今期の決算報告を見ると、nmsホールディングス株式会社は売上高が前年同期比で4.6%減少しましたが、各社での利益率改善や経費抑制施策などにより、営業利益は前年同期比73.0%増と大幅に増益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益も微増となる健闘ぶりを見せています。
企業情報
企業名: nmsホールディングス株式会社
証券コード: 21620
決算期: 3月期
nmsホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
nmsホールディングス株式会社の決算日は3月31日です。決算短信の発表は毎年6月頃、株主総会は6月下旬に開催されます。
主な事業
nmsホールディングス株式会社は、ヒューマンソリューション事業(HS事業)、エレクトロニクスマニュファクチャリングサービス事業(EMS事業)、パワーサプライ事業(PS事業)の3つの事業セグメントを展開しています。主力のHS事業では人材派遣などの受託サービスを、EMS事業ではエレクトロニクス製品の受託製造を、PS事業ではパワーサプライの製造を手掛けています。
今期の業績と利益率は?
今期の決算では、売上高が54,682百万円と前年同期比で4.6%の減少となりましたが、営業利益は1,108百万円と73.0%の大幅増益になりました。各事業での利益率改善や経費抑制施策が効果をあげた結果といえます。その結果、親会社株主に帰属する四半期純利益も776百万円と前年同期並みの水準を確保しました。
売上・利益の推移
nmsホールディングスの売上高は、前連結会計年度から減少傾向にあります。一方で、利益面では第3四半期の実績として見ると、営業利益と経常利益は前年同期から大幅に改善しています。これは各事業における収益性の向上施策が成果を上げてきた結果だと評価できます。
四半期連結貸借対照表について
nmsホールディングスの直近の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は38,584百万円と前連結会計年度末に比べ347百万円減少しています。これは主に受取手形及び売掛金が減少したことによるものです。一方で、有形固定資産が1,112百万円増加するなど、設備投資も行われていることがわかります。
資産の部
流動資産は28,524百万円で前連結会計年度末比1,496百万円減少しました。主な要因は受取手形、売掛金及び契約資産の減少です。固定資産は10,043百万円と1,158百万円増加しており、主に有形固定資産の増加によるものです。
負債の部
流動負債は26,632百万円で、前連結会計年度末比1,886百万円減少しました。これは主に支払手形及び買掛金の減少によるものです。固定負債は8,585百万円と687百万円増加しており、主に長期借入金と固定負債のその他が増加しています。
純資産の部
純資産合計は3,366百万円と前連結会計年度末比で851百万円増加しています。利益剰余金の増加が主な要因です。この結果、自己資本比率は8.7%と改善しています。
ROAとROE
nmsホールディングスのROAは前期の6.4%から当期8.7%に、ROEも前期の7.0%から8.7%に改善しています。これは当期の営業利益が大幅に増加したことに加え、財務体質の改善も寄与していると考えられます。今後も収益力の向上とバランスシートの健全化が期待されます。
キャッシュフロー
四半期連結キャッシュ・フロー計算書の情報は開示されていませんが、直近の通期の連結キャッシュ・フロー計算書によると、営業活動によるキャッシュ・フローが1,643百万円のプラスとなっています。このように堅調なキャッシュ・フロー創出能力を有しており、財務基盤の強化が期待できます。
配当の支払額
nmsホールディングスは、前期の年間配当金が5円だったのに対し、当期は6円と1円増配となりました。業績が堅調に推移していることから、今後も配当の増加が見込めそうです。
今後の展望
nmsホールディングスは、HS事業や海外のEMS事業での業績改善に加え、パワーサプライ事業での大幅な増益などが好調でした。今後も各事業における収益性の向上施策を着実に実行し、持続的な成長を目指していきます。また、財務体質の改善にも取り組むことで、株主還元の向上も期待できそうです。
編集部のまとめ
nmsホールディングスの今期の業績は、売上高は前年同期比で4.6%減少したものの、営業利益は73.0%増と大幅な増益となりました。各事業での利益率改善と経費抑制策が奏功した結果です。今後も収益力の向上と財務基盤の強化を進め、株主還元の向上などが期待できそうです。
nmsホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
nmsホールディングス株式会社の決算日は3月31日で、決算短信の発表は毎年6月、株主総会は6月下旬に開催されます。配当金は前期5円から当期6円と1円増配となり、今後も増加が期待できそうです。