日本乾溜工業株式会社の2023年10月期から2024年9月期における第2四半期決算が発表されました。売上高は前年同期比5.1%増の110億3百万円、営業利益も同4.8%増の9億94百万円と好調な結果となりました。建設事業やメンテナンスなどの主力事業が堅調に推移したことが大きな要因です。
企業情報
企業名: 日本乾溜工業株式会社
証券コード: 17710
決算期: 2023年10月1日~2024年9月30日
日本乾溜工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本乾溜工業株式会社の決算は年1回の9月30日に行われています。そして、その決算結果は翌年5月15日までに四半期報告書として開示されます。
主な事業
日本乾溜工業株式会社は、建設事業と防災安全事業を主な事業としています。建設事業では、遮音壁の補修や橋梁補修といったメンテナンス工事のほか、交通安全施設資材の販売などを手がけています。防災安全事業では、官公庁向けの防災資機材の販売が主な事業内容となっています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は好調で、売上高が110億3百万円、営業利益が9億94百万円と、前年同期比でそれぞれ5.1%増、4.8%増と伸長しました。利益率も高い水準を維持しており、営業利益率は9.0%となっています。主力の建設事業が順調に推移したことが業績を牽引しています。
売上・利益の推移
直近の過去3期の売上高と利益の推移を見ると、売上高は毎期増加傾向にあります。また、営業利益も前期から増加しており、業績は着実に向上しています。特に第2四半期の業績が好調で、通期の業績にも期待が持てる状況です。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月31日時点の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は168億5百万円と前期末比25.1%の大幅増加となっています。これは主に受取手形・完成工事未収入金等の増加によるものです。また、負債も75億86百万円と前期末比57.0%増加しており、支払手形・工事未払金等の増加が要因となっています。一方、純資産は92億19百万円と前期末比7.1%の増加となり、財務体質の強化が進んでいます。
資産の部
資産の部では、流動資産が132億49百万円と前期末比31.2%増加しています。主な要因は売上債権の増加です。一方、固定資産は35億56百万円と6.5%の増加にとどまっています。
負債の部
負債の部では、支払手形・工事未払金等が前期末比65.3%増加し、56億93百万円となっています。これは事業拡大に伴う仕入債務の増加によるものです。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純利益6億66百万円を計上し、利益剰余金が増加したことで、純資産が92億19百万円となりました。自己資本比率は54.9%と財務体質も改善されています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は6.0%、ROE(自己資本利益率)は7.2%となっています。前期に比べROAは低下しましたが、ROEは改善傾向にあります。これは、事業拡大に伴う資産の増加がROAを押し下げる一方で、財務体質の改善によりROEが高まっていることを示しています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは4億12百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは40百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは1億85百万円の支出となりました。全体としては5億89百万円の増加となり、手元流動性は53億89百万円まで高まっています。
配当の支払額
2023年12月21日開催の定時株主総会において、普通株式1株につき17円、第1回優先株式1株につき8円の配当が決議されています。この結果、配当総額は1億円となりました。配当性向は15.0%となっています。
今後の展望
今後の事業環境については、建設需要は底堅く推移すると期待されています。ただし、建設資材価格の高騰や人手不足の影響は継続しており、受注環境は依然として厳しい状況が続くと見られています。このような中で、日本乾溜工業株式会社はメンテナンス工事の受注拡大や交通安全施設資材の販売強化などに取り組み、業績の維持・向上を目指していきます。
編集部のまとめ
日本乾溜工業株式会社の2023年10月期から2024年9月期第2四半期決算では、売上高や利益が前年同期比で増加し、堅調な業績を確保しました。建設事業やメンテナンス工事が牽引役となっています。今後も受注環境が厳しい中、メンテナンスや交通安全施設資材の販売強化に取り組み、さらなる業績向上を目指していくと期待できます。
日本乾溜工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本乾溜工業株式会社の決算は9月30日に行われ、その結果は翌年5月15日までに四半期報告書で開示されます。また、2023年12月21日開催の定時株主総会において、1株当たり17円の普通株式配当と1株当たり8円の優先株式配当が決議されました。配当総額は1億円となり、配当性向は15.0%です。引き続き株主還元にも注力していく方針と言えます。