株式会社大戸屋ホールディングスの2023年12月期第3四半期決算が発表されました。売上高は前年同期比18.0%増と大幅に改善し、営業利益、経常利益、純利益も大幅増加する良好な業績となりました。この決算報告からは、同社の事業が着実に回復しつつあることが伺えます。
企業情報
企業名: 株式会社大戸屋ホールディングス
証券コード: 27050
決算期: 3月期
株式会社大戸屋ホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社大戸屋ホールディングスの決算期は3月期で、決算日は3月31日です。第3四半期の決算では、2023年12月31日時点での業績が発表されました。
主な事業
株式会社大戸屋ホールディングスは、「大戸屋ごはん処」を中心とした和風料理店の運営を行う企業です。国内外に多数の店舗を展開し、健康的な”和の食”を提供することで、お客様の心と体の健康を促進することを経営理念としています。また、近年は新業態の「蕎麦処大戸屋」の展開にも注力するなど、積極的な事業展開を行っています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高が206億46百万円と前年同期比18.0%増と大幅に改善しました。また、営業利益は11億40百万円、経常利益は11億76百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は9億29百万円と、利益面でも大幅な増加となりました。このように、同社の収益性は着実に改善してきているといえます。
売上・利益の推移
同社の売上高は、前期比で18.0%増加しました。これは、新型コロナウイルス感染症の影響が和らいだことで、店舗運営や消費マインドの回復が見られたことが主な要因です。利益面でも、経常利益は前期比で1176百万円と大幅に増加しており、同社の事業が確実に回復基調にあることが分かります。
四半期連結貸借対照表について
同社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産が103億30百万円、負債が58億45百万円、純資産が44億84百万円となっています。資産は前期末比で7.6%増加し、負債は0.7%減少、純資産は20.7%増加するなど、財務体質の改善が進んでいることがうかがえます。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が42億円、店舗等の有形固定資産が16億38百万円、敷金及び保証金が17億29百万円と、安定的な資産構成となっています。特に現金及び預金の増加は、経営改善の成果が表れているものと考えられます。
負債の部
負債の部では、買掛金が10億85百万円、1年内返済予定の長期借入金が4億60百万円、未払金が10億94百万円となっています。長期借入金が減少するなど、着実に負債の圧縮が進んでいる様子がうかがえます。
純資産の部
純資産の部では、44億84百万円と前期末比20.7%の増加となっています。これは主に、利益剰余金の増加によるものです。自己資本比率も41.9%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
同社のROA(総資産経常利益率)は11.4%、ROE(自己資本当期純利益率)は23.7%となっています。前期と比べROAは5.1ポイント、ROEは18.4ポイントそれぞれ上昇しており、収益性と資本効率性の両面で大きな改善が見られます。これは、売上高の増加と経費の適正化などにより、利益水準が大幅に改善したことが主な要因と考えられます。
キャッシュフロー
同社のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが18億85百万円のプラスとなり、投資活動によるキャッシュ・フローは5億43百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは5億78百万円のマイナスとなっています。このようにキャッシュ・フローは健全に推移しており、財務基盤の強化が図られています。
配当の支払額
同社は、2023年5月11日開催の取締役会において、普通株式1株につき5円、優先株式1株につき7,000,000円の配当を実施しました。この配当は、業績回復により適正な利益配分ができるようになってきていることを示しています。
今後の展望
今後の見通しとしては、新型コロナウイルス感染症の影響による先行き不透明感はあるものの、同社は引き続き健康志向の強化や新業態の開発、人材の採用・育成など、事業環境の変化に順応した取り組みを強化していくことで、更なる業績向上と収益性の改善が期待できると考えられます。
編集部のまとめ
株式会社大戸屋ホールディングスの2023年12月期第3四半期決算は、売上高、営業利益、経常利益、純利益がいずれも大幅に増加するなど、同社の業績が確実に回復基調にあることが確認できました。
財務面でも資産と純資産が増加し、ROAやROEなどの指標も改善しており、経営体質の強化が進んでいます。
今後も新型コロナウイルス感染症の影響などリスク要因はありますが、同社は自社の強みを活かしながら、着実に業績を伸ばしていくことが期待できそうです。
株式会社大戸屋ホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社大戸屋ホールディングスの決算期は3月期で、決算日は3月31日です。第3四半期決算では2023年12月31日時点の業績が発表されました。
また、同社は2023年5月11日に、普通株式1株当たり5円、優先株式1株当たり7,000,000円の配当を実施しています。業績回復に伴い、株主への利益還元も着実に行われるようになってきています。