アルフレッサホールディングス株式会社の2023年度第3四半期決算報告書が公表されました。売上高は2兆1,798億円と前年同期比6.4%増と好調な業績を示しました。医療用医薬品等卸売事業が大きく収益に貢献しているほか、営業利益は299億円、経常利益は312億円と、いずれも前年同期から大幅に増加しています。今後も成長分野への投資や事業ポートフォリオの最適化を進めることで、さらなる企業価値向上が期待されます。
企業情報
企業名: アルフレッサホールディングス株式会社
証券コード: E02962
決算期: 3月31日
アルフレッサホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
アルフレッサホールディングス株式会社は、3月31日を決算期末日としています。2023年度の第3四半期決算は、2023年12月31日時点での業績を発表しています。
主な事業
アルフレッサホールディングス株式会社は、医療用医薬品等の卸売事業、セルフメディケーション卸売事業、医薬品等の製造事業、および医療関連事業を展開しています。医療用医薬品の安定供給やスペシャリティ領域への注力、さらにはDXによる事業変革などに取り組んでいます。また、抗体医薬の開発や再生医療等製造サービスの強化などにも注力しており、医療・ヘルスケア分野での事業領域の拡大を目指しています。
今期の業績と利益率は?
2023年度第3四半期の業績は売上高2兆1,798億円、営業利益299億円と、いずれも前年同期から大幅に増加しています。このうち、医療用医薬品等卸売事業が主力で、売上高1兆9,381億円、営業利益258億円と好調でした。セルフメディケーション卸売事業やメディカル・ヘルスケア関連事業も堅調に推移しています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、売上高は2020年度2兆637億円、2021年度2兆2,144億円、2022年度2兆696億円と成長を続けています。利益面でも営業利益は2020年度260億円、2021年度278億円、2022年度200億円と堅調な推移となっています。特に2022年度は新型コロナの影響もあり一時的な減益となりましたが、2023年度は再び増益に転じています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月31日時点の四半期連結貸借対照表をみると、資産合計が1兆5,001億円と前期末から1,602億円増加しています。特に流動資産が大幅に増加し、現金預金やreceivablesの増加などが要因です。一方、負債合計は1兆357億円と1,842億円増加しており、支払手形及び買掛金の増加が主な要因となっています。
資産の部
流動資産は1兆1,848億円と、前期末比1,502億円増加しています。現金及び預金が406億円、受取手形及び売掛金が772億円増加したことなどが主な理由です。固定資産は3,153億円と99億円増加しており、有形固定資産の増加や投資有価証券の時価上昇などが背景にあります。
負債の部
流動負債は9,769億円と1,512億円増加しており、支払手形及び買掛金の1,556億円増加が大きな要因となっています。固定負債は588億円と330億円増加し、社債と長期借入金の増加が主な理由です。
純資産の部
純資産は4,643億円と前期末から240億円減少しています。利益剰余金の増加や有価証券の時価上昇などがプラスに働いた一方で、自己株式の取得が大きなマイナス要因となっています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期の2.9%から2.9%に改善しています。一方、ROE(自己資本利益率)は前期の6.0%から5.5%に若干低下しました。これは自己株式の取得により自己資本が減少したことが影響しています。ただし、これらの指標はいずれも健全な水準を維持しており、今後の事業展開によりさらなる改善が期待できます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、四半期報告書上での記載がありませんでした。通期での業績推移から判断すると、営業活動によるキャッシュ・インフローが安定的に確保されており、設備投資に伴う投資活動によるキャッシュ・アウトフローを賄えていると推測されます。
配当の支払額
2023年度の配当については、中間配当として1株当たり34円を支払っています。これには設立20周年記念配当5円が含まれています。期末配当を含めた年間配当は、前期比6円増の年間63円を見込んでいます。配当性向は49.0%と、中期的な目標である40%前後を上回る水準となっています。
今後の展望
アルフレッサグループは、2022年5月に公表した「22-24 中期経営計画」に基づき、事業モデルの強化や新たな価値創造に取り組んでいます。特に、抗体医薬の研究開発や再生医療等の受託製造サービスの強化など、医療・ヘルスケア分野での事業領域の拡大に注力しています。また、SDGsへの対応やDXの推進など、サステナビリティ経営にも積極的に取り組んでおり、今後の成長に期待が寄せられています。
編集部のまとめ
アルフレッサホールディングスは、医療用医薬品等の卸売事業を中核に、多角的な事業展開を行っています。2023年度第3四半期も、売上高2兆1,798億円、営業利益299億円と大幅な増収増益を達成しました。特に医療用医薬品等卸売事業が好調で、スペシャリティ領域への注力やDXの推進などが功を奏しています。今後も成長分野への投資やサステナビリティ経営の推進により、持続的な企業価値の向上が期待されます。
アルフレッサホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
アルフレッサホールディングス株式会社は3月31日が決算日で、2023年度の年間配当は1株当たり63円を予定しています。この内訳は中間配当が34円(うち5円は20周年記念配当)、期末配当が29円となっています。配当性向は49.0%と、中期的な目標である40%前後を上回る水準を維持しており、株主還元の充実に努めています。