株式会社FRONTEOは、最新の人工知能(AI)技術を活用して、さまざまな分野の課題解決に取り組む先進的な企業です。今回の決算では、ライフサイエンスAIやビジネスインテリジェンスなど、同社の強みを生かしたサービス事業が順調に推移しており、業績も好調だったことが分かりました。今後も同社の技術力と柔軟な事業展開に注目していきたいと思います。
企業情報
企業名: 株式会社FRONTEO
証券コード: 21580
決算期: 2023年3月期
株式会社FRONTEOの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社FRONTEOの決算期は3月期です。今回の決算は2023年4月1日から2023年12月31日までの第3四半期の業績報告となっています。
主な事業
株式会社FRONTEOは、「Bright Valueの実現」をミッションに、独自開発の人工知能(AI)エンジン「KIBIT」を活用した情報解析技術を核に、国際訴訟支援やフォレンジックサービスといった「リーガルテックAI事業」と、医療、金融、製造業などの分野でAIソリューションを提供する「AIソリューション事業」を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結業績では、売上高は51億7,866万円と前年同期比で約9.5%減少しましたが、営業損失は6億8,054万円と前年同期の6億3,576万円の損失から拡大しました。ただし、特別損失の計上などにより、親会社株主に帰属する四半期純損失は6億5,709万円と前年同期の10億7,315万円の損失から改善しています。
売上・利益の推移
FRONTEOの売上高は、AIソリューション事業が好調に推移したものの、リーガルテックAI事業の売上減少により全体として減少しています。一方で、営業損失は前年同期から縮小しているものの、投資や構造改革費用の計上などから経常損失、純損失は拡大しています。今後は収益性の改善に注力することが課題と言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
FRONTEO の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は前期末比6億7,481万円減少して84億7,041万円となっています。また、負債は前期末比2億9,599万円減少して37億9,917万円、純資産は前期末比3億7,881万円減少して46億7,123万円となっています。
資産の部
資産の部では、流動資産が32億2,833万円と前期末比で4億3,480万円減少しており、主な要因は未収入金の減少です。固定資産は52億4,208万円と前期末比2億4,000万円減少しており、のれんや顧客関連資産の償却などが影響しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が26億2,645万円と前期末比で4億1,728万円増加しており、主な要因は短期借入金の増加です。固定負債は11億7,272万円と前期末比で7億1,328万円減少しており、長期借入金の減少が主な要因です。
純資産の部
純資産の部では、前期末比で3億7,881万円減少しており、主な要因は親会社株主に帰属する四半期純損失の計上によるものです。
ROAとROE
FRONTEOのROA(総資産経常利益率)は前期末の-6.2%から当第3四半期末で-7.3%と低下しており、ROE(自己資本利益率)も前期末の-33.8%から当第3四半期末で-18.3%と改善しています。今後は収益性の改善に向けた取り組みが課題となっています。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュフローの状況については、四半期連結キャッシュ・フロー計算書が作成されていないため詳細は不明ですが、手元流動性の確保と効率的な資金運用が重要になると考えられます。
配当の支払額
FRONTEOは当第3四半期においては配当を実施していません。今後の業績回復と財務基盤の強化を図った上で、株主還元策の検討が期待されます。
今後の展望
FRONTEOは、ライフサイエンスAIやビジネスインテリジェンス、経済安全保障など、独自の技術力を活かした成長分野での事業拡大に取り組んでいます。特に、2024年2月には塩野義製薬との間で認知症・うつ病の診断支援AIプログラム事業に関する戦略的業務提携契約を締結するなど、今後の成長に期待が寄せられています。
編集部のまとめ
株式会社FRONTEOは、人工知能(AI)技術を活用したソリューション提供を通じて、さまざまな社会課題の解決に取り組む先駆的な企業です。当第3四半期の業績は、一部事業での減収などもあり厳しい結果となりましたが、中長期的には同社の技術力と成長分野での事業拡大に期待が高まっています。今後の株主還元策や収益性改善への取り組みにも注目が集まるでしょう。
株式会社FRONTEOの決算日や配当についてまとめました。
株式会社FRONTEOの決算期は3月期であり、今回の決算は2023年4月1日から2023年12月31日までの第3四半期の業績報告でした。当期は一部事業での減収などにより業績が厳しい結果となりましたが、今後はライフサイエンスAIやビジネスインテリジェンスなどの成長分野での事業拡大が期待されます。また、配当については当第3四半期は実施されていませんが、今後の業績回復と財務基盤の強化を踏まえて実施が期待されます。