100円ショップ大手の株式会社セリアの決算書が公開されました。2023年12月期第3四半期の業績は、売上高が前年同期比3.6%増の1,664億円、経常利益が11.8%減の114億円と、減益ながらも好調な結果でした。
企業情報
企業名: 株式会社セリア
証券コード: 27820
決算期: 3月期
株式会社セリアの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社セリアは3月決算企業で、2024年2月9日に第3四半期決算を発表しました。通常の年次決算は3月31日に行われ、その後6月頃に株主総会が開催されます。
主な事業
株式会社セリアは、100円ショップ「セリア」を全国に展開する小売業です。日用品、雑貨、食品などの幅広い品ぞろえを提供しており、100円均一のお店として国内で高い知名度を誇っています。新規出店や既存店の改装などにも力を入れ、事業の拡大を続けています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高が1,664億円と前年同期比3.6%増と好調でした。一方で、原材料高や円安の影響で売上原価率が上昇したため、営業利益は112億円、経常利益は114億円と、前年同期比で2桁減益となりました。売上高営業利益率は6.8%と前年同期の8.0%から低下しましたが、依然として高水準の利益率を維持しています。
売上・利益の推移
セリアの売上高は年々堅調に増加しており、過去3年間で2,123億円から1,664億円と順調に拡大してきました。一方で、収益面では原価上昇の影響もあり、経常利益が156億円から114億円と減少傾向にあります。今後の原価管理と販管費抑制が課題となっています。
四半期連結貸借対照表について
セリアの財務状況は健全で、四半期末時点の総資産は1,296億円、負債は299億円、純資産は996億円となっています。自己資本比率は76.9%と高水準を維持しており、財務の健全性が高いことが分かります。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が518億円、商品及び製品が215億円と、流動性の高い資産が多くを占めています。有形固定資産も243億円あり、店舗の出店と改装に積極的に投資していることがうかがえます。
負債の部
負債の部では、買掛金が131億円、未払費用が42億円と、営業活動に関連した負債が中心です。資産除去債務や退職給付引当金なども計上されており、堅実な財務体質を維持しています。
純資産の部
純資産は996億円で、資本金が12億円、利益剰余金が987億円と、積み上げられた内部留保が大きいことが分かります。自己資本比率は76.9%と高水準を維持しており、財務の健全性が高い状況にあります。
ROAとROE
セリアのROA(総資産利益率)は直近3年間で11%前後で推移しており、ROE(自己資本利益率)は14%前後となっています。これらの指標は同業他社と比べても高水準を維持しており、高収益性と効率的な資産運用が特徴といえます。今後も売上と利益の成長が期待されます。
キャッシュフロー
セリアのキャッシュフローは好調で、営業活動によるキャッシュフローは安定的な黒字を確保しています。一方で、新規出店や既存店の改装など、投資活動によるキャッシュアウトが大きくなっています。財務活動では配当金の支払いなどがありますが、全体としては堅実な資金繰りを維持できている状況です。
配当の支払額
セリアは安定した配当政策を実施しており、年間配当金は70円を維持しています。当第3四半期累計期間においても、中間配当として1株当たり35円を支払っています。今後も安定した配当を続けていくことが期待されます。
今後の展望
セリアは、引き続き新規出店と既存店の改装を加速させ、さらなる事業拡大を目指しています。また、原価管理の強化や業務の効率化にも取り組み、収益性の維持・向上を図っていく方針です。加えて、成長戦略と財務の健全性のバランスを重視しながら、中長期的な企業価値向上を目指していくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社セリアの2023年12月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比3.6%増加の1,664億円と好調でした。一方で、原材料高や円安の影響で利益は減少しましたが、依然として高水準の収益性を維持しています。財務面でも自己資本比率が高く、今後も安定配当を続けられる見通しです。今後の成長戦略と収益性向上に期待が高まります。
株式会社セリアの決算日や配当についてまとめました。
株式会社セリアは3月決算の企業で、2024年2月9日に第3四半期決算を発表しました。年間配当金は安定して70円が維持されており、中間配当として1株当たり35円を支払っています。今後も安定した業績と配当が期待できる銘柄といえるでしょう。