株式会社ディー・エヌ・エーの2023年12月期第3四半期の決算報告書が公開されました。売上高は104,149百万円と前年同期比で2.7%の増加となり、着実な業績推移が確認できましたね。また、同社は中長期的なグループ経営強化に向け、ゲーム事業やライブストリーミング事業、スポーツ事業、ヘルスケア事業など多角的な事業展開を進めている企業です。今回の決算内容から同社の底堅い事業基盤が見て取れます。
企業情報
企業名: 株式会社ディー・エヌ・エー
証券コード: E05460
決算期: 3月期
株式会社ディー・エヌ・エーの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ディー・エヌ・エーの決算期は3月期です。通常、3月末の年度末決算を行い、5月に決算発表、6月に株主総会を開催しています。今回公表された四半期決算は、2023年12月期第3四半期(2023年4月1日~12月31日)の業績となります。
主な事業
株式会社ディー・エヌ・エーは、スマートフォンやPCを中心としたインターネットサービスを提供する企業です。主な事業にはゲーム、ライブストリーミング、スポーツ、ヘルスケア・メディカル、EC事業などがあり、多角的な事業ポートフォリオを構築しています。特にゲーム事業やスポーツ事業は同社の中核事業となっており、安定収益の柱となっています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の業績は、売上高が104,149百万円と前年同期比で2.7%増加しました。一方で、営業損失が27,626百万円と大幅な赤字となりました。これは、ゲーム事業における資産の減損損失の計上などが主な要因です。利益率では、営業利益率がマイナス26.5%と、大幅なマイナスとなりました。
売上・利益の推移
直近の業績推移をみると、売上高は堅調に推移しています。一方で、利益面では大幅なマイナスとなっています。これはゲーム事業を中心とした減損損失の影響が大きいためです。しかし、同社は長期的な視点での事業ポートフォリオの強化に取り組んでおり、今後の業績回復に期待が持てるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
株式会社ディー・エヌ・エーの四半期連結貸借対照表をみると、資産合計が316,975百万円、負債合計が104,022百万円、資本合計が212,953百万円となっています。
資産の部
資産の部では、流動資産が107,192百万円、非流動資産が209,783百万円となっています。流動資産の主な内訳は現金及び現金同等物、売掛金及びその他の短期債権などです。一方の非流動資産には、のれんや無形資産が含まれています。
負債の部
負債の部では、流動負債が34,233百万円、非流動負債が69,789百万円となっています。流動負債の主な内訳は買掛金及びその他の短期債務、未払法人所得税などです。非流動負債には主に借入金やリース負債が含まれています。
純資産の部
純資産の部では、資本合計が212,953百万円となっています。このうち、親会社の所有者に帰属する持分は201,677百万円で、親会社所有者帰属持分比率は63.6%となっています。
ROAとROE
株式会社ディー・エヌ・エーのROAは前期末の6.5%から今期3Q末の▲9.9%に、ROEは前期末の8.6%から今期3Q末の▲14.7%といずれも大幅に低下しています。これは、ゲーム事業における減損損失の計上などが影響したためです。しかし同社は中長期的な視点で事業ポートフォリオの強化に取り組んでおり、今後の業績改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローをみると、営業活動によるキャッシュフローがマイナス9,661百万円、投資活動によるキャッシュフローがマイナス8,849百万円、財務活動によるキャッシュフローがマイナス3,996百万円となっています。現金及び現金同等物の四半期末残高は75,912百万円と、前期末から大きく減少しています。
配当の支払額
株式会社ディー・エヌ・エーは年1回の期末配当を実施しています。当第3四半期連結累計期間における配当金の支払額は2,229百万円となっています。同社は株主還元にも力を入れており、今後も安定的な配当を維持していくことが期待されます。
今後の展望
株式会社ディー・エヌ・エーは、中長期的な企業価値向上に向けて、エンターテインメント事業とヘルスケア・メディカル事業のシナジー創出に取り組んでいます。今後はこれらの事業領域における投資や新規M&Aなどを通じて、事業ポートフォリオの強化を進めていく方針です。また、同社の強みであるゲーム事業やスポーツ事業についても、持続的な成長を目指していく方針です。
編集部のまとめ
株式会社ディー・エヌ・エーの2023年12月期第3四半期決算は、売上高は増加したものの減損損失の影響により大幅な営業損失となりました。しかし、同社は中長期的な視点で事業ポートフォリオの強化に取り組んでおり、今後の業績回復が期待されます。引き続き、株式会社ディー・エヌ・エーの動向に注目していきましょう。
株式会社ディー・エヌ・エーの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ディー・エヌ・エーの決算期は3月期で、通常3月末に決算を行い、5月に決算発表、6月に株主総会を開催しています。同社は年1回の期末配当を実施しており、今期第3四半期の配当金支払額は2,229百万円となっています。今後も株主還元に力を入れていく方針のようです。