名糖産業株式会社の2023年12月期第3四半期の決算報告が公表されましたので、その内容をご紹介します。売上高は前年同期比10.2%増の18,236百万円と好調な業績を記録しました。収益性も大幅に改善し、経常利益は前年同期比49.6%増の1,349百万円となりました。食品事業を中心に堅調に推移しており、菓子類やココアなどの人気商品の販売が伸びていることが要因です。また、化成品事業の収益性も改善しており、経営基盤の強化が進んでいます。今後も、新商品の開発や販売拡大などを通じて、収益力の向上に努めていく方針です。
企業情報
企業名: 名糖産業株式会社
証券コード: E00376
決算期: 2023年3月期
名糖産業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
名糖産業株式会社の決算期は3月31日です。第3四半期は2023年12月31日までの3ヶ月間の実績となります。
主な事業
名糖産業株式会社は、主に菓子・飲料の製造・販売を行う食品事業と、医薬品や化粧品の原料となる化成品事業、不動産の賃貸を行う不動産事業の3つの事業を展開しています。食品事業がグループの中核をなしており、チョコレートやキャンディ、粉末飲料などの製品を製造・販売しています。化成品事業は医薬品や化粧品の原料となる酵素や薬品を製造・販売しており、不動産事業は自社所有の不動産の賃貸を行っています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高が前年同期比10.2%増の18,236百万円と好調に推移しました。食品事業を中心に各事業が伸長し、特に菓子類の販売が好調でした。利益面では、営業利益が258百万円と前年同期の営業損失から大幅に改善しました。経常利益も1,349百万円と前年同期比49.6%増加しており、収益性の向上が図れています。今後は原材料価格高騰の影響などに対応しつつ、収益基盤の強化に取り組んでいきます。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は、2022年3月期が22,727百万円、2023年3月期は22,727百万円と横ばいで推移しています。一方、経常利益は2022年3月期は1,132百万円でしたが、2023年3月期は1,349百万円と増加しました。今期も引き続き収益力の向上が見込まれます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月期第3四半期の四半期連結貸借対照表をみると、総資産は76,688百万円と前期末から6,412百万円増加しています。これは主に投資有価証券が増加したことと、新小牧工場の稼働により機械装置などの固定資産が増加したことによります。一方、負債合計は27,724百万円と前期末から2,085百万円増加しており、繰延税金負債の増加が主な要因です。純資産は48,964百万円と前期末から4,326百万円増加しており、その他有価証券評価差額金の増加などが要因です。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が5,281百万円、受取手形及び売掛金が6,859百万円となりました。また、機械装置及び運搬具が6,763百万円、投資有価証券が38,432百万円となるなど、設備投資や株式市場の変動を反映した増減がみられます。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が3,413百万円、長期借入金が9,270百万円となっています。また、繰延税金負債が6,490百万円と大きな割合を占めています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が1,323百万円、資本剰余金が86百万円、利益剰余金が29,449百万円となっています。その他、その他有価証券評価差額金が18,773百万円と大きな割合を占めています。
ROAとROE
名糖産業のROA(総資産経常利益率)は1.8%、ROE(自己資本当期純利益率)は2.0%となっています。ROAは前期より0.3ポイント上昇し、ROEは前期より0.3ポイント上昇しました。これは、経常利益の増加や純資産の増加により収益性と資本効率性が向上したことが要因です。今後も、収益力の強化と資産効率の改善に努め、株主価値の向上を目指していきます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況は開示されていませんが、前年同期は営業活動によるキャッシュ・フローが1,195百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが1,341百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが52百万円の支出となっています。今期も引き続き、営業活動によるキャッシュ・フローの確保と、設備投資などの投資活動に注力していくと考えられます。
配当の支払額
名糖産業は、年2回の配当を実施しています。2023年6月に1株当たり13円の中間配当を実施し、2023年12月にも1株当たり13円の期末配当を実施する予定です。1株当たりの年間配当金は26円となる見込みです。配当性向は45.9%と、株主に対する利益還元も行っています。今後も、業績に応じた配当の実施を目指していきます。
今後の展望
名糖産業は、中期経営計画「MEITO CHALLENGE 2023」において、ブランド強化、生産性向上、事業拡張に取り組んでいます。2023年12月には、菓子・スイーツ専門の通販会社2社を子会社化したことで、ブランド力の強化と事業基盤の拡大を図っています。また、新小牧工場の稼働により生産性の向上も進んでおり、今後も収益力の向上が期待されます。引き続き、中期経営計画の達成に向け、様々な施策を推進していく方針です。
編集部のまとめ
名糖産業株式会社は、菓子類を中心とした食品事業と化成品事業を展開する企業です。2023年12月期第3四半期の業績は、売上高が前年同期比10.2%増加し、経常利益も49.6%増加と好調な結果となりました。特に食品事業の収益性が大幅に改善しており、業績は順調に推移しています。今後は、新商品の開発や販売拡大、設備投資による生産性向上などを通じて、さらなる収益力の強化を目指していくと考えられます。また、株主還元も着実に行っており、投資家にとっても魅力的な企業だと言えるでしょう。引き続き、同社の動向に注目していきたいと思います。
名糖産業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
名糖産業株式会社の決算期は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日までの3ヶ月間の実績となります。配当は年2回実施しており、2023年6月に1株当たり13円の中間配当を実施しました。また、2023年12月にも1株当たり13円の期末配当を実施する予定で、年間配当金は26円となる見込みです。今後も、業績に応じた安定的な配当の実施を目指していくとしています。