株式会社エフティグループの決算報告書をお読みいただき、ありがとうございます。同社は主に情報通信機器やネットワークセキュリティ商品、環境サービスなどを提供する老舗企業です。この度の決算では、前年同期と比較して売上収益が11.4%減少したものの、営業利益が17.1%増加するなど、堅調な業績を確保できていることがわかりました。これからも安定した収益基盤と健全な財務体質を維持し、さらなる成長が期待できる企業であると評価できます。
企業情報
企業名: 株式会社エフティグループ
証券コード: 27630
決算期: 2023年3月31日
株式会社エフティグループの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社エフティグループの決算期は3月31日で、毎年4月から6月にかけて決算書の提出が行われています。今回の四半期決算は、2023年4月1日から2023年12月31日までの第3四半期の業績報告となります。
主な事業
株式会社エフティグループは、中小企業向けに情報通信機器やネットワークセキュリティ商品、LED・エアコンなどの環境関連商品の販売・施工・保守サービスを提供しています。また、自社ブランドの光回線サービス「ひかり速トク」や節水装置「JET」、小売電力サービス「FTでんき」などのストックサービスにも注力しており、安定した収益基盤を持っている企業です。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結業績は、売上収益が27,045百万円と前年同期比11.4%減少しましたが、営業利益は5,585百万円と前年同期比17.1%増加しています。また、税引前四半期利益は5,601百万円と前年同期比15.9%増加しており、利益率も堅調に推移しています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上収益の推移を見ると、2022年3月期は40,698百万円、2023年3月期は27,045百万円と減少傾向にあります。一方で、営業利益は2022年3月期が4,769百万円、2023年3月期は5,585百万円と増加しており、収益性の向上が窺えます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社エフティグループの直近の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が31,015百万円、負債合計が8,901百万円、純資産合計が22,114百万円となっています。総資産に占める自己資本比率は71.3%と高水準を維持しており、財務体質の健全性が確認できます。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が18,313百万円と手元流動性が高く、営業債権及びその他の債権が6,986百万円となっています。一方で、契約コストが前期末から大幅に減少し549百万円となっているのが特徴的です。
負債の部
負債の部では、営業債務及びその他の債務が2,960百万円、有利子負債が合計で4,109百万円となっています。前期末と比べると、有利子負債が大幅に減少しており、財務の健全性が高まっています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が20,234百万円と高水準を維持しており、親会社所有者帰属持分比率は71.3%となっています。自己資本の充実が財務の安定性を支えています。
ROAとROE
株式会社エフティグループのROA(総資産利益率)は、前期の17.9%から当期12.3%に低下しています。一方でROE(自己資本利益率)は、前期の18.2%から当期17.3%とほぼ維持できています。これは、収益性が改善されつつ自己資本の充実度も高いことを示しています。
キャッシュフロー
当第3四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは4,407百万円の収入となり、前年同期に比べて6,636百万円減少しています。一方で投資活動によるキャッシュ・フローは89百万円の収入、財務活動によるキャッシュ・フローは3,330百万円の支出となりました。この結果、現金及び現金同等物の四半期末残高は18,313百万円となっています。
配当の支払額
株式会社エフティグループは、株主への利益還元を重視しており、当期の中間配当金は1株当たり20円、年間配当金は1株当たり55円を予定しています。この配当水準は、過去3年間ほぼ横ばいで推移しており、安定した配当政策が続いています。
今後の展望
株式会社エフティグループは、中小企業向けの情報通信機器やセキュリティ商品、環境関連サービスなどの販売を強化するとともに、自社ブランドのストックサービスの拡大に注力していく方針です。経済情勢の先行き不透明感はあるものの、中長期的な収益基盤の強化と財務体質の改善を進めることで、持続的な成長が期待できる企業といえます。
編集部のまとめ
株式会社エフティグループは、売上は減少したものの利益率が高く、財務体質も健全であることが確認できました。今後は、ストックサービスの拡大やDX支援などの新たな事業領域の開拓により、収益力の一層の向上が期待されます。株主還元面でも、安定配当を維持しており、同社の成長性と安定性が高く評価できる銘柄だと言えるでしょう。
株式会社エフティグループの決算日や配当についてまとめました。
株式会社エフティグループの決算日は3月31日で、毎年4月から6月にかけて決算書の提出が行われています。また、同社は株主への利益還元を重視しており、年間配当金は1株当たり55円を予定しています。この安定した配当政策は、投資家から高い評価を受けているといえるでしょう。