株式会社ETSホールディングスは、創業100年を超える老舗企業で、電力事業や設備工事、建物管理など幅広い事業を展開しています。今期は受注環境の悪化があったものの、電力工事部門の好調が全体を下支えし、前年同期比で増益となりました。財務面でも借入金の増加や純資産の増加などが見られ、安定した経営基盤を築いています。今後はグループ体制の再編を通じて、事業の生産性向上やシナジー効果の発揮を目指していきます。
企業情報
企業名: 株式会社ETSホールディングス
証券コード: E00258
決算期: 2023年9月期
株式会社ETSホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ETSホールディングスの決算日は9月30日です。決算発表は12月頃に行われます。
主な事業
株式会社ETSホールディングスは、電気工事事業と建物管理・清掃事業の2つの主力事業を展開しています。電気工事事業では、電力会社やビル・工場などの設備工事を請け負っています。また建物管理・清掃事業では、ビルの清掃や保守管理などの業務を行っています。これらの事業を通じて、安全・安心な暮らしに貢献しています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高4,112百万円、営業利益478百万円と前年同期を上回る結果となりました。電力工事部門の業績が好調で、営業利益率は11.6%と高水準を確保しています。主力事業の安定的な業績が、全体の収益をけん引していると言えるでしょう。
売上・利益の推移
過去2年間の売上高は8,074百万円から4,112百万円へと減少しましたが、一方で経常利益は312百万円から483百万円へと大幅に増加しています。売上減少の要因は一時的なものと考えられ、利益率の改善が進んでいることから、中長期的には業績の拡大が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
当第2四半期連結会計期間末の貸借対照表では、資産合計が7,826百万円、負債合計が4,881百万円、純資産合計が2,944百万円となっています。資産の増加は受取手形・完成工事未収入金等の増加が主因で、一方負債の増加は短期借入金の増加が主な要因です。
資産の部
資産の部では、現金預金が2,712百万円、受取手形・完成工事未収入金等及び契約資産が2,882百万円となっています。設備投資による有形固定資産の増加や、投資その他の資産の増加も見られます。
負債の部
負債の部では、短期借入金が870百万円、工事未払金が840百万円などが主な内訳です。有利子負債の増加が進んでいることがわかります。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が1,364百万円と増加傾向にあります。自己資本比率は37.6%と、健全な水準を維持できています。
ROAとROE
ROAは当第2四半期連結累計期間で6.2%、ROEは9.2%となっています。前年同期と比べROAは3.0ポイント、ROEは3.6ポイントそれぞれ上昇しており、収益性の改善が進んでいることがわかります。これは主に営業利益の増加による影響が大きいと考えられます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは36百万円の減少、投資活動によるキャッシュ・フローは218百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは93百万円の増加となっています。有利子負債の増加や、有形固定資産の取得などに資金が使われています。現金及び現金同等物の四半期末残高は2,303百万円です。
配当の支払額
当期の1株当たり配当金は5.00円と前期より2.00円減少しました。配当性向は11.7%となっています。業績が好調な中、株主還元の強化にも取り組んでいることがわかります。
今後の展望
ETSホールディングスは2024年10月に持株会社体制に移行する予定です。これにより、事業の意思決定の迅速化やグループ全体の最適化を図り、さらなる成長を目指していきます。再生可能エネルギー分野での新規受注獲得や、M&Aによる事業領域の拡大など、積極的な戦略を展開していくことが期待されます。
編集部のまとめ
今期は主力の電力工事事業が好調で、業績が大幅に改善しました。設備投資も増加しており、ETSホールディングスの基盤は着実に強化されつつあります。来期は持株会社体制への移行により、更なる飛躍が期待できそうです。電力の安定供給など、社会インフラを支える同社の存在は重要です。今後の展開にも注目が集まります。
株式会社ETSホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
ETSホールディングスの決算期は9月30日で、決算発表は12月頃に行われます。配当金は1株当たり5.00円となり、前年同期より2.00円減少しましたが、業績が好調な中、株主還元にも取り組んでいることがわかります。今後の持株会社体制への移行を控え、同社には更なる飛躍が期待されています。