工藤建設株式会社の決算報告書が公開されました。同社は神奈川・東京を中心に事業を展開する建設会社で、建設事業、不動産販売事業、建物管理事業、介護事業の4つのセグメントを持っています。この決算では、売上高が前年同期比1.6%増加し、利益面では営業利益が68.3%減少するものの、売上高では堅調な推移を示しています。今後の展開にも注目が集まりそうです。
企業情報
企業名: 工藤建設株式会社
証券コード: E00282
決算期: 2023年6月期
工藤建設株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
工藤建設株式会社の決算日は6月30日です。第2四半期(2023年10月1日~12月31日)の決算報告を2024年2月9日に発表しています。
主な事業
工藤建設株式会社は、建設事業、不動産販売事業、建物管理事業、介護事業の4つのセグメントを展開しています。建設事業では、神奈川・東京を中心に注文住宅や集合住宅の施工を手がけ、建物管理事業では大規模修繕工事などを請け負っています。また、介護事業では有料老人ホームの運営も行っており、同社の事業の幅広さが特徴といえます。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期累計期間における工藤建設の業績は、売上高が97億16百万円(前年同期比1.6%増)と堅調に推移しました。一方で、営業利益は54百万円(前年同期比68.3%減)と大幅に減少しました。これは、一部の工事で採算が悪化したことが影響しているようです。利益率も低下傾向にあるものの、売上高は前年同期を上回っていることから、今後の業績改善に期待が持てそうです。
売上・利益の推移
工藤建設の売上高は、建設事業や介護事業の好調な推移により、前年同期比1.6%増加しています。一方で、利益面では一部工事の採算悪化により経常利益が78.9%減少と大幅な減益となりました。今後は、収益性の改善に向けた取り組みが重要になってくると考えられます。
四半期連結貸借対照表について
工藤建設の四半期貸借対照表では、資産が156億52百万円と前期末比9億97百万円増加しています。これは、現金預金や不動産事業支出金が増加したことが主な要因です。一方、負債も110億53百万円と11億3百万円増加しており、短期借入金や未成工事受入金が増加したことが背景にあります。純資産は45億98百万円となり、前期末比1億6百万円の減少となりました。
資産の部
資産の主な変動は、現金預金が7億47百万円、不動産事業支出金が2億8百万円増加したことです。現金預金の増加は、営業活動によるキャッシュ・フローの改善によるものと考えられます。
負債の部
負債は、短期借入金が5億60百万円、未成工事受入金が4億1百万円増加したことが主な要因です。これは、資金調達と前受金の増加によるものと推察されます。
純資産の部
純資産は、前期末比1億6百万円減少し45億98百万円となりました。自己資本比率は29.4%と、財務の健全性は一定程度維持されています。
ROAとROE
工藤建設のROA(総資産利益率)は、前年同期の1.6%から0.3%に低下しています。これは、経常利益が大幅に減少したことが主な要因です。一方、ROE(自己資本利益率)は、前年同期の3.5%から0.2%に低下しています。自己資本が減少したことも影響しています。今後は収益性の改善と自己資本の拡充が課題となるでしょう。
キャッシュフロー
当第2四半期累計期間のキャッシュ・フローでは、営業活動によるキャッシュ・フローが1億57百万円の収入となり、前年同期の93百万円の支出から改善しました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは2億30百万円の支出で、定期預金の増加が主な要因です。財務活動では、短期借入金の増加により6億85百万円の収入となりました。結果として、現金及び現金同等物は前期末より6億12百万円増加し、19億20百万円となっています。
配当の支払額
工藤建設は、2023年9月29日開催の定時株主総会で、1株当たり100円の配当を決議しました。これは前期と同額の配当水準です。同社は、株主への利益還元を重視しており、今回の決算でも配当を維持しています。
今後の展望
工藤建設は、建設需要やニーズの変化に対して注視し、経営環境の変化に対応していく必要があります。特に、資材価格の高騰や人材不足による影響を注視し、収益性の改善に取り組むことが重要です。一方で、介護事業の拡大など、事業ポートフォリオの強化にも期待が高まっています。今後の業績改善と持続的な成長に向け、様々な課題に対応していくことが求められます。
編集部のまとめ
工藤建設株式会社の第2四半期決算では、売上高は前年同期比で増加したものの、利益面では大幅な減益となりました。これは一部の工事採算が悪化したことが影響しているようです。一方で、現金預金の増加やキャッシュ・フローの改善は好材料といえます。今後は、収益性の向上と財務基盤の強化が重要な課題となりそうです。同社の事業の多角化や経営改善への取り組みに注目が集まるでしょう。
工藤建設株式会社の決算日や配当についてまとめました。
工藤建設株式会社の決算日は6月30日で、第2四半期の決算報告は2024年2月9日に行われました。同社は、2023年9月29日開催の定時株主総会で1株当たり100円の配当を決議しており、株主還元を重視する姿勢が窺えます。今後の業績改善と持続的な成長に期待が高まっています。