%減の39.36億円ですが、価格競争の激化や建設資材の高騰などの影響を抑えつつ、固定費用の削減に成功し、経常利益は前年同期比12.1%増の5.32億円となりました。自己資本比率も62.3%と健全な水準を維持しています。
企業情報
企業名: 技研ホールディングス株式会社
証券コード: 14430
決算期: 3月期
技研ホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
技研ホールディングス株式会社の決算期は3月期です。具体的な決算日は毎年3月31日で、第3四半期決算は毎年12月31日に行われます。
主な事業
技研ホールディングス株式会社は、土木関連事業、建築関連事業、型枠貸与関連事業の3つを主要な事業としています。土木関連事業では法面保護工事を、建築関連事業では医療施設向けの放射線防護・電磁波シールド工事を行っています。また型枠貸与関連事業では消波根固ブロック製造用型枠の賃貸やコンクリート二次製品の販売を手掛けています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が39.36億円と前年同期比7.7%減となりましたが、営業利益は3.95億円と9.9%増加しました。これは、固定費用の削減により収益性が改善したためです。経常利益は5.32億円と12.1%増加し、親会社株主に帰属する四半期純利益は3.44億円と11.2%増加しました。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、売上高は43.35億円から39.36億円に減少しているものの、経常利益は4.75億円から5.32億円に増加しています。これは、価格競争の激化や建設資材価格の高騰などの影響を受けながらも、固定費の削減などにより収益性が向上したためです。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の財務状況を見ると、総資産は169.43億円と前連結会計年度末に比べ12.16億円増加しました。主な要因は投資有価証券の時価評価額の増加です。一方、負債は63.88億円と前連結会計年度末に比べ1.97億円増加しており、この増加も投資有価証券の時価評価額の増加に伴う繰延税金負債の増加によるものです。
資産の部
資産の部では、現金預金が20.80億円、受取手形・完成工事未収入金等及び契約資産が13.35億円となっています。また、投資有価証券が56.27億円と大きな割合を占めています。
負債の部
負債の部では、支払手形・工事未払金等が6.08億円、長期借入金が3.31億円となっています。また、投資有価証券の時価評価額の増加に伴い、繰延税金負債が1.98億円となっています。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が100.08億円、その他の包括利益累計額が5.47億円となっています。自己資本比率は62.3%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは直近3年間で3.4%、3.2%、3.4%と推移しており、安定した水準を維持しています。一方、ROEは14.2%、12.5%、13.4%と推移しており、株主資本利益率が高い水準を維持できています。これは、収益性の向上と財務体質の健全性が両立できているためです。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが0.80億円の収入、投資活動によるキャッシュフローが0.33億円の支出、財務活動によるキャッシュフローが0.16億円の支出となりました。これにより、現金及び現金同等物の当第3四半期連結会計期間末残高は20.80億円となっています。
配当の支払額
当社は、株主還元として安定的な配当を実施しています。2023年6月の定時株主総会において、1株当たり1円の期末配当が決議されました。これにより、年間配当金は1株当たり1円となります。
今後の展望
技研ホールディングス株式会社は、インフラ整備や医療施設の改修など、社会の安全と暮らしを支える事業を展開しています。今後も受注の確保と収益性の向上に努め、持続的な成長と企業価値の向上を目指していきます。特に、建設資材価格の高騰などの課題にも着実に対応しながら、安定的な業績を維持していく方針です。
編集部のまとめ
技研ホールディングス株式会社は、売上高は減少したものの、固定費用の削減などにより収益性を高めることができました。また、健全な財務体質を維持しており、安定配当も実施しています。今後も社会インフラ整備や医療施設の改修など、重要な事業に取り組んでいく方針です。同社の決算内容と今後の展望を踏まえると、企業価値の向上が期待できるといえるでしょう。
技研ホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
技研ホールディングス株式会社の決算日は毎年3月31日で、第3四半期決算は毎年12月31日に行われます。また、同社は株主還元として年間配当金が1株当たり1円の安定配当を実施しています。財務体質も健全で、今後の業績拡大に期待が高まります。