双日株式会社は、様々な商品の売買や製造・販売など、幅広い事業を展開する総合商社です。今回の決算では、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に収まっていることから、全体としては好調な業績となりました。売上高は前年同期比7.1%減の1兆7,881億15百万円となりましたが、利益面では税引前四半期利益が996億94百万円と前年同期比31.4%減となりました。
企業情報
企業名: 双日株式会社
証券コード: 27680
決算期: 2024年3月期第3四半期
双日株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
双日株式会社の決算期は3月31日です。第3四半期の決算は2023年12月31日時点のものとなります。
主な事業
双日株式会社は、総合商社として、物品の売買や貿易をはじめ、国内外での各種製品の製造・販売、サービスの提供、プロジェクトの企画・調整、各事業分野への投資、金融活動など、グローバルで多角的な事業展開を行っています。主要な事業セグメントには、自動車、航空産業・交通プロジェクト、インフラ・ヘルスケア、金属・資源・リサイクル、化学、生活産業・アグリビジネス、リテール・コンシューマーサービスなどがあります。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、前年同期比で減収となりました。収益は1兆7,881億15百万円と7.1%減、売上総利益は2,423億35百万円と9.1%減となりました。一方で、税引前四半期利益は996億94百万円と31.4%減となり、四半期純利益も774億19百万円と23.6%減となりました。
売上・利益の推移
直近の1年間の業績をみると、2023年3月期の連結売上高は2兆4,798億40百万円、連結当期純利益は1,112億47百万円となっています。前期から売上高は増加していますが、利益面では減益となっています。これは、主に原材料価格の高騰などによる収益性の低下が影響したと考えられます。
四半期連結貸借対照表について
双日株式会社の2023年12月末時点の四半期連結貸借対照表は、総資産が2兆7,926億5百万円、負債合計が1兆8,647億62百万円、純資産が9,278億42百万円となっています。前期末比で資産・負債・純資産のいずれも増加しており、堅調な財務体質が維持されています。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が前期末比2,236億5百万円減少の2,232億81百万円となっています。一方で、営業債権及びその他の債権が272億円増加し、棚卸資産も238億円増加しています。
負債の部
負債の部では、営業債務及びその他の債務が652億円増加し、社債及び借入金も110億円増加しています。これは、事業拡大に伴う運転資金の増加などによるものと考えられます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が365億円増加し、その他の資本の構成要素も528億円増加しています。これにより、親会社の所有者に帰属する持分は8,973億12百万円となりました。
ROAとROE
双日株式会社のROA(総資産利益率)は前期末の3.1%から当第3四半期末で2.8%に低下しました。一方で、ROE(自己資本利益率)は、前期末の13.3%から当第3四半期末で10.6%と減少しています。これは、利益が減少したことが主な要因と考えられます。今後は収益力の改善が課題となっています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動により861億92百万円の収入があった一方で、投資活動により255億13百万円の収入、財務活動により1,433億23百万円の支出がありました。結果として、現金及び現金同等物の残高は2,232億81百万円となっています。
配当の支払額
双日株式会社は、株主還元の一環として、中間配当と期末配当の年2回の配当を実施しています。当第3四半期連結累計期間では、1株当たり中間配当金65円を支払っています。2024年3月期の年間配当予想は、1株当たり135円となっています。
今後の展望
双日株式会社は、2024年3月期の通期連結業績予想を上方修正しています。売上総利益は3,200億円、税引前利益は3,300億円、当期純利益(親会社株主帰属)は1,000億円を見込んでいます。石炭価格の高値推移などを背景に、業績の改善が期待されます。今後も、事業ポートフォリオの高度化や生産性の向上を通じて、収益力の強化に取り組んでいく方針です。
編集部のまとめ
双日株式会社の決算では、売上高は減少したものの、利益面では堅調な業績を維持しています。財務体質も健全で、安定した収益基盤を持っていると言えます。今後は、事業ポートフォリオの最適化や生産性の向上などに取り組み、さらなる収益力の強化を目指していくと考えられます。同社の今後の業績に注目していきましょう。
双日株式会社の決算日や配当についてまとめました。
双日株式会社の決算期は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日時点のものです。配当については、年2回(中間・期末)実施しており、2024年3月期の年間配当予想は1株当たり135円となっています。安定した配当政策が続いているため、同社の株主還元にも注目が集まっています。