株式会社魚喜の2024年第1四半期決算が発表されました。自店の展開を主軸とする水産小売業に加えて飲食事業や不動産事業を展開する同社は、新型コロナ収束や訪日外国人観光客増加などを背景に好調な業績を収めています。売上高が前年同期比0.9%増加し、利益の経常利益も7.9倍増加と大幅な伸びを示しました。今期の業績に期待が高まる決算内容となりました。
企業情報
企業名: 株式会社魚喜
証券コード: E03365
決算期: 2月期
株式会社魚喜の決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社魚喜の決算日は2月末日です。毎年5月下旬に年次決算の「有価証券報告書」を、7月中旬に第1四半期決算の「四半期報告書」を発表しています。
主な事業
株式会社魚喜は、神奈川県藤沢市を中心に自社運営の鮮魚店「魚喜」を展開しています。主力の鮮魚事業のほか、飲食事業の「魚喜すし」、不動産事業の賃貸収入も得ています。創業から40年以上の歴史を持つ地域密着型の水産小売業者です。
今期の業績と利益率は？
2024年第1四半期の業績は、売上高が24億19百万円と前年同期比0.9%増加。利益面では経常利益が58百万円と7.9倍の大幅な増益となりました。売上高に対する経常利益率は2.4%と、前年同期の0.3%から大幅に改善しています。売上好調と経費管理の効果により、収益性が大きく向上しました。
売上・利益の推移
過去3年の業績推移を見ると、売上高は前期が98億55百万円と前々期から微増が続いています。経常利益は前期が3.8億円と2年連続の増益基調にあります。今期第1四半期の業績好調を受けて、通期の業績も前年比で改善が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
2024年5月末時点の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が24億42百万円と前期末比2億89百万円増加しています。負債総額は15億57百万円と2億61百万円増加した一方、純資産は8億85百万円と28百万円の増加となっています。
資産の部
流動資産が16億15百万円と前期末比1億80百万円増加し、固定資産も8億27百万円と1億9百万円増加しています。現金・預金と投資有価証券が主な増加要因です。
負債の部
流動負債が11億60百万円と前期末比1億15百万円増加し、固定負債も3億96百万円と1億46百万円の増加となっています。短期借入金と長期借入金の増加が主な要因です。
純資産の部
純資産は8億85百万円と前期末比28百万円増加しました。利益剰余金の積み上がりによる増加が主因です。自己資本比率は36.3%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
株式会社魚喜のROA（総資産利益率）は、前期が1.8%でしたが、今期第1四半期は2.4%と改善しています。また、ROE（自己資本利益率）も前期の4.5%から4.4%とほぼ横ばいで推移しています。収益性の向上により、資産効率性も高まりつつあります。
キャッシュフロー
株式会社魚喜の四半期連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが2億32百万円のプラスとなっています。投資活動によるキャッシュ・フローは65百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは10百万円のマイナスとなっています。全体としてキャッシュ・フローは1億76百万円のプラスフローとなり、財務体質の強化が進んでいます。
配当の支払額
株式会社魚喜は、2024年5月に1株当たり10円の期末配当を行いました。前期からの配当金は変わらず、安定的な株主還元を行っています。今後も同水準の配当を継続する方針との事です。
今後の展望
株式会社魚喜は、中期経営計画「魚喜ビジョン2025」の達成に向けて、新規出店や既存店の強化に取り組んでいきます。特に鮮魚事業では、新規デベロッパーの開拓による出店1店舗の実施を含め、売上拡大を目指します。また、業界を取り巻く環境の厳しさから、人材育成にも注力し、サービスの向上を図っていく方針です。引き続き業績の向上が期待される株式会社魚喜の動向に注目が集まります。
編集部のまとめ
株式会社魚喜は、水産小売業を主軸とする上場企業です。2024年第1四半期の決算では、売上高が前年同期比0.9%増加し、経常利益も7.9倍と大幅な増益を達成しました。今後も中期経営計画に基づいた新規出店や既存店強化に取り組み、業績拡大が期待されています。業界環境の厳しさが続く中、同社の持続的な成長に注目が集まります。
株式会社魚喜の決算日や配当についてまとめました。
株式会社魚喜は2月末日が決算日で、毎年5月下旬と7月中旬に決算情報を発表しています。配当は1株当たり10円と安定的な還元を続けており、今後も同水準の配当を維持する方針です。同社の業績は順調に推移しており、今後の展開に期待が高まります。
