この決算報告書を見ると、Shinwa Wise Holdingsは総合アートオークションのリーディングカンパニーとして安定した業績を維持しているようです。 オークション事業やプライベートセール事業の収益が堅調に推移していることが分かります。また、メタバースなどの新規事業への取り組みも注目されます。今後の成長に期待が高まるワンランク上の上場企業だと感じました。
企業情報
企業名: Shinwa Wise Holdings株式会社
証券コード: 24370
決算期: 2023年6月1日~2024年5月31日
Shinwa Wise Holdings株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
Shinwa Wise Holdingsの決算期は6月1日~5月31日の年1回で、四半期決算を行っています。直近の決算は2024年2月29日が第3四半期会計期間の末日となります。
主な事業
Shinwa Wise Holdingsは、アートオークション事業を中核としながら、プライベートセール事業やメタバース事業などの新規事業にも取り組む総合アートカンパニーです。 アートオークションでは近代美術やコンテンポラリーアート、ワインやジュエリーなど多岐にわたる専門分野のオークションを開催しています。 また、大型プライベートセールの仲介サービスも提供しており、売上の柱となっています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結業績は、売上高が15.94億円と前年同期比24.7%の減収となりました。営業損失は1.36億円と転落しましたが、在庫の圧縮や経費の削減などにより利益率の改善が進んでいるようです。アートオークション市場では高額作品の出品が減少傾向にあるものの、ワイン・リカーオークションなど新規事業が好調に推移しており、収支バランスの改善に期待が寄せられています。
売上・利益の推移
Shinwa Wise Holdingsの売上高は最近3年で36.47億円、25.94億円、15.94億円と減少傾向にあります。一方で経常利益は5.76億円、2.77億円、▲1.03億円と変動が大きくなっています。オークション市場の環境変化に柔軟に対応しつつ、収益力の安定化を目指していくことが重要な課題と言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
Shinwa Wise Holdingsの直近の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が42.57億円、負債が10.19億円、純資産が32.37億円となっています。自己資本比率は75.8%と健全な財務体質を維持しているようです。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が11.69億円と大きな割合を占めており、流動性の高い資産構成となっています。一方で商品が13.72億円あり、オークション事業に必要な在庫を保有しています。
負債の部
負債の部は買掛金が4.26億円、オークション未払金が3.57億円などが主な内訳となっています。オークション事業に付随する債務が中心で、金融機関からの借入などは少ない構造となっています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が0.72億円、資本剰余金が29.23億円、利益剰余金が2.11億円となっています。前期の減資などにより資本の構成が変化しています。
ROAとROE
Shinwa Wise HoldingsのROAは前期7.1%でしたが、今期は▲7.7%と大幅に悪化しています。一方でROEは前期10.5%から▲9.8%に低下しています。オークション市場の環境悪化によりコスト管理が課題となっており、経営改善とともに新規事業の育成が重要になってきています。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが▲8.82億円の減少となっています。これは主に売上債権や仕入債務の減少によるものです。一方で投資活動によるキャッシュ・フローは0.32億円の増加、財務活動によるキャッシュ・フローは▲2.53億円の減少となっています。全体としてキャッシュ・ポジションの悪化が見られます。
配当の支払額
Shinwa Wise Holdingsは、当期第3四半期に1株当たり7円の配当を実施しています。前期の配当金は1株当たり15円でしたので、今期は半減となっています。減配は厳しい業績に対応した経営判断だと推察されます。
今後の展望
Shinwa Wise Holdingsは、メタバース事業「Edoverse」の展開など、新規事業にも力を入れています。従来のアートオークション事業を基盤としつつ、デジタル分野への投資も進めており、中長期的な成長を目指していくものと期待されます。一時的な業績悪化は避けられないかもしれませんが、収益力の回復と新たな収益源の確保に向けた取り組みに注目が集まっています。
編集部のまとめ
Shinwa Wise Holdingsは、オークション市場の環境変化に一定の影響を受けているものの、安定した事業基盤と柔軟な経営体制を有しています。メタバースなどの新事業への投資も行っており、中長期的な成長に向けた布石を打っている印象を受けます。今後の業績回復と新規事業の育成に期待が高まる企業だと言えるでしょう。
Shinwa Wise Holdings株式会社の決算日や配当についてまとめました。
Shinwa Wise Holdingsの決算は6月1日~5月31日の年1回で、直近の第3四半期決算は2024年2月29日が期末日となっています。また、当期第3四半期には1株当たり7円の配当を実施しましたが、前期から半減しており、厳しい経営環境に対応した決断と言えるでしょう。オークション市場の変化への対応と新規事業の育成に期待が寄せられています。