佐田建設株式会社の2023年度第3四半期決算が発表されました。佐田建設は建設業界で高い評価を得ている企業で、今期も順調な業績を収めています。特に受注高の大幅増加や工事の確実な進捗など、経営指標が好調に推移していることが注目されます。今後も新規受注の獲得と利益率の改善に取り組み、株主還元の強化にも力を入れていく方針のようです。建設需要の拡大基調を背景に、佐田建設の継続的な成長が期待できそうです。
企業情報
企業名: 佐田建設株式会社
証券コード: 18260
決算期: 2023年3月期
佐田建設株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
佐田建設株式会社の決算期は3月期で、通常であれば5月頃に有価証券報告書を提出しています。今回の四半期決算では、2023年12月31日が第3四半期会計期間の末日となります。
主な事業
佐田建設は、土木や建築などの建設事業を主力としています。土木事業では道路、河川、鉄道などのインフラ整備を、建築事業では商業施設や事務所ビルなどの建築物の設計・施工を手掛けています。また、不動産の賃貸管理などの兼業事業も展開しています。全国に支店を置き、様々な民間企業や官公庁からの受注に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は180億円となり、前年同期比18.5%減となりました。利益面では、営業利益が1億円と前年同期比で91.4%減と大幅な減益となっています。原材料価格高騰や一部不採算工事の影響を受けたものの、受注高は前年同期比75.0%増の294億円と大きく伸びています。
売上・利益の推移
佐田建設の売上高は過去3年ほど220億円前後で推移しており、2023年3月期は233億円を計上しています。一方、利益面では、2022年3月期に13億円の経常利益を記録したものの、当期は1億円まで減少しています。建材価格高騰などの影響を受けているようです。
四半期連結貸借対照表について
佐田建設の直近の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は277億円と前期末から9億円増加しています。現金預金や有価証券が増加したことが主な理由です。一方、負債は125億円と前期末から13億円増加しており、未成工事受入金の増加などが要因となっています。
資産の部
資産の部では、現金預金が135億円と前期末から11億円増加しています。受取手形・完成工事未収入金も62億円と一定水準を維持しています。一方で、未成工事支出金は前期末から60億円減少し、わずか0.7億円となっています。
負債の部
負債の部では、支払手形・工事未払金が64億円と前期末から4億円増加しています。また、未成工事受入金が30億円と前期末から19億円増加しており、工事の先行受注が進んでいることがうかがえます。
純資産の部
純資産の部では、151億円と前期末から3億円減少しています。親会社株主に帰属する四半期純利益が1億円と低調だったことに加え、配当金3億円の支払いが主な要因です。自己資本比率は54.7%となっています。
ROAとROE
佐田建設のROA(総資産経常利益率)は、当期で0.4%と前期の5.0%から大幅に低下しています。また、ROE(自己資本利益率)も0.1%と前期の8.7%から大幅に悪化しています。これは主に、経常利益が大幅に減少したことが影響しているものと考えられます。今後、受注増加に伴う利益率の改善が課題となっています。
キャッシュフロー
佐田建設のキャッシュ・フローは堅調に推移しています。営業活動によるキャッシュ・フローは12億円のプラスを確保しており、資金繰りは問題ないと考えられます。一方で投資活動によるキャッシュ・フローが△5億円となっており、有価証券の取得等により資金が流出しています。財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払いにより△4億円のマイナスとなっています。
配当の支払額
佐田建設は、2023年6月に1株当たり26円の期末配当を実施しました。前期は13円の配当でしたので、今期は2倍の配当となっています。利益水準が低下している中での大幅な増配は注目に値します。株主重視の経営姿勢が感じられます。
今後の展望
佐田建設は、建設需要の拡大を背景に受注高が大幅に増加しています。ただし、原材料価格高騰などの影響から利益率が低下しているのが課題です。今後は受注の確実な消化と原価管理の強化により、売上高と利益の両面での改善を図っていく方針です。また、株主還元の強化にも注力し、持続的な成長と企業価値向上に努めていくとしています。
編集部のまとめ
佐田建設の2023年度第3四半期決算は、受注高が大幅に増加したものの、利益面では厳しい状況となりました。原材料価格高騰の影響を強く受けており、売上高と利益の両面での改善が課題となっています。一方で、株主還元の強化に積極的で、配当性向50%以上を目指す方針を打ち出しています。今後の成長と企業価値向上に期待が高まります。
佐田建設株式会社の決算日や配当についてまとめました。
佐田建設の決算期は3月期で、通常5月頃に有価証券報告書を提出しています。今回の第3四半期決算では、2023年12月31日が会計期間の末日となります。また、同社は2023年6月に1株26円の期末配当を実施しました。この配当水準は前期の2倍と大幅な増配となっており、株主重視の経営姿勢が感じられます。