戸田建設株式会社の決算報告書を分析しました。同社は総合建設会社で、建築、土木、投資開発事業などを手掛けています。当第3四半期の連結業績では、売上高は前年同期比7.4%減の3,527億円、営業利益は前年同期比70.8%増の77億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比20.9%減の66億円となりました。
企業情報
企業名: 戸田建設株式会社
証券コード: E00147
決算期: 3月31日
戸田建設株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
戸田建設株式会社の決算は、3月31日が期末日となっています。決算発表は、6月に年間決算、2月に第3四半期決算を行っています。
主な事業
戸田建設株式会社は、建築、土木、国内投資開発、国内グループ会社、海外グループ会社、環境・エネルギーの6つの事業セグメントを持っています。建築事業では、超高層ビルや大型商業施設などの建設を手掛けており、土木事業ではインフラ整備工事などを行っています。さらに、不動産開発や海外事業、再生可能エネルギー事業にも注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結業績では、売上高3,527億円、営業利益77億円、親会社株主に帰属する四半期純利益66億円となりました。売上高営業利益率は2.2%で、前年同期の1.2%から改善しています。建築事業の採算性が向上し、また海外事業の収益も増加したことなどが好業績につながりました。
売上・利益の推移
戸田建設の過去3年間の業績推移を見ると、売上高は2023年3月期547億円、2022年3月期553億円、2021年3月期445億円と推移しています。一方、営業利益は2023年3月期190億円、2022年3月期108億円、2021年3月期57億円と増加傾向にあります。主力の建築事業が順調に推移していることが業績を牽引しています。
四半期連結貸借対照表について
戸田建設の当第3四半期末の連結貸借対照表を見ると、資産合計8,369億円、負債合計4,978億円、純資産合計3,390億円となっています。流動資産は3,988億円で、手元流動性を確保しつつ、固定資産も5,381億円あり、事業基盤も強固です。
資産の部
流動資産では現金預金888億円、受取手形・完成工事未収入金2,269億円などが主な内訳です。固定資産では投資有価証券2,026億円、土地892億円などを保有しています。
負債の部
流動負債では支払手形・工事未払金830億円、未成工事受入金427億円などが主な内訳です。固定負債では社債631億円、長期借入金692億円などを抱えています。
純資産の部
純資産の合計は3,390億円で、自己資本比率は39.7%と健全な水準を維持しています。株主資本は2,386億円、その他の包括利益累計額が937億円となっています。
ROAとROE
当第3四半期のROA(総資産利益率)は年率換算で1.0%、ROE(自己資本利益率)は年率換算で2.2%となっています。ROAは前年同期より0.3ポイント改善し、ROEも0.8ポイント改善しました。今後は投下資本の効率化とROIC(投下資本利益率)の向上に注力し、収益性の向上を目指していきます。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは135億円のプラスとなっています。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは336億円のマイナスとなっており、有形固定資産の取得などに支出が発生しています。財務活動によるキャッシュ・フローは99億円のマイナスで、借入金の返済などによるものです。
配当の支払額
当第3四半期の配当金支払額は、中間配当で1株当たり14円が支払われました。年間配当金は前期の29.50円から27.50円に減少する見込みです。業績動向を見ながら、株主還元の充実を図っていきます。
今後の展望
戸田建設は、中期経営計画2024ローリングプランに基づき、建築、土木、海外事業などの基幹事業の強化とともに、再生可能エネルギー事業の拡大に取り組んでいきます。特に、浮体式洋上風力発電事業などの環境・エネルギー事業を重点的に推進し、企業価値の向上を目指しています。持続可能な社会の実現に貢献する同社に今後も期待が高まるでしょう。
編集部のまとめ
戸田建設株式会社の当第3四半期決算は、売上高の減少があったものの、営業利益は大幅増益となり、収益性の向上がみられました。今後は、建築、土木、海外事業などの基幹事業を強化するとともに、再生可能エネルギー事業の拡大にも注力し、企業価値の向上を目指していきます。同社は建設業界のリーディングカンパニーとして、引き続き注目されるでしょう。
戸田建設株式会社の決算日や配当についてまとめました。
戸田建設株式会社の決算日は3月31日で、年間決算は6月に、第3四半期決算は2月に発表されています。配当は、中間配当が1株当たり14円、年間では27.50円となる見込みです。今後も、株主還元の充実を図っていく方針です。