株式会社ウェッジホールディングスの2024年3月期第2四半期の決算報告には注目すべき点がいくつかあります。増収減益となった同社ですが、その背景には収益力の高いコンテンツ事業が堅調に推移し、ロイヤリティ収入が過去最高を記録したことがわかります。
企業情報
企業名: 株式会社ウェッジホールディングス
証券コード: E00745
決算期: 2024年9月期
株式会社ウェッジホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
同社の決算日は 9月30日です。
第2四半期の決算発表は毎年5月中旬に行われます。
主な事業
ウェッジホールディングスはコンテンツ事業を中心に事業を展開しています。
具体的には、ゲームの企画開発や漫画、アニメ、ゲームなどのエンターテインメント関連の書籍・電子書籍の企画編集、様々なコンテンツを商品化する企画開発などを手がけています。
また、持分法適用関連会社のGroup Lease PCL.を通じてDigital Finance事業とタイのリゾートホテル「Zeavola Resort」を運営するリゾート事業にも参画しています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期連結累計期間では、売上高が4億35百万円と前年同期比5.5%の増収となり、過去最高を更新しました。
一方で、営業利益は37百万円の損失となり、減益となりました。
これは主に、訴訟費用の増加などが影響したとみられます。
しかし、売上高に対する営業利益率は、前年同期の16.1%から今期は▲8.5%に悪化しているものの、中長期的には改善していくことが期待されます。
売上・利益の推移
ウェッジホールディングスの業績は増収減益となっています。
売上高は堅調に推移しており、過去最高を更新しました。
一方、利益については、訴訟費用の増加などの影響から、営業損失となりました。
ただし、同社の主力事業であるコンテンツ事業は長期的に利益貢献を果たしており、今後の成長が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
同社の当第2四半期連結会計期間末の総資産は36億41百万円となり、前連結会計年度末と比べて3億96百万円減少しました。
流動資産は11百万円減少の14億14百万円、固定資産は3億84百万円減少の22億26百万円となっています。
資産の部
流動資産は主に現金及び預金の減少による影響で減少しています。
固定資産は関係会社株式の減少などが主な要因です。
負債の部
流動負債は31百万円増加の305百万円となりました。
主な内訳は短期借入金の増加と未払費用の増加です。
固定負債に変動はありません。
純資産の部
純資産は4億28百万円減少の29億57百万円となりました。
主な要因は親会社株主に帰属する四半期純損失の計上と為替換算調整勘定の減少です。
ROAとROE
当第2四半期連結会計期間末のROAは▲15.0%、ROEは▲18.5%となっています。
営業損失の計上や関係会社株式の減少などが影響し、収益性や資本効率が悪化しています。
今後は収益力の向上とともに、資産効率の改善にも注目していく必要がありそうです。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは1億44百万円の支出となりました。
これは主に売上債権の増加や税金等の支払いなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは4百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは38百万円の収入となっています。
この結果、現金及び現金同等物は前連結会計年度末より1億円減少の5億76百万円となりました。
配当の支払額
当第2四半期連結累計期間において、配当金の支払いはありませんでした。
同社は現在、成長戦略に注力しており、内部留保の充実を優先しているため、配当は見送られています。
今後の展望
ウェッジホールディングスは、コンテンツ事業を中心に国内外での新規事業展開と海外展開に取り組んでいきます。
特に、Digital Finance事業とリゾート事業の成長による収益力の改善に期待が集まっています。
一方で、JTRUST ASIA PTE.LTD.との係争など、経営上の課題も抱えています。
今後の業績動向と対応策に注目していく必要があります。
編集部のまとめ
ウェッジホールディングスの2024年3月期第2四半期決算は増収減益となりました。
主力のコンテンツ事業は堅調に推移しているものの、訴訟費用の増加などが影響し、営業損失となりました。
また、関係会社株式の減少で資産効率も悪化しています。
今後は、事業基盤の強化とともに、係争中の問題への対応が課題となりそうです。
株式会社ウェッジホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算日は9月30日で、第2四半期の決算発表は毎年5月中旬に行われます。
また、当第2四半期連結累計期間において、配当金の支払いはありませんでした。
同社は現在、成長戦略に注力しており、内部留保の充実を優先しているため、配当は見送られています。