和弘食品の2023年度第3四半期決算の内容を分析しました。売上高は前年同期比12.3%増の115億円、営業利益は29.0%増の10億円と好調な業績となりました。主力の業務用調味料事業が好調に推移したことが大きな要因です。
また、純資産が67億円と前期末から大幅増加し、自己資本比率も51.8%と健全な財務状況が続いています。今後の成長に期待が膨らむ決算内容といえます。
企業情報
企業名: 和弘食品株式会社
証券コード: 28130
決算期: 3月期
和弘食品株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
和弘食品株式会社の決算は3月期で、毎年3月31日が決算日となっています。第3四半期決算は12月31日が基準日となります。
主な事業
和弘食品株式会社は、主に業務用食品の製造・販売を手掛ける食品メーカーです。業務用調味料、粉末製品、ソース・デザート類など、幅広い商品ラインナップを誇っています。主力の業務用調味料は、外食産業や食品メーカー向けに販売しており、高い評価を得ています。
また、米国子会社の「WAKOU USA Inc.」を通じて、米国市場にも積極的に展開しており、グローバルな事業展開を進めています。
今期の業績と利益率は?
和弘食品の2023年度第3四半期の業績は、売上高が115億円と前年同期比12.3%増収と好調に推移しました。
同時に、営業利益は10億円と29.0%増益と、売上高の伸びに加え、生産性の向上やコスト削減の効果により、大幅な増益となりました。
これにより、営業利益率は9.3%となり、高い収益性を維持しています。
売上・利益の推移
和弘食品の過去3年間の連結業績を見ると、売上高は135億円、経常利益は11億円と、堅調な推移を続けています。
特に、2023年度第3四半期は売上高12.3%増、経常利益24.6%増と、好業績となりました。
ラーメン市場の拡大に伴う業務用製品の販売増加や、生産性向上によるコスト削減が寄与したものと考えられます。
四半期連結貸借対照表について
和弘食品の2023年12月末の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は130億円と前期末から30億円増加しています。
これは主に、現金及び預金の増加5億円、受取手形及び売掛金の増加8億円、有形固定資産の増加11億円などによるものです。
資産の部
資産の部では、流動資産が71億円と前期末から16億円増加しています。現金及び預金、受取手形及び売掛金の増加などが主な要因です。
また、固定資産は59億円と13億円増加しており、設備投資の増加などが背景にあります。
負債の部
負債の部では、流動負債が45億円と前期末から11億円増加しています。短期借入金の増加が主な要因です。
一方、固定負債は17億円と7億円増加しており、リース債務の増加などが影響しています。
純資産の部
純資産の部では、67億円と前期末から11億円増加しました。利益剰余金の増加や為替換算調整勘定の増加などが主な要因です。
自己資本比率は51.8%」と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
和弘食品のROA(総資産利益率)は6.0%、ROE(自己資本利益率)は13.0%となっています。
前年同期と比べROAは低下しましたが、これは総資産が増加したことが影響したと考えられます。一方、ROEは高水準を維持しており、自己資本の効率的な運用」が図られていると評価できます。
キャッシュフロー
和弘食品の2023年度第3四半期のキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは14億円の収入となりました。
一方、投資活動によるキャッシュ・フローは15億円の支出となり、設備投資などで資金が流出しています。
財務活動では7億円の収入となり、借入金の増加などから資金を調達しています。
配当の支払額
和弘食品は、2023年5月に1株当たり65円の配当を実施しました。これは、前年同期の50円から30%の増配となっています。
安定配当の継続と、業績の好調さを反映した増配を行っており、株主還元に積極的であると言えます。
今後の展望
和弘食品は、今後も業務用調味料市場の開拓と拡大に注力していく方針です。
日本国内においては、外食産業などのお客様ニーズに合わせた新商品の開発や、生産性向上によるコスト競争力強化を進めていきます。
一方、米国子会社の業績拡大にも注力し、グローバル展開の加速が期待されます。
編集部のまとめ
和弘食品の2023年度第3四半期決算は、売上高、営業利益ともに大幅増加と非常に好調な内容でした。
日本国内外での業務用食品市場の拡大を背景に、高収益性の事業を伸ばし続けています。
健全な財務基盤に支えられた成長ペースは今後も期待できそうです。
和弘食品株式会社の決算日や配当についてまとめました。
和弘食品は3月期決算で、第3四半期決算は12月31日が基準日となっています。
株主還元では、2023年5月に1株当たり65円の配当を実施し、前年から30%の増配を行っています。安定した配当政策と業績の好調さを反映した増配は、株主への還元に積極的な姿勢と言えるでしょう。