株式会社ASJの2023年度第3四半期の決算報告が公開されました。全体的な業績は低調ながらも、4-12月期の第3四半期会計期間では収支が改善されており、今後の期待が持てる内容となっています。
企業情報
企業名: 株式会社ASJ
証券コード: 23510
決算期: 3月決算
株式会社ASJの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ASJの決算日は3月31日で、年に1回の本決算と四半期決算を行っています。次の決算は、2024年3月期の決算となります。
主な事業
株式会社ASJは、サーバセンターを基軸とした様々なクラウドサービスソリューションを提供している企業です。主な事業領域は、医療機関向けの人事・就労・給与システムの提供、ECサービスの提供、自動車業界向けの点呼支援システムの提供など、幅広い分野にわたっています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上収益は2,001,944千円と前年同期比0.8%減少しました。しかし、第3四半期会計期間単独では673,396千円と増収を達成しており、業績は回復傾向にあります。利益面では、当第3四半期連結累計期間は営業損失21,821千円、親会社の所有者に帰属する四半期損失23,104千円と赤字となりましたが、前四半期から改善が見られています。
売上・利益の推移
株式会社ASJの売上は、2022年4月~2022年12月期では2,018,471千円と堅調でしたが、2023年4月~2023年12月期は2,001,944千円と若干の減少となりました。利益は、前期の26,562千円から当期は22,015千円の損失と後退しましたが、第3四半期会計期間単独では13,379千円の営業利益を計上するなど、徐々に回復傾向にあります。
四半期連結貸借対照表について
株式会社ASJの四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が前期末比77,882千円減少の3,986,481千円となっています。これは、営業債権及びその他の債権の減少などが主な要因です。一方、負債は前期末比40,663千円減少の1,479,359千円となっており、利益減少による支払法人所得税の減少などが影響しています。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が前期末比26,556千円減少の902,150千円となりました。また、営業債権及びその他の債権が159,472千円減少したことで、総資産が減少しています。
負債の部
負債の部では、借入金が108,888千円減少しているほか、未払法人所得税等が25,568千円減少するなど、全体として負債が減少しています。一方で、前受金が32,233千円増加しており、サービスの売上増加に伴う前受金の増加が見られます。
純資産の部
純資産の部では、親会社の所有者に帰属する四半期損失23,104千円の計上により、親会社の所有者に帰属する持分が37,218千円減少し、2,507,122千円となっています。
ROAとROE
株式会社ASJのROA(総資産利益率)は前期の0.7%から当期は-0.6%に低下しています。また、ROE(自己資本利益率)も前期の0.8%から当期は-0.9%に悪化しました。これは、営業損失の計上と利益の減少が主な要因となっています。今後の業績回復が期待されます。
キャッシュフロー
株式会社ASJの営業活動によるキャッシュ・フローは251,431千円の収入となりました。これは、営業債権の回収や決済代行サービスの取引高増加による営業債務の増加などが主な要因です。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは225,850千円の支出となり、サービスの開発に係る無形資産への支出が主な要因です。
配当の支払額
株式会社ASJは、前年同期と同様、1株当たり2円の配当を実施しています。配当総額は15,902千円となっています。
今後の展望
株式会社ASJは、医療機関向けの新システムの提案や、点呼支援システムの拡販、ECサービスの拡充など、新たなサービスの開発と販売に注力しています。また、グループ各社とのシナジー効果の創出にも力を入れており、今後の業績回復が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社ASJの2023年度第3四半期決算は、全体的な売上減少と損失計上となりましたが、第3四半期会計期間単独では収支が改善されるなど、回復傾向にあります。今後は、医療・物流・EC分野での新システム拡販や、グループ会社のシナジー創出に期待が集まっています。株主還元として安定配当も継続しており、中長期的な企業価値の向上が望めそうです。
株式会社ASJの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ASJの決算日は3月31日で、年に1回の本決算と四半期決算を行っています。直近の決算では、第3四半期会計期間の収支改善がみられましたが、通期で見ると減収減益となりました。しかし、新規サービスの拡販やグループシナジーの発揮に期待が高まっています。また、1株当たり2円の安定配当も継続されており、株主還元にも力を入れていることが分かります。