株式会社ユアテックの2023年12月期第3四半期決算が公表されました。この決算では、業績が堅調に推移し、売上高、利益ともに前年同期を上回りました。電力設備工事や再生可能エネルギー関連工事などの増加により、業容の拡大が進んでいるようです。今後も関東圏での収益拡大や海外事業の強化など、積極的に事業展開していきそうです。
企業情報
企業名: 株式会社ユアテック
証券コード: 19340
決算期: 2023年3月期
株式会社ユアテックの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ユアテックの決算日は3月31日で、第3四半期決算となる今回の報告書は、2023年4月1日から2023年12月31日までの期間の業績を示しています。
主な事業
株式会社ユアテックは、設備工事業を主な事業としています。具体的には、電力設備工事、再生可能エネルギー関連工事、空調管工事、配電線工事、送電工事などを手掛けています。また、リース事業、警備業、不動産業、製造業、廃棄物処理業、電気事業などにも取り組んでいます。東北地方を中心に事業展開しており、関東圏や海外市場への進出にも注力しています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は、売上高が172,973百万円と前年同期に比べ7.2%の増収となりました。利益面では、経常利益が6,390百万円と、前年同期に比べ11.9%の増益となっています。この結果、営業利益率は3.0%となっています。主な増収要因は、空調管工事や配電線工事、送電工事の増加によるものです。
売上・利益の推移
過去3年間の業績推移を見ると、売上高は227,366百万円から172,973百万円に増減しています。一方、経常利益は10,501百万円から6,390百万円の範囲で推移しています。受注環境や材料価格動向などの影響を受けながらも、概ね堅調な業績を維持できている状況です。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は219,763百万円となっています。前期末と比べると1,637百万円減少しています。主な要因は、現金預金が14,206百万円減少した一方で、受取手形・完成工事未収入金等が4,015百万円増加したことによるものです。
資産の部
資産の部では、流動資産が143,149百万円、固定資産が76,613百万円となっています。流動資産の主な内訳は、現金預金、受取手形・完成工事未収入金等、未成工事支出金などです。固定資産の主な内訳は、有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産などです。
負債の部
負債の部では、流動負債が59,960百万円、固定負債が22,742百万円となっています。流動負債の主な内訳は、支払手形・工事未払金等、電子記録債務、短期借入金などです。固定負債の主な内訳は、長期借入金、退職給付に係る負債などです。
純資産の部
純資産の部では、137,060百万円となっています。前期末から2,572百万円の増加となっています。主な増加要因は、利益剰余金の増加と為替換算調整勘定の増加によるものです。自己資本比率は62.3%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ユアテックのROA(総資産利益率)は、前期の3.0%から当期3.1%に若干改善しています。また、ROE(自己資本利益率)は前期の4.9%から当期の3.0%に低下しています。これは、利益水準の上昇に加えて、自己資本の積み上げも進んでいるため、ROEの改善が相対的に遅れているためと考えられます。今後も収益力の向上と財務体質の強化に取り組んでいくことが重要です。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べて5,533百万円減少しています。これは、売上債権の増加などによるものです。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは前年同期と比べて838百万円増加しています。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いなどにより2,183百万円の減少となっています。全体としては、現金及び現金同等物は14,206百万円減少しています。
配当の支払額
ユアテックの配当については、2023年6月27日の定時株主総会において、1株当たり14円の期末配当が決議されました。また、2023年10月30日の取締役会において、1株当たり14円の中間配当が決議されました。年間配当金は28円となる見込みです。配当性向は48.8%となっています。
今後の展望
ユアテックは、2023年度中期経営計画に基づき、関東圏での収益拡大、リニューアル営業の強化、海外事業の強化に取り組んでいきます。電力設備工事や再生可能エネルギー関連工事の受注拡大に加え、大型商業施設や研究施設などの屋内配線・空調管工事の受注増加が期待されます。また、東北各地での風力発電所建設需要の取り込みにも注力していきます。今後も更なる事業の拡大と収益性の向上に取り組んでいく方針です。
編集部のまとめ
株式会社ユアテックの2023年12月期第3四半期決算は、売上高、利益ともに前年同期を上回る好調な業績となりました。設備工事事業を中心に、電力設備工事や再生可能エネルギー関連工事、空調管工事などが増加しています。今後は関東圏での事業拡大やリニューアル営業、海外事業の強化に注力していく方針です。安定した収益基盤と健全な財務体質を維持しながら、更なる成長が期待できるでしょう。
株式会社ユアテックの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ユアテックの決算日は3月31日で、第3四半期決算の報告書は2023年4月1日から12月31日までの業績を示しています。配当については、年間で1株当たり28円(配当性向48.8%)の支払いを予定しています。ユアテックは東北地方を中心に事業を展開する設備工事会社で、今後も関東圏や海外市場での受注拡大に注力していきます。