ITbookホールディングス株式会社(ITbook Holdings Co.,Ltd.)は、国内有数のITサービス企業グループです。最新の決算を見ると、業績は堅調に推移していることが分かりました。事業は多岐にわたり、ITコンサルティング、システム開発、人材派遣、地盤調査といった分野を手掛けています。
企業情報
企業名: ITbookホールディングス株式会社
証券コード: 14470
決算期: 3月期
ITbookホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ITbookホールディングスの決算は3月期で、3月31日が決算日になっています。そのため、2024年2月14日に第3四半期の決算報告書を発表しました。
主な事業
ITbookホールディングスグループは、ITコンサルティング、システム開発、人材派遣、地盤調査といった多岐にわたる事業を展開しています。主力であるコンサルティング事業やシステム開発事業では、官公庁や大手企業への提案力が強みです。また、人材事業では技術者派遣、地盤調査事業では地盤改良工法の販売など、幅広いサービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は210億6,942万円、営業利益は1億235万円と好調な数字を記録しました。特に人材事業や地盤調査改良事業が売上を牽引しています。利益率も前年同期と比べて改善されており、ITサービス企業としての基盤が強化されつつあると言えるでしょう。
売上・利益の推移
ITbookホールディングスの直近3年間の売上高は305億2,815万円(2023年3月期)、営業利益は7億845万円(2023年3月期)と推移しています。コロナ禍の影響もありましたが、安定した業績を維持し続けており、ITサービス分野での競争力を発揮しているといえます。
四半期連結貸借対照表について
ITbookホールディングスの四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が172億2,729万円、負債合計が146億1,772万円、純資産合計が26億959万円となっています。業績が順調に推移しているため、財務体質の健全性が維持されていると言えるでしょう。
資産の部
資産の部では現金及び預金の増加が目立ちます。これは営業活動によるキャッシュ・フローの増加に起因しており、手元流動性の確保が図られています。また、受取債権も増加傾向にあり、売上の拡大を反映しているといえます。
負債の部
負債の部では短期借入金の増加が主な変動要因となっています。運転資金の調達などに活用されているようです。一方で、長期借入金は減少傾向にあり、財務の健全性が維持されています。
純資産の部
純資産の部では利益剰余金の減少が目立ちます。これは親会社株主に帰属する四半期純損失の計上によるものです。ただし、自己資本比率は15.6%と一定の水準を保っており、財務基盤の安定性が確保されています。
ROAとROE
ITbookホールディングスのROA(総資産利益率)は11.4%、ROE(自己資本利益率)は13.2%となっています。これらの数値は前年同期と比べると低下傾向にありますが、IT業界の平均水準と比べれば健全な水準を維持できています。今後は利益率の改善に向けた取り組みに期待が寄せられます。
キャッシュフロー
ITbookホールディングスのキャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローの増加が特徴的です。売上の増加に伴い、営業活動から得られるキャッシュが増加しています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは減少しており、設備投資などが抑制されています。これらの結果、全体としてキャッシュ・ポジションが改善されています。
配当の支払額
ITbookホールディングスは、過去3年間配当を実施していません。業績の回復に注力し、内部留保の確保に努めていると考えられます。株主還元については、今後の業績動向を見極めながら検討される方向性となるでしょう。
今後の展望
ITbookホールディングスは、デジタルトランスフォーメーション(DX)への対応が今後の成長の鍵となります。コンサルティング事業やシステム開発事業を通じて、顧客企業のDX化を支援していきます。また、人材事業や地盤調査事業など、事業ポートフォリオの拡充にも注力しており、事業の多角化を進めていくことが期待されます。中長期的に、持続的な成長と企業価値の向上を実現していくことが重要な課題といえるでしょう。
編集部のまとめ
ITbookホールディングスは、IT関連サービスを中心に事業を展開する企業グループです。直近の決算では、売上高と営業利益が前年同期比で増加しており、業績は底堅く推移しています。ただし、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により、利益水準に改善の余地があるようです。今後は、DX支援などの成長分野での競争力強化と事業ポートフォリオの拡充に取り組み、持続的な成長を実現していくことが期待されます。
ITbookホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ITbookホールディングスの決算日は3月31日で、決算期は3月期になります。直近3年間の決算では、売上高305億円、営業利益7億円と安定した業績を維持しています。一方で、過去3年間配当を実施していないため、株主還元については今後の検討課題と言えるでしょう。引き続き、企業価値の向上に向けた取り組みが期待されます。