若築建設株式会社の2023年12月期第3四半期決算の内容をお届けします。売上高は717億円と前年同期比16.4%増と堅調な成長を遂げてきました。経常利益も55億円と増益を達成しています。
企業情報
企業名: 若築建設株式会社
証券コード: E00081
決算期: 3月末日
若築建設株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
若築建設株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は12月31日までの9ヶ月決算となります。
主な事業
若築建設株式会社は、建設事業と不動産事業を主な事業としています。建設事業では公共投資や民間建設投資の受注を柱とし、不動産事業では分譲マンションの販売などを手がけています。また、船舶関連の事業なども小規模ながら展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高717億円、営業利益49億円、経常利益55億円、親会社株主に帰属する四半期純利益36億円となりました。主に建設事業の工事進捗度が増加したことで増収増益となりました。経常利益率は7.7%と高い水準を維持しています。
売上・利益の推移
過去3年の推移を見ると、売上高は2022年3月期840億円、2023年3月期(見込)840億円、2024年3月期(見込)720億円と推移しています。一方で、経常利益は2022年3月期65億円、2023年3月期(見込)65億円、2024年3月期(見込)55億円と高水準を維持しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は972億円で、前期末比89億円増加しました。cash and bank明細は159億円と前期末から113億円減少しています。一方、受取手形・完成工事未収入金等が475億円と前期末から141億円増加しています。
資産の部
資産の部では、現金預金が前期末比113億円減少の159億円となりました。一方、受取手形・完成工事未収入金等が前期末比141億円増加の475億円となっており、建設事業の受注増加を反映しています。
負債の部
負債合計は前期末比66億円増加の522億円となりました。短期借入金が133億円増加の149億円となっています。一方、未成工事受入金等は41億円減少の36億円、支払手形・工事未払金等が15億円減少の173億円となっています。
純資産の部
純資産は主に親会社株主に帰属する四半期純利益及び配当金の支払により前期末比23億円増加の450億円となりました。自己資本比率は44.8%となっています。
ROAとROE
ROAは前期末の5.4%から当第3四半期末で5.7%と改善しており、収益性向上がうかがえます。一方、ROEは前期末の12.8%から当第3四半期末で10.0%と低下しており、自己資本の効率性が課題となっています。今後、有利子負債の圧縮など財務体質の強化に取り組むことが重要となります。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加などにより△23億円と減少しています。投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得などにより△8億円の支出となっています。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、125億円の収入となっており、借入金の増加によるものです。全体としては、113億円の減少となっています。
配当の支払額
当期の年間配当金は1株当たり100円を予定しています。この水準は前期の1株80円から増配となっており、業績の伸長を反映した配当と言えます。また、配当性向は23.5%となっています。
今後の展望
建設投資環境は底堅く推移する見込みですが、一方で人件費・建設資材の高騰などのリスクも存在しています。若築建設はDX投資や人的投資などに取り組み、生産性向上と収益力強化に努めていく方針です。また、安定的な株主還元の実現に向け、有利子負債の削減など財務体質の一層の強化にも注力していきます。
編集部のまとめ
若築建設株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、売上高・利益ともに前年同期比で増加しており、順調に推移しているといえます。建設需要が堅調に推移する中、デジタル投資等に取り組み生産性向上を図ることで、収益力の強化に努めていく方針です。また、財務体質の改善にも注力しており、株主還元の向上にも期待がかかります。
若築建設株式会社の決算日や配当についてまとめました。
若築建設株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日までの9ヶ月決算となります。配当金は1株当たり100円を予定しており、前期比増配となっています。収益力の向上と財務体質の強化に取り組む同社の今後の動向に注目が集まります。