100円ショップで人気の「CAN DO(キャンドゥ)」の新しい決算状況をご紹介します。キャンドゥは、日用雑貨と加工食品の小売り店を展開する大手企業で、今期(2023年3月~11月)の決算が発表されました。
企業情報
企業名: 株式会社キャンドゥ
証券コード: E03377
決算期: 2023年3月1日~2024年2月29日
株式会社キャンドゥの決算日・決算時期(スケジュール)は?
キャンドゥの決算期は2月末日となっており、第3四半期決算は11月末日に行われます。これまでは11月決算でしたが、2022年から2月決算に変更されました。
主な事業
キャンドゥは、「100円ショップ」を中心とした日用品・雑貨・食品の小売店チェーンを展開しています。全国に1,272店舗を構える大手100円ショップ企業で、イオングループの一員としても知られています。日用品から雑貨、食品など幅広い品ぞろえが特徴で、主に個人消費者向けに商品を提供しています。
今期の業績と利益率は?
今期(2023年3月~11月)の業績は、売上高596億61百万円、営業利益3億2百万円、経常利益3億48百万円となりました。前年同期と比べると売上高は4.3%増加しています。一方で営業利益は30.1%減少しており、原材料高や人件費の上昇などコスト増加の影響がみられます。売上高に対する売上総利益率は36.9%で、前年同期から1.1ポイント改善しています。
売上・利益の推移
キャンドゥは、過去3年間で売上高が9.3%増加するなど、着実に売上を伸ばしてきました。一方で、原価率上昇の影響から経常利益は減少傾向にあります。引き続き、収益性の改善に向けた取り組みが重要となってきています。
四半期連結貸借対照表について
キャンドゥの2023年11月末の連結貸借対照表をみると、資産合計は303億90百万円で前期末から21億78百万円増加しています。負債合計は188億40百万円と27億26百万円増加し、純資産は115億49百万円と5億47百万円減少しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が23億50百万円、商品が84億23百万円となっています。前期末から現金が減少し、商品が増加しています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が38億円増加し、買掛金や電子記録債務も増加しています。金利上昇に伴い、有利子負債が増加傾向にあります。
純資産の部
純資産の部は、配当金の支払いや四半期純損失により、前期末から5億47百万円減少し、自己資本比率は38.0%となりました。
ROAとROE
キャンドゥのROA(総資産利益率)は前期1.8%から当期1.1%に低下しました。ROE(自己資本利益率)も前期5.3%から当期-1.7%と大幅に悪化しています。これは主に、原価率上昇による利益減少が影響しています。今後の収益性改善が課題といえます。
キャッシュフロー
キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローは30億円のプラスとなっています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは17億円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは19億円のマイナスとなっています。
全体としては、現金及び現金同等物は6億36百万円減少しています。店舗展開や設備投資、借入金の返済などに資金が使われていることがうかがえます。
配当の支払額
キャンドゥは、中間配当金として1株当たり8円50銭を支払いました。前期実績の1株当たり17円から減少していますが、安定した配当を継続する方針のようです。
今後の展望
キャンドゥは、収益性の改善に向けて、本部主導型オペレーションの導入やセルフレジの活用などを進めています。また、イオングループとの協業によるシナジー効果の発揮にも取り組んでいます。
原材料高や人件費の上昇など、事業環境は厳しい状況が続きますが、成長と利益確保の両立を目指して、さらなる企業価値の向上に努めていきたいとしています。
編集部のまとめ
今期の業績はコスト高の影響で利益が減少しましたが、売上高は着実に伸びています。キャンドゥは、事業環境の変化に柔軟に対応しながら、成長と収益性改善に取り組んでいく方針のようです。今後の業績と株価動向に注目が集まります。
株式会社キャンドゥの決算日や配当についてまとめました。
株式会社キャンドゥの決算日は2月末日、第3四半期決算は11月末日に行われています。また、同社は中間配当として1株当たり8円50銭を支払いました。引き続き、安定配当を目指していく方針のようです。