高千穂交易株式会社の2023年度第3四半期決算が発表されました。売上高は189億60百万円、前年同期比12.0%増と好調な業績となりました。新型コロナウイルスの影響が弱まる中、産業機器向け電子部品の販売が好調だったことが主な要因です。また、経常利益は12億67百万円、前年同期比8.0%増と、営業利益も前年同期比5.4%増の9億80百万円と増益基調が続いています。
企業情報
企業名: 高千穂交易株式会社
証券コード: 26760
決算期: 3月期
高千穂交易株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
高千穂交易株式会社の決算日は3月31日で、通常4月下旬に第4四半期の業績を発表、6月下旬に年間決算を発表しています。
同社は四半期報告書を作成しており、第1、第2、第3四半期決算は通常翌月の2週目頃に発表されます。
主な事業
高千穂交易株式会社は、クラウドサービス&サポート、システム、デバイスの3つのセグメントで事業展開しています。
クラウドサービス&サポートセグメントではMSPサービスやクラウド型サービス等を、システムセグメントでは商品監視システムやCCTV、セキュリティシステム等を、デバイスセグメントではエレクトロニクス商品やメカトロニクス商品を取り扱っています。
これらの事業を通じて、産業機器、通信インフラ、アミューズメント、建設設備など幅広い分野のお客様に提案や販売を行っています。
今期の業績と利益率は?
高千穂交易株式会社の2023年度第3四半期の業績は、売上高189億60百万円、営業利益9億80百万円、経常利益12億67百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益10億21百万円と、いずれも前年同期比で増加しています。
特に、デバイスセグメントの売上高が大幅に増加しており、同セグメントの利益も42.0%増と躍進しています。一方、システムセグメントでは一部案件の減収もあり、損益は悪化しました。
全体としては、売上高営業利益率は5.2%、経常利益率は6.7%と、高い収益性を維持しています。
売上・利益の推移
高千穂交易株式会社の直近3年間の売上高と利益の推移は以下の通りです。
売上高は2022年度が233億61百万円、2023年度第3四半期は189億60百万円と、堅調に推移しています。
経常利益は2022年度が15億88百万円、2023年度第3四半期は12億67百万円と高水準を維持しています。
同社は、クラウドサービス&サポートやデバイス事業の伸長により、安定的な収益基盤を築いていると評価できます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月31日現在の高千穂交易株式会社の四半期連結貸借対照表は以下の通りです。
総資産は219億64百万円で、前期末から1億68百万円減少しています。
資産の部
流動資産は181億78百万円で、現金及び預金が52億71百万円、売掛金が48億75百万円、商品及び製品が48億2百万円等となっています。固定資産は38億86百万円で、有形固定資産が4億79百万円、投資有価証券が26億42百万円等です。
負債の部
流動負債は49億61百万円で、支払手形及び買掛金が26億98百万円、未払法人税等が3億45百万円、契約負債が11億60百万円等です。固定負債は7億88百万円で、退職給付に係る負債が6億75百万円等です。
純資産の部
純資産は162億14百万円で、自己資本比率は73.8%となっています。利益剰余金が135億23百万円、その他の包括利益累計額が11億76百万円等となっています。
ROAとROE
高千穂交易株式会社の直近3年間のROA(総資産経常利益率)とROE(自己資本当期純利益率)の推移は以下の通りです。
ROAは2022年度7.2%、2023年度第3四半期期7.5%と高水準を維持しています。これは、経常利益が堅調に推移したことが主因です。
一方、ROEは2022年度7.7%、2023年度第3四半期期7.2%と、やや低下しています。これは、配当金支払いにより利益剰余金が減少したことが影響していると考えられます。
キャッシュフロー
高千穂交易株式会社の2023年度第3四半期のキャッシュ・フローは以下の通りです。
営業活動によるキャッシュ・フローは10億82百万円のプラスとなり、税金等の支払いはあったものの、売上債権の減少等により資金が増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは1億48百万円のマイナスで、有形固定資産の取得などによる支出がありました。
財務活動によるキャッシュ・フローは14億68百万円のマイナスで、配当金の支払いが主な要因です。
現金及び預金は期首より7億62百万円増加し、52億71百万円となっています。
配当の支払額
高千穂交易株式会社は2023年度第3四半期において、年間2回の配当を実施しました。
中間配当は1株当たり53円、期末配当は1株当たり109円の予定で、年間配当金は1株当たり162円となる見込みです。
この結果、当期の配当性向は約45%となる見通しです。同社は株主還元を重視しており、着実な増配を続けています。
今後の展望
高千穂交易株式会社は、今期も引き続きクラウドサービス&サポート、システム、デバイスの各セグメントでの成長に注力していく方針です。
クラウドサービスの拡大、産業機器向けデバイスの販売強化、リテールソリューションの展開など、成長分野への投資を積極化しています。
また、M&Aなどを通じた新規事業の創出にも取り組み、中長期的な企業価値の向上を目指しています。
オートメーション化や省人化といったニーズの高まりにも着目しており、今後の業績拡大が期待できます。
編集部のまとめ
高千穂交易株式会社は、第3四半期決算で売上高、利益ともに前年同期比で増加し、好調な業績を維持しています。
特にデバイス事業の伸長が顕著で、産業機器向け電子部品の販売が好調に推移していることが特徴的です。
また、財務面でも高い収益性と健全な財務基盤を持っており、株主還元の強化にも力を入れています。
今後も成長分野への投資を加速し、企業価値の向上に努めると見られることから、同社の業績動向に引き続き注目が集まりそうです。
高千穂交易株式会社の決算日や配当についてまとめました。
高千穂交易株式会社は3月31日を決算日とし、通常4月下旬に第4四半期、6月下旬に年間決算を発表します。
配当については、中間配当が1株当たり53円、期末配当が109円の予定で、年間配当金は162円となる見通しです。
同社は株主還元を重視しており、着実な増配を続けています。