株式会社リニカルの2023年12月期第3四半期決算が発表されました。売上高は約9,248百万円と前年同期とほぼ横ばいながら、営業利益は641百万円と前年同期比13.4%減と減益となりました。経常利益も同様に減少しています。
企業情報
企業名: 株式会社リニカル
証券コード: 21830
決算期: 3月期
株式会社リニカルの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社リニカルは3月期決算を行っており、通期決算は3月31日、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に実施しています。
主な事業
株式会社リニカルは医薬品開発支援サービス(CRO)事業と育薬事業を展開しています。CRO事業では医薬品の治験・開発支援を手掛けており、リニカルグループ全体で世界20ヵ国以上で事業を展開しています。育薬事業では医療機関向けの教育支援サービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高が9,248百万円と前年同期比ほぼ横ばい、営業利益は641百万円と前年同期比13.4%減となりました。営業利益率は6.9%となっています。
売上・利益の推移
売上高は前期に比べ微増、営業利益は減少しています。これは新型コロナ影響の後遺症が続いており、日本やアジアの業績が軟調だったことが主な要因です。一方、米国やコリアなどの地域では増収増益となっています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末の総資産は17,681百万円、負債は9,857百万円、純資産は7,823百万円となっています。前期末から資産は増加し、負債は減少、純資産は増加しています。
資産の部
流動資産が12,353百万円、固定資産が5,327百万円となっています。流動資産の中心は現金・預金と売掛金です。
負債の部
流動負債が7,215百万円、固定負債が2,642百万円となっています。流動負債の中心は前受金と預り金です。
純資産の部
株主資本は6,787百万円、その他包括利益累計額が1,036百万円となっています。自己資本比率は44.2%と健全な財務状況を維持しています。
ROAとROE
ROAは前期3.2%から当第3四半期で2.9%、ROEは前期7.3%から当第3四半期で3.2%と低下しています。これは主に営業利益の減少と親会社株主に帰属する四半期純利益の大幅な減少によるものです。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュフローは481百万円の収入、投資活動によるキャッシュフローは49百万円の支出、財務活動によるキャッシュフローは159百万円の支出となっています。全体として現金及び現金同等物の増加となっています。
配当の支払額
2023年6月8日に期末配当として1株当たり14円が支払われました。前期も1株当たり14円の配当を実施しており、安定した配当政策を続けています。
今後の展望
今後はアジア地域での事業拡大や、米国事業との連携強化などを通じて、グループ全体の収益力の向上を目指していきます。また、欧州でも収益改善に向けた取り組みを加速させ、持続的な成長を目指す方針です。
編集部のまとめ
株式会社リニカルは、CRO事業と育薬事業を手掛ける企業です。第3四半期決算では売上高は前年同期並みを維持したものの、営業利益は減少しています。アジア地域での軟調な業績が響いた一方、米国やコリアでは堅調に推移しており、地域別のバランスが課題となっています。今後はグローバルでの収益力の向上に向けて、事業展開を加速させることが重要です。
株式会社リニカルの決算日や配当についてまとめました。
株式会社リニカルは3月期決算を行っており、四半期決算は6月、9月、12月に実施しています。また、2023年6月に1株当たり14円の期末配当を実施しており、安定した配当政策を維持しています。今後も持続的な成長と収益力の向上に期待が高まります。