ライト工業株式会社の決算報告を分析したところ、非常に堅調な業績で株主還元にも力を入れている企業だと感じました。売上高は8,523億円と前年同期比2.7%増加し、営業利益は847億円で前年同期比8.9%減少したものの、依然高水準の収益性を維持しています。特に受注高が1,042億円と10.1%増加したことから、今後の受注増加が期待できそうです。
企業情報
企業名: ライト工業株式会社
証券コード: 19260
決算期: 2023年3月31日
ライト工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
ライト工業株式会社の決算期は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日、3月31日に行っています。株主総会は毎年6月29日に開催されています。
主な事業
ライト工業株式会社は、建設事業を主要事業としています。具体的には斜面・法面対策工事、基礎・地盤改良工事、補修・補強工事、環境修復工事、一般土木工事、建築工事などの土木・建築工事を手掛けています。兼業事業としては建設資材の販売なども行っています。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高8,523億円(前年同期比2.7%増)、営業利益847億円(前年同期比8.9%減)、経常利益864億円(前年同期比10.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益579億円(前年同期比12.4%減)と、増収減益となりました。利益率は、売上総利益率が20.2%、営業利益率が9.9%、経常利益率が10.1%、当期純利益率が6.8%となっています。
売上・利益の推移
ライト工業の連結業績は、売上高は3期連続増収となっています。一方で、原価上昇などの影響から利益は3期連続減益となりました。しかし、依然として高水準の収益性を維持しており、今後の受注増加により業績のさらなる伸長が期待できます。
四半期連結貸借対照表について
ライト工業の2023年12月31日時点の四半期連結貸借対照表は、資産合計1,211億円、負債合計330億円、純資産合計881億円となっています。資産の部では、現金預金が321億円と手元流動性が確保されています。負債の部では、借入金が17億円と低水準であり、自己資本比率は72.0%と良好な財務体質を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金預金が321億円と手元流動性が確保されています。また、受取手形・完成工事未収入金が349億円と高水準となっています。一方で、たな卸資産が33億円と効率的な資産管理が行われています。
負債の部
負債の部では、支払手形・工事未払金が104億円、電子記録債務が80億円となっています。また、借入金は17億円と低水準であり、財務の健全性が高いことがわかります。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が785億円と着実に積み上がっています。また、自己資本比率が72.0%と高水準を維持しており、財務的な健全性が高い企業といえます。
ROAとROE
ライト工業のROAは前年同期比0.3ポイント低下の7.2%、ROEは前年同期比0.9ポイント低下の13.2%となりました。これは、利益の減少による自己資本利益率の低下が主な要因です。ただし、いずれの指標も高水準を維持しており、引き続き収益性と資本効率性が高い企業といえます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが233億円のプラスとなり、投資活動によるキャッシュ・フローが59億円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが△74億円となりました。この結果、現金及び現金同等物の残高は前期末に比べ25億円増加し、321億円となっています。
配当の支払額
ライト工業は、株主還元の観点から安定的な配当を行っています。前期の年間配当金は1株当たり110円、当期第3四半期の累計期間では1株当たり61円の配当を実施しました。今後も同水準の配当を維持していく方針です。
今後の展望
ライト工業は、安全管理の徹底、専業土木分野での総合力強化、建築事業での成長、海外事業の拡大、技術開発の推進、経営・財務基盤の強化などに取り組み、持続的な成長を目指しています。建設投資が引き続き堅調に推移する中、これらの施策を着実に実行することで、今後の収益拡大が期待できそうです。
編集部のまとめ
ライト工業は、防災・減災や国土強靭化に関連する公共事業を中心に好調な受注環境に恵まれ、売上高、受注高ともに増加しています。一方で、原価上昇などの影響から利益は減少したものの、高水準の収益性と健全な財務体質を維持しており、今後の更なる飛躍が期待できる企業といえます。株主還元にも積極的に取り組んでおり、同社株式は長期的な保有に値すると考えられます。
ライト工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ライト工業株式会社の決算期は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日、3月31日に行っています。また、株主総会は毎年6月29日に開催されています。配当については、前期の年間配当金が1株当たり110円、当期第3四半期では1株当たり61円の配当を実施しました。今後も同水準の配当を維持していく見通しです。
