キリンホールディングスの決算概要をご紹介します。売上収益は5,018億円と前年同期比11.4%の増加を示しました。価格改定で単価を上げた事業が好調だったほか、医薬事業のグローバル展開や健康関連事業のBlackmores Limited連結により増収となりました。一方、利益はブランド投資強化などで事業利益が331億円と1.5%減となりました。でも、親会社の四半期利益は259億円と大幅増益になったのは良いニュースです。今後も医薬品や健康関連分野での事業拡大に注目ですね。
企業情報
企業名: キリンホールディングス株式会社
証券コード: E00395
決算期: 2024年３月31日
キリンホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
キリンホールディングスの決算日は３月31日です。四半期決算は年４回、３月、６月、９月、12月の各末日となっています。決算発表は決算期末日から約2ヶ月後の５月中旬に行われます。
主な事業
キリンホールディングスグループは、酒類事業、飲料事業、医薬事業、ヘルスサイエンス事業を展開しています。国内外で強いブランド力を持つビール、ワイン、サプリメントなどの製造・販売が主要な事業です。特に医薬品分野では、自社開発品の他、最近ではバイオ企業の買収も行い、事業領域の拡大を図っています。
今期の業績と利益率は？
今期の売上収益は5,018億円と前年同期比11.4%の増加となりました。医薬事業やヘルスサイエンス事業の貢献が大きかったです。一方、事業利益は331億円と1.5%の減益になりました。これは酒類事業での新商品投資や原料高の影響によるものです。売上高に対する事業利益率は6.6%となっています。
売上・利益の推移
過去1年の売上収益と利益の推移を見ると、売上収益は前年同期比11.4%増と好調に推移しています。一方で、事業利益は1.5%減となっています。医薬品や健康関連分野の伸びを受けて、全体としては増収基調にあるものの、原価高などによって利益率は若干低下しているようです。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の連結貸借対照表を見ると、総資産は3兆47億円となり、前年度末から1,351億円増加しています。これは主にOrchard Therapeutics社買収によるのれんや無形資産の増加が要因です。一方、負債も1兆5,472億円と1,035億円増加しているのは、新規借入などによるものです。
資産の部
資産のうち有形固定資産は3,531億円、のれんと無形資産は7,241億円となっています。事業投資が積極的に行われている様子が窺えます。また、現金及び現金同等物は1,512億円と手元流動性も確保されています。
負債の部
負債の主な内訳は、社債が2,972億円、長期借入金が6,259億円となっています。この資金は企業買収等の投資に充当されているものと考えられます。
純資産の部
純資産は1兆4,575億円となり、前年度末から316億円増加しています。自己資本比率は38.7%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは年率換算で5.3%、ROEは年率換算で7.2%となっています。前年度に比べやや低下しているものの、総資産や自己資本の効率的な活用ができている状況だと言えます。今後も事業領域の拡大と収益性の向上に期待が高まりますね。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュフローを見ると、営業CF＋398億円、投資CF▲653億円、財務CF＋347億円となっています。営業活動が堅調な中、Orchard Therapeutics社の買収など大型投資を行ったことで投資CFはマイナスになっています。一方、長期借入などにより財務CFはプラスとなっています。
配当の支払額
前期の年間配当金は1株当たり73円でした。今期の第1四半期においては、3月末の期末配当として1株当たり36円50銭の配当が支払われています。株主還元も着実に行われていると言えるでしょう。
今後の展望
キリンホールディングスは、医薬品やヘルスサイエンス分野での事業拡大に注力しています。Orchard Therapeutics社の買収をはじめ、遺伝子治療など最先端の技術を取り入れ、新しい医療ソリューションの創出を目指します。また、国内外での酒類やジュース事業の基盤強化にも力を入れていきます。今後も多角化した事業ポートフォリオを生かしながら、持続的な成長を遂げていくことが期待されます。
編集部のまとめ
キリンホールディングスは、売上を大きく伸ばしながらもコスト増などで利益率は若干低下しました。しかし、医薬品やヘルスケア分野への積極投資によって、将来の収益源を着実に養っているといえるでしょう。海外展開の強化や最新技術の取り入れなど、多角化した事業を活かしつつ、持続的成長に向けて邁進していくことが期待されます。
キリンホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
キリンホールディングスの決算日は３月31日で、決算発表は約2ヶ月後の５月中旬に行われます。前期の年間配当金は1株当たり73円でしたが、今期の第1四半期では1株当たり36円50銭の期末配当が支払われています。株主還元にも注力しながら、更なる事業拡大を目指しているようです。
