第一カッター興業株式会社の決算報告書を見ると、同社の直近の業績が順調に推移していることがわかります。主力事業の切断・穿孔工事事業では完成工事高が増加し、全体の売上高も堅調に推移しているようです。また、利益面でも前年同期比で減少しつつも、引き続き高い水準を維持しています。今後も高速道路リニューアル工事など公共事業を中心とした事業展開で、安定した業績を維持できるものと期待されます。
企業情報
企業名: 第一カッター興業株式会社
証券コード: E00320
決算期: 6月
第一カッター興業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
第一カッター興業株式会社の決算日は6月30日です。第3四半期の決算では、2024年3月31日までの業績が報告されています。決算発表は通常9月下旬に行われています。
主な事業
第一カッター興業株式会社は、建設コンサルタントとして、主に切断・穿孔工事事業を手がけています。コンクリート構造物の解体や穿孔、リフォーム工事など幅広い分野に事業を展開しています。
また、ビルメンテナンス事業やリユース・リサイクル事業にも取り組んでおり、事業の多角化を図っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が15,542百万円となり、前年同期比で6.8%の減少となりました。しかし、営業利益は1,879百万円、経常利益は2,055百万円と、依然として高い水準を維持しています。
利益率でも、営業利益率は12.1%、経常利益率は13.2%と高い水準を保っています。
売上・利益の推移
第一カッター興業の直近の売上高および利益の推移をみると、売上高は概ね22,000百万円前後で推移しており、経常利益は2,800百万円前後となっています。
特に直近の第3四半期連結累計期間では、売上高が15,542百万円、経常利益は2,055百万円を記録しており、高い収益性を維持しています。今後も引き続き安定した業績が期待できるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の貸借対照表を見ると、総資産が20,912百万円となっています。前連結会計年度末と比べると、653百万円減少しています。
負債は3,239百万円となり、前連結会計年度末より1,092百万円減少しています。一方、純資産は17,672百万円と、439百万円増加しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が9,350百万円と大きな割合を占めています。また、有形固定資産が6,053百万円と、設備投資も積極的に行っていることがわかります。
負債の部
負債の部では、工事未払金が751百万円となっています。また、役員退職慰労引当金が47百万円計上されています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が16,825百万円と大きな割合を占めています。また、自己資本比率は83.9%と、財務の健全性も高い水準にあります。
ROAとROE
第一カッター興業のROAは前連結会計年度が8.9%、当第3四半期連結累計期間では8.0%となっています。一方、ROEは前連結会計年度が11.0%、当第3四半期連結累計期間では9.9%と推移しています。
両指標ともに高水準を維持しており、高い収益性と効率性が確認できます。今後も安定した経営基盤に支えられた業績が期待できるでしょう。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローの状況は、営業活動によるキャッシュフローが1,634百万円の収入となっています。一方で、投資活動によるキャッシュフローは453百万円の支出となっています。また、財務活動によるキャッシュフローは1,273百万円の支出となっています。
全体としては、現金及び現金同等物が前連結会計年度末から91百万円減少し、9,350百万円となっています。
配当の支払額
第一カッター興業は、株主還元を重視しており、安定的な配当を実施しています。前連結会計年度は1株当たり28円の配当を実施し、当連結会計年度は35円の配当を予定しています。
この水準は、当社の業績に応じた適切な配分であると考えられ、株主の皆様にとっても魅力的な銘柄といえるでしょう。
今後の展望
第一カッター興業は、切断・穿孔工事事業を中心に、高速道路リニューアル工事などの受注を積み上げてきました。また、ビルメンテナンス事業やリユース・リサイクル事業などの新規事業にも注力しており、収益の多角化を図っています。
今後も、建設需要の高まりと経営の効率化により、安定的な業績の維持が期待できます。また、株主還元の充実も見込まれることから、同社の株式は中長期的な投資候補として魅力的だと言えるでしょう。
編集部のまとめ
第一カッター興業株式会社は、安定した業績と高い収益性を維持しており、建設業界の中でも優良企業の1社といえます。特に切断・穿孔工事事業では高速道路リニューアル工事などの受注が好調で、安定収益の確保につながっています。
また、財務面でも自己資本比率が83.9%と高水準を維持しており、強固な経営基盤を築いています。今後も事業の多角化と経営の効率化により、更なる業績拡大が期待できるでしょう。
第一カッター興業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
第一カッター興業株式会社の決算日は6月30日で、決算発表は通常9月下旬に行われています。また、同社は株主還元を重視しており、前期は1株当たり28円、当期は35円の配当を実施する予定です。高い収益性と安定的な事業展開を背景に、同社の株式は中長期的な投資候補として注目に値するといえるでしょう。