日本乾溜工業株式会社の2023年12月期第1四半期決算が公表されました。売上高は47億87百万円と前年同期比5.0%の増加、営業利益は3億2百万円と前年同期比18.1%の増加と順調な結果となりました。主力の建設事業が好調に推移したことが業績アップの要因です。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億8百万円と前年同期比49.3%の増加と大幅な増益となりました。
企業情報
企業名: 日本乾溜工業株式会社
証券コード: 17710
決算期: 9月30日
日本乾溜工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
日本乾溜工業株式会社の決算期は9月30日で、第1四半期は10月1日~12月31日となります。
主な事業
日本乾溜工業株式会社は、建設事業と防災安全事業の2つの事業を展開しています。建設事業では、主に高規格道路における遮音壁の補修・取替工事や橋梁補修工事などのメンテナンス工事を手がけています。防災安全事業では、安全衛生保護具や防災資機材の販売を行っています。
今期の業績と利益率は？
今期の業績は売上高47億87百万円、営業利益3億2百万円、経常利益3億17百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益2億8百万円と前年同期比増収増益となりました。営業利益率は6.3%と前年同期の5.6%から改善しています。
売上・利益の推移
近年の業績を見ると、売上高は2022年9月期が168億94百万円と過去最高を更新しており、今期第1四半期も前年同期比5.0%増加と好調に推移しています。経常利益も2022年9月期が15億3千万円と過去最高を記録し、今期第1四半期も16.8%増加と増益基調が続いています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月31日時点の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は145億47百万円と前期末から8.3%増加しています。負債合計は58億31百万円と前期末から20.7%増加しました。純資産は87億16百万円と前期末から1.3%増加しています。
資産の部
流動資産は110億1百万円と前期末から8.9%増加しました。受取手形・完成工事未収入金などの売上債権が増加したことが主な要因です。固定資産は35億46百万円と前期末から6.2%増加しました。主に基幹システムの更新によりリース資産が増加したことが要因です。
負債の部
流動負債は50億70百万円と前期末から18.4%増加しました。支払手形・工事未払金などの仕入債務が増加したことが主な要因です。固定負債は7億61百万円と前期末から39.6%増加しました。
純資産の部
純資産合計は87億16百万円と前期末から1.3%増加しました。親会社株主に帰属する四半期純利益2億8百万円の計上と株主配当金1億円の支払いによるものです。自己資本比率は59.9%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前期の5.2%から本期で4.4%に低下しました。これは資産が増加したものの、営業利益の増加幅が未だ限定的であったためです。一方でROEは前期の8.7%から本期の9.5%に改善しました。これは親会社株主に帰属する四半期純利益の増加と自己資本の効率化が進んだためです。
キャッシュフロー
第1四半期のキャッシュ・フローの状況は開示されていませんが、前期実績をみると営業活動によるキャッシュ・フローが18億80百万円のプラスとなっています。投資活動によるキャッシュ・フローは9億26百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは15億85百万円のマイナスとなっています。
配当の支払額
2023年12月期の1株当たりの配当金は、普通株式が17円、第1回優先株式が8円となっています。前期と比べ普通株式の配当は3円増加しています。
今後の展望
経済環境の先行きは不透明な状況が続くと見られますが、主力の建設事業では公共投資需要が堅調に推移すると期待されます。また、防災安全事業も安全衛生保護具の販売が回復基調にあり、今後の業績アップに寄与するものと考えられます。引き続き、グループ一丸となって業績の向上に取り組んでいくとのことです。
編集部のまとめ
日本乾溜工業株式会社は建設事業と防災安全事業を中心に安定した業績を収めており、今期第1四半期も増収増益と好調な結果となりました。資産、負債、純資産の状況も良好で、自己資本比率も高水準を維持しています。今後も公共投資需要の高さから建設事業を中心に業績が伸びると期待できそうです。配当も増額されているなど、株主還元面でも優秀な企業だと言えるでしょう。
日本乾溜工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本乾溜工業株式会社の決算期は9月30日で、第1四半期の決算期は10月1日~12月31日となります。配当金は、普通株式が1株当たり17円、第1回優先株式が1株当たり8円となっており、前期から普通株式の配当が3円増加しています。安定した業績と株主還元が特徴の企業といえそうです。
