日本電設工業株式会社の2023年12月期第3四半期決算が公表されました。2023年3月期決算と比べて大幅な業績向上となり、投資家の期待が高まっています。今後の事業展開にも注目が集まっています。今回は同社の決算内容をご紹介します。
企業情報
企業名: 日本電設工業株式会社
証券コード: 19500
決算期: 3月31日
日本電設工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本電設工業株式会社の決算日は3月31日です。2023年12月期第3四半期決算について詳しく見ていきましょう。
主な事業
日本電設工業株式会社は、鉄道電気工事、一般電気工事、情報通信工事などの設備工事を主要事業としています。特に鉄道電気工事では大手鉄道会社向けの施工実績が豊富で、同社の主力事業の一つとなっています。また、ビル総合管理やソフトウェア開発なども手がけています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高1,175億円、営業利益31億円、経常利益41億円、親会社株主に帰属する四半期純利益25億円と、前年同期と比べて大幅に改善しています。特に経常利益は前年同期の3.7倍にもなり、利益率も上がってきています。
売上・利益の推移
最近の3年間の売上高と利益の推移を見ると、売上は緩やかな増加基調にあります。利益面では第3四半期決算時点で大幅に伸びており、年間業績の好転が期待されています。工事物件の採算性向上や生産性向上など、経営効率化の取り組みが奏功してきたと評価できます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月期第3四半期末の総資産は2,505億円となり、前期末に比べ108億円減少しました。その一方で、純資産は1,936億円と33億円増加しており、自己資本比率も77.3%と高水準を維持しています。手元資金が潤沢で、財務体質も健全化が進んでいると評価できます。
資産の部
資産の部では、現金預金が89億円増加した一方で、有価証券が220億円減少しました。また、受取手形・完成工事未収入金等が51億円減少するなど、資産全体としては効率化が進んでいます。
負債の部
負債の部では、支払手形・工事未払金等が104億円減少するなど、債務の圧縮が進んでいます。一方で退職給付に係る負債が6億円増加しています。
純資産の部
純資産の部では、その他有価証券評価差額金が32億円増加し、利益剰余金も2億円増加しています。自己資本比率が77.3%と高水準を維持しており、財務体質の強化が進んでいます。
ROAとROE
2023年12月期第3四半期のROAは2.1%、ROEは4.3%となりました。前年同期と比べて大幅に改善しています。これは、売上高と利益の増加によって資本効率が高まってきたことが要因です。今後も収益力と資本効率の向上が期待されます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは62億円の収入となり、投資活動によるキャッシュ・フローは6億円の支出でした。財務活動によるキャッシュ・フローは23億円の支出となっています。全体としてキャッシュ・ポジションは堅調に推移しており、今後の事業展開に活用できると考えられます。
配当の支払額
2023年6月期の年間配当金は1株当たり37円となりました。前期から6円増配しており、着実な利益還元が行われています。今後も株主還元の充実が期待できそうです。
今後の展望
日本電設工業株式会社は、鉄道や都市インフラの設備投資需要が引き続き見込まれることから、業績拡大が期待されます。設備工事の採算性向上やグループ全体の生産性向上にも注力することで、収益基盤の強化につなげていく方針です。また、新たな事業領域への進出にも取り組んでいくことで、さらなる成長を目指していきます。
編集部のまとめ
日本電設工業株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、売上高、利益ともに大幅に改善しました。特に経常利益の大幅な増加が特筆すべき点です。手元資金も潤沢で、財務体質も健全化が進んでいると評価できます。今後は鉄道や都市インフラ需要の取り込みに加え、新事業領域への進出にも注力し、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
日本電設工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本電設工業株式会社の決算日は3月31日です。2023年6月期の年間配当金は1株当たり37円と前期より増配されています。今後も業績拡大と株主還元の充実が期待されます。