藤田エンジニアリング株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。建設業界の好景気などを背景に、売上高や利益ともに前年同期を上回る好業績となっています。忙しさも増していますが、着実に収益を増やし、株主還元も充実させていることから、この企業の今後にも期待が高まりそうです。
企業情報
企業名: 藤田エンジニアリング株式会社
証券コード: 17700
決算期: 3月期
藤田エンジニアリング株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
藤田エンジニアリング株式会社の決算日は3月31日です。決算発表は5月下旬、株主総会は6月下旬に行われます。
主な事業
藤田エンジニアリング株式会社は、産業設備工事、ビル設備工事、環境設備工事などを手掛ける建設会社です。また、機器販売・情報システム事業、機器のメンテナンス事業、電子部品製造事業にも取り組んでいます。建設事業が中心ですが、多角化を図ることで安定した収益基盤の構築を目指しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高が195.9億円と前年同期比で20.2%増、営業利益が13.5億円と101.0%増と大きく伸びています。建設事業の受注が順調に推移したことや、機器販売・メンテナンス事業の売上も好調だったことが主な要因です。売上高営業利益率は6.9%と前年同期の4.1%から大幅に改善されています。
売上・利益の推移
直近3年の業績推移を見ると、売上高は271.6億円、営業利益は19.6億円と前期まで4期連続で過去最高を更新しており、好調な業績が続いています。特に2023年12月期第3四半期は増収増益で、今期の通期業績にも期待が高まっています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月31日現在の総資産は279.3億円となっています。前期末に比べ1.8億円減少しました。資産の内訳では、現金預金が63.1億円と大幅に増加しています。一方、負債合計は108.6億円と前期末比18.1億円減少し、自己資本比率は63.7%と健全な水準を維持しています。
資産の部
資産は、現金預金の増加や売掛金、有価証券の増加などで構成されています。運転資金が潤沢で、設備投資にも積極的な様子がうかがえます。
負債の部
負債は、支払手形や工事未払金の減少などにより前期末から大幅に減少しています。借入金も減少しており、健全な財務体質が維持されています。
純資産の部
純資産は170.8億円と前期末比6.3億円増加しています。利益剰余金が増加したことが主な要因です。自己資本比率も高く、財務基盤は強化されています。
ROAとROE
2023年3月期のROAは3.4%、ROEは6.3%となっています。前期に比べROAとROEともに改善傾向にあり、経営の効率性が高まっていることが分かります。主力の建設事業が好調に推移したことで、資産効率と株主資本効率が高まったためと考えられます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは18.7億円のプラスとなっています。一方で投資活動によるキャッシュ・フローは6.1億円のマイナスと設備投資を行っています。財務活動によるキャッシュ・フローは4.0億円のマイナスで、主に借入金の返済と配当金の支払いが行われています。全体としては現金及び現金同等物は38.2億円の増加となり、手元流動性が高まっています。
配当の支払額
2023年12月期の中間配当は20円、年間配当は合計で44円を予定しています。前期の年間配当が32円だったことから、株主還元の強化が進んでいると言えます。
今後の展望
建設需要の高まりを背景に、受注残高が過去最高水準に達しており、今後も持続的な売上と利益の成長が期待できると見られています。特に産業設備工事や環境設備工事の受注が好調で、事業ポートフォリオの強化にも成果が出ています。財務体質の健全性も高く、今後の業績拡大への期待がさらに高まっているといえるでしょう。
編集部のまとめ
藤田エンジニアリング株式会社は、建設事業を中心に順調な業績を収めています。受注残高が過去最高を更新し、売上高、営業利益ともに大幅に伸びていることから、業績拡大に向けた好循環が続いています。また、株主還元の強化や財務体質の改善など、企業価値向上への取り組みも着実に進んでおり、今後の成長にも期待が持てそうです。
藤田エンジニアリング株式会社の決算日や配当についてまとめました。
藤田エンジニアリング株式会社の決算日は3月31日で、決算発表は5月下旬、株主総会は6月下旬に行われます。配当については、2023年12月期の年間配当は44円を予定しており、前期から12円増配となっています。業績好調を背景に、株主還元の強化に注力していると言えるでしょう。