シミックホールディングス株式会社の2023年第1四半期決算が注目を集めています。 同社は医療領域を中心に事業を展開する企業で、製薬企業のバリューチェーンを全面的に支援する独自の事業モデルを持っています。今回の決算では、新型コロナウイルス感染症の影響により一時的な需要減少があったものの、着実な業績を収めています。今後も持続的な成長を目指し、ヘルスケア領域への事業拡大や革新的な医薬品開発の支援等、注目の企業といえるでしょう。
企業情報
企業名: シミックホールディングス株式会社
証券コード: 23090
決算期: 3月
シミックホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
シミックホールディングス株式会社の決算日は9月30日です。 決算発表は4四半期制で行われ、今回の決算は第1四半期決算となります。
主な事業
シミックホールディングス株式会社は、主に医薬品開発支援事業を展開しています。 具体的には、CRO(医薬品開発支援)事業、CDMO(医薬品製剤開発・製造支援)事業、医薬品の営業支援やオーファンドラッグ等の開発・製造販売・流通を手がけるMarket Solutions事業などを行っています。 また、医療関連施設や医療従事者を総合的に支援するSite Support Solutions事業やヘルスケアソリューションの提供も行っています。 同社は、医療領域を中心に幅広いサービスを提供することで、医薬品開発から販売までトータルでサポートする独自の事業モデルを展開しています。
今期の業績と利益率は?
今期の第1四半期決算では、前年同期比で39.1%の減収となりました。 ワクチン接種需要の一時的な減少や連結除外の影響などによるものです。 一方で、営業利益は944百万円、経常利益は505百万円と確保しており、利益率も一定水準を維持しています。 今後はヘルスケア領域の強化や創薬支援サービスの拡充などで、持続的な成長を目指します。
売上・利益の推移
シミックホールディングス株式会社の直近3年間の売上高は104,701百万円、営業利益は10,267百万円と高水準で推移しています。 新型コロナ禍においても、医薬品開発支援事業を中心に安定的な業績を維持しています。 2023年第1四半期では減収となりましたが、中長期的には医療・ヘルスケア領域への事業展開で、さらなる成長が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
同社の2023年12月末時点の四半期連結貸借対照表では、資産合計が67,874百万円、負債合計は31,052百万円、純資産合計は36,822百万円となっています。 流動資産では現金及び預金が減少しましたが、無形固定資産が増加しています。 負債では賞与引当金が減少し、純資産では利益剰余金や非支配株主持分が減少しました。
資産の部
四半期連結貸借対照表の資産の部では、現金及び預金が11,870百万円、売掛金及び契約資産が17,055百万円となっています。 また、のれんを中心に無形固定資産が2,753百万円を占めています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が249百万円、長期借入金が11,106百万円となっています。 また、賞与引当金が1,668百万円となっています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が3,087百万円、利益剰余金が30,071百万円となっています。 また、自己株式が3,561百万円計上されています。
ROAとROE
シミックホールディングス株式会社の直近3年のROA(総資産利益率)は6.8%前後で推移しており、ROE(自己資本利益率)は10%前後で良好な水準を維持しています。 これは、医薬品開発受託事業を中心とした収益性の高い事業ポートフォリオを構築していることが主な要因です。 今後は、新たな成長領域であるヘルスケア事業の強化により、更なる収益力の向上が期待されます。
キャッシュフロー
シミックホールディングス株式会社の直近3年のキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは安定的に確保されています。 一方で、投資活動によるキャッシュ・フローはM&Aなどの投資が続いているため、マイナスとなっています。 財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払いなどがあり、全体としてはキャッシュ残高が徐々に減少傾向にあります。 今後は、収益力の維持・向上と投資の最適化により、健全なキャッシュポジションの確保が課題となるでしょう。
配当の支払額
シミックホールディングス株式会社は、株主への利益還元として安定的な配当を行っています。 直近の2023年12月1日には、1株当たり45円の配当を実施しました。 今後も業績に応じた適切な水準での配当を継続していく方針です。
今後の展望
シミックホールディングス株式会社は、製薬企業のバリューチェーンを総合的に支援するPVC(Pharmaceutical Value Creator)事業モデルの強化に加え、ヘルスケア分野への事業領域拡大に注力しています。 具体的には、創薬支援プラットフォームの強化や、デジタル技術を活用したPHR(パーソナルヘルスレコード)の活用など、持続的な成長に向けた施策を進めています。 引き続き、医療・ヘルスケア領域での価値創造に取り組み、企業価値の向上を目指していくと期待されます。
編集部のまとめ
シミックホールディングス株式会社は、医薬品開発支援事業を中心に安定した業績を維持しており、今後はヘルスケア分野への事業拡大も進めています。 第1四半期決算では減収となりましたが、長期的な成長に向けて、新たな事業領域への挑戦や収益基盤の強化を図っている点が注目されます。 株主還元としても安定配当を実施しており、中長期的な投資家の関心も高まっているといえるでしょう。
シミックホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
シミックホールディングス株式会社の決算日は9月30日で、年4回の決算発表を行っています。 また、同社は株主への利益還元として、1株当たり45円の配当を実施しており、今後も業績に応じた適切な水準での配当を継続していく方針です。 医療・ヘルスケア領域での事業拡大に期待が高まっている企業といえるでしょう。