太陽化学株式会社の決算報告書を分析しましょう。食品業界のリーディングカンパニーの太陽化学は、主に機能性食品素材や品質改良剤などを製造・販売しています。今期の売上高は365億99百万円と前年同期比で15.7%増加。営業利益も34億93百万円と18.9%増加しました。製品の需要が好調だったことから、業績は順調に推移しています。
企業情報
企業名: 太陽化学株式会社
証券コード: 29020
決算期: 2023年3月期
太陽化学株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
太陽化学株式会社の決算は4月1日から翌3月31日までの1年間となっています。第3四半期の決算発表は2024年2月6日に行われました。
主な事業
太陽化学はニュートリション事業、インターフェイスソリューション事業、ナチュラルイングリディエント事業の3つの事業を中心に展開しています。機能性食品素材の製造・販売を主力としつつ、乳化剤や食品添加物など幅広い製品を取り扱っています。近年は海外市場への事業拡大にも注力しており、グローバル展開を進めています。
今期の業績と利益率は？
太陽化学の今期(2023年4月-12月)の業績は好調です。売上高365億99百万円と前年同期比15.7%増、営業利益34億93百万円と18.9%増と、増収増益となりました。特にニュートリション事業とナチュラルイングリディエント事業が好調で、営業利益率は9.5%と高水準を維持しています。業界の需要回復を背景に、製品の販売が引き続き好調に推移しているようです。
売上・利益の推移
太陽化学の売上高は過去3年間で42,970百万円から36,599百万円と増加傾向にあります。一方で、経常利益も4,157百万円から3,681百万円と増加基調にあります。機能性食品素材などの需要が堅調に推移し、業績は順調に伸びています。
四半期連結貸借対照表について
太陽化学の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は614億94百万円と前期末比28億72百万円増加しています。現金や売掛金、有形固定資産が増加したことが主な要因です。一方、負債は130億21百万円と6億91百万円増加し、純資産は484億73百万円と21億80百万円増加しています。自己資本比率は76.3%と高水準を維持しており、財務体質は良好といえます。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が56億32百万円、受取手形及び売掛金が131億44百万円となっています。また、有形固定資産が244億27百万円と前期末に比べて増加しており、設備投資が積極的に行われていることがうかがえます。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が70億70百万円と前期末から増加しています。また、短期借入金は8億円と前期末から減少しており、財務の健全性が維持されています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が360億38百万円と前期末から増加し、自己資本比率は76.3%と健全な水準を維持しています。株主還元も行われており、1株当たり配当金は年間51円となっています。
ROAとROE
太陽化学のROAは4.2%、ROEは7.2%と、ともに業界平均を上回る水準を維持しています。利益率の高い機能性食品素材の販売が好調に推移したことが、収益性の高さに寄与しています。また、自己資本比率も76.3%と健全な財務体質を保っているため、ROEも高水準を維持できています。今後も積極的な事業展開と効率的な経営により、収益性の向上が期待されます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは23億67百万円のプラスとなりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは20億46百万円のマイナスとなり、設備投資などに資金が割かれています。財務活動では借入金の返済などにより10億6百万円のマイナスとなりました。全体としては現金及び現金同等物が2億15百万円増加し、手元流動性は良好な状態にあります。
配当の支払額
太陽化学は配当性向を重視した経営を行っています。2023年度の年間配当金は1株当たり51円を予定しており、前期比7円増加しています。これは連結当期純利益の30.2%に相当する水準です。今後も安定した配当政策を続けるとともに、事業拡大に向けた投資にも力を入れていく方針のようです。
今後の展望
太陽化学は健康志向の高まりを背景に、機能性食品素材の需要が増加していると見ています。また、海外市場での事業拡大にも注力しており、グローバル化を進めることで、さらなる業績拡大が期待できます。原材料価格高騰の影響もありますが、製品の価格改定や生産性向上などにより、収益性の維持・向上を目指しています。今後も持続的な成長が期待される企業だと言えるでしょう。
編集部のまとめ
太陽化学は食品業界のリーディングカンパニーとして、機能性食品素材や品質改良剤などの製造・販売に強みを発揮しています。今期は売上高、営業利益ともに増加し、収益性も高水準を維持しています。強固な財務基盤とグローバル展開の推進により、今後も持続的な成長が期待できる企業と言えるでしょう。健康志向の高まりを背景に、太陽化学の更なる飛躍に注目していきたいと思います。
太陽化学株式会社の決算日や配当についてまとめました。
太陽化学の決算日は3月31日で、第3四半期の決算発表は2024年2月6日に行われました。年間配当金は1株当たり51円と前期比増加しており、配当性向は30.2%となっています。安定した配当政策を続けつつ、事業拡大にも注力する方針のようです。
