株式会社シンカの決算報告をご紹介します。この企業は、カイクラというBtoB商品を中心に事業を展開していて、最近上場を果たしたベンチャー企業です。今期の業績は堅調で、売上高やユーザー数が順調に伸びており、今後の成長が期待されています。
企業情報
企業名: 株式会社シンカ
証券コード: 149A0
決算期: 12月期
株式会社シンカの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社シンカは12月決算の企業で、毎年3月末に年度決算を行い、その後5月に四半期報告書を提出しています。今回の決算報告は2024年3月31日時点の第1四半期の業績となります。
主な事業
株式会社シンカは、カイクラというBtoB向けのクラウドサービスを中心に事業を展開しています。カイクラは企業の業務効率化を支援するミドルウェアで、初期導入費用やランニング費用のほか、従量課金によるサービス売上を計上しています。この独自サービスの提供が同社の収益の柱となっています。
今期の業績と利益率は?
今期の第1四半期の業績を見ると、売上高が291,968千円と好調に推移しました。営業利益は22,825千円と堅調な利益水準を確保しており、利益率も高い水準を維持できています。一方で、四半期純損失が3,768千円となっているのは、上場関連費用等の特別費用の影響によるものです。
売上・利益の推移
前事業年度の売上高は391,938千円、当期純利益は40,450千円と、好業績を維持しています。今期第1四半期では売上は前年同期比で減少しているものの、利益水準は健闘しており、通期では増収増益を見込めそうです。
四半期連結貸借対照表について
株式会社シンカの四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が1,104,842千円と前年度末から大幅に増加しています。これは主に現金及び預金の増加によるものです。一方で、負債合計は149,547千円と前年度末から微増にとどまっているため、財務体質の改善が進んでいることがわかります。
資産の部
資産の部では、流動資産が1,008,653千円と大幅に増加しています。これは主に現金及び預金が842,546千円と大きく増えたことによります。一方で、固定資産は96,189千円とほぼ横ばいです。
負債の部
負債の部では、流動負債が128,197千円、固定負債が21,350千円となっており、全体としては前年度末から4,734千円増加しているものの、大幅な変動はありません。
純資産の部
純資産の部では、資本金が382,562千円、資本剰余金が696,187千円となっており、上場に伴う増資により大幅に増加しています。この結果、純資産合計は955,294千円と、前年度末から大きく改善しています。
ROAとROE
株式会社シンカのROAは前事業年度の7.5%から、第1四半期では1.1%に低下しています。一方でROEは前事業年度の10.3%から4.5%に低下しています。これは主に上場関連費用の影響により、当期純利益が一時的に減少したためです。今後は費用の正常化とともに、収益性の改善が期待されます。
キャッシュフロー
株式会社シンカのキャッシュフローは非常に健全な状況にあります。現金及び預金が842,546千円と大幅に増加しており、営業活動によるキャッシュ・フローも順調に推移しています。上場に伴う増資資金の活用や、既存事業の好業績により、今後の事業拡大や新規投資に活用できると期待されます。
配当の支払額
株式会社シンカは現在のところ配当を実施していません。会社の成長フェーズにあることから、内部留保の確保に注力しており、今後の業績拡大と株主還元の両立が課題となっています。株主の皆様におかれましては、当面は配当期待は低いものの、中長期的な企業価値の向上に期待していただければと思います。
今後の展望
株式会社シンカは、カイクラの機能拡充と営業展開により、ユーザー数や収益の拡大を目指しています。最近の上場を機に、財務基盤が強化されたことから、新規顧客の開拓や海外展開など、より積極的な事業展開が期待されます。また、M&Aなど外部リソースの活用によるサービスラインナップの拡充も、同社の成長に寄与するかもしれません。
編集部のまとめ
株式会社シンカは、中小企業向けのBtoB SaaSを主力とする企業で、最近の上場を経て、財務基盤が大幅に強化されました。第1四半期の業績は営業面では好調に推移しており、今後の収益性と成長性への期待が高まっています。一方で、一時的な上場関連費用による赤字計上が課題となっています。しかし、中長期的な企業価値向上に向けて、株主の皆様にも注目していただきたい企業です。
株式会社シンカの決算日や配当についてまとめました。
株式会社シンカは12月決算の企業で、毎年3月末に年度決算を行い、その後5月に四半期報告書を提出しています。現在のところ同社は配当を実施していませんが、今後の業績拡大と株主還元の両立が課題となっています。株主の皆様におかれましては、当面は配当期待は低いものの、中長期的な企業価値の向上に期待していただければと思います。