建設コンサルタントのE・Jホールディングス社の2023年度第2四半期決算が発表されました。営業損失が前年同期比約1.1倍の14億円となりましたが、公共事業関連の安定した受注と外国事業の回復などから、業績は概ね計画通りに推移しています。今後も国内外で事業を拡大し、さらなる企業価値の向上を目指していきます。
企業情報
企業名: E・Jホールディングス株式会社
証券コード: 21530
決算期: 2023年5月期
E・Jホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
E・Jホールディングス株式会社の決算は、毎年5月末日が決算日となっています。年4回の四半期報告を経て、最終的に年間の業績が発表されます。
主な事業
E・Jホールディングス株式会社は、総合建設コンサルタント業を主事業としています。国内外の公共事業や民間事業の企画・設計・監理などを手掛けており、環境アセスメントなどのコンサルティングサービスも提供しています。最近では、DXやインフラメンテナンスなどの分野にも事業領域を拡大しています。
今期の業績と利益率は?
2023年度第2四半期の業績は、売上高が78億79百万円と前年同期比で7%減少しましたが、利益面では経常損失が12億96百万円となり、前年同期比で約1.1倍の損失幅になりました。これは、公共事業の納期遅延や災害対応などの影響によるものです。しかし、通常の季節変動から第4四半期での業績回復が期待されます。
売上・利益の推移
E・Jホールディングス社の売上高は、毎年第4四半期に集中する傾向にあります。前年度は37,509百万円でしたが、第2四半期までの売上高は総じて低調に推移しています。一方で、利益面では第4四半期に黒字化する構造となっているため、通年では4,624百万円の経常利益を計上しました。今期も同様のペースで推移していく見込みです。
四半期連結貸借対照表について
E・Jホールディングス社の2023年11月末の総資産は391億円となり、前期末比91百万円減少しました。流動資産は減少したものの、固定資産が増加したことで全体としてはほぼ横ばいとなりました。
資産の部
流動資産は前期末比14億円減少の250億円となりました。これは主に、現金及び預金が56億円減少したものの、棚卸資産が49億円増加したことによるものです。一方、固定資産は前期末比13億円増加の140億円となりました。
負債の部
負債は前期末比14億円増加の107億円となりました。短期借入金が26億円増加した一方で、未払金などが減少したことが主な要因です。
純資産の部
純資産は前期末比15億円減少の283億円となりました。親会社株主に帰属する四半期純損失が9億円計上されたことなどが要因です。
ROAとROE
E・Jホールディングス社のROA(総資産利益率)は4.6%、ROE(自己資本利益率)は10.2%となっています。前期と比べROAは低下したものの、ROEは目標の10%を上回っています。これは、公共事業の季節変動や災害対応の影響を受けつつも、中長期的には安定的な収益基盤の構築ができていることが要因です。
キャッシュフロー
当第2四半期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが64億円の減少となりました。これは、損失計上と棚卸資産の増加によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローも8億円の減少となり、財務活動によるキャッシュ・フローでは16億円の増加となりました。この結果、現金及び現金同等物の残高は前期末比56億円減少の104億円となりました。
配当の支払額
E・Jホールディングス社は、株主還元として1株あたり50円の配当を実施しました。前期比7円増配となっており、業績の成長に応じた配当方針を実行しています。また、「役員向け株式交付信託」や「従業員向け株式交付信託」が所有する株式にも配当が支払われています。
今後の展望
E・Jホールディングス社は、国内外の建設コンサルタント事業を中心に事業を展開しています。中期経営計画では、既存事業の強化やサービス領域の拡大、管理機能の強化など、企業価値の向上に取り組んでいく方針です。今期は一時的に業績が低調となりましたが、公共事業の需要は継続しており、さらなる成長が期待できます。
編集部のまとめ
E・Jホールディングス社の2023年度第2四半期決算は、ここ数年の傾向と同様、第4四半期に業績が大きく改善する見込みです。国内外の公共事業を中心とした安定した受注環境や、DXなどの新分野への取り組みが、中長期的な成長を後押ししていくことが期待されます。今後も業績および株主還元の拡大に注目が集まりそうです。
E・Jホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
E・Jホールディングス社は、毎年5月末日が決算日となっており、通期では1株当たり50円の配当を実施しています。公共事業を中心とした安定収益基盤を持ち、持続的な成長を目指しています。