この度、日本の包装米飯や包装餅の大手メーカーであるサトウ食品株式会社の最新の決算報告書が公表されましたので、その内容を分かりやすく解説していきます。
企業情報
企業名: サトウ食品株式会社
証券コード: 29230
決算期: 2023年4月30日
サトウ食品株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
サトウ食品株式会社の決算期は毎年4月30日となっています。第3四半期決算は2024年1月31日が基準日となります。
主な事業
サトウ食品株式会社は、主に包装米飯製品と包装餅製品の製造・販売を行っています。国内最大手の包装米飯メーカーとして、「サトウのごはん」ブランドで知られており、消費者に親しまれている企業です。
また、長年の餅製造の歴史とノウハウを活かした「サトウの切り餅」などの包装餅製品も展開しています。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期連結累計期間の売上高は338億40百万円と前年同期比で5.9％の増加となりました。経常利益は35億27百万円と前年同期比で38.8％の増加を達成しました。
利益率の面では、営業利益率が9.6％と前年同期の7.1％から大幅に改善されています。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高と利益の推移をみると、2023年4月期は396億66百万円の売上高を記録し、前年比では5.9％の増収となりました。
また、経常利益も35億27百万円と前年比で38.8％の大幅な増益を達成しています。主力製品の包装米飯が好調に推移したことが大きな要因です。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は467億25百万円となり、前連結会計年度末に比べて74億53百万円の増加となっています。
資産の部
流動資産は243億66百万円と前連結会計年度末に比べ55億92百万円増加しました。
固定資産は223億58百万円と前連結会計年度末に比べ18億60百万円増加しています。
負債の部
流動負債は147億90百万円と前連結会計年度末に比べ54億47百万円増加しました。
固定負債は112億51百万円と前連結会計年度末に比べ4億16百万円減少しています。
純資産の部
純資産合計は206億82百万円と前連結会計年度末に比べ24億21百万円増加しました。自己資本比率は44.3％となっています。
ROAとROE
サトウ食品のROA（総資産経常利益率）は7.5％と前年同期の6.5％から改善しています。
また、ROE（自己資本当期純利益率）も12.6％と前年同期の10.0％から上昇しています。
これは販売好調による増収増益に加え、生産性の向上とコスト削減効果により収益性が改善された結果といえます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローの状況は開示されていませんが、営業活動によるキャッシュ・フローは堅調に推移していると考えられます。
一方で、聖籠ファクトリーの生産能力増強などに伴う設備投資により、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなっているものと推測されます。
配当の支払額
2023年7月に実施した期末配当は1株当たり55円となり、前期の50円から増配となりました。
これにより、年間配当金は1株当たり110円となる見込みです。配当性向は28.4％となっています。
今後の展望
サトウ食品は、主力の包装米飯製品の需要拡大に向けて、新たな製造ラインの稼働を開始するなど、生産能力の増強に取り組んでいます。
また、健康意識の高まりや生活スタイルの変化を捉えて、「米食回帰」「健康維持」「多様化」をキーワードとした新商品開発にも力を入れています。
今後も、中長期的な成長に向けた積極的な投資と、ESGへの対応を通じて、企業価値の向上を目指していくことが期待されます。
編集部のまとめ
サトウ食品は、主力の包装米飯製品が好調に推移し、増収増益を達成しました。営業利益率も改善し、ROAやROEなどの収益性指標も上昇傾向にあります。
また、生産能力の増強や新商品開発にも注力しており、中長期的な成長に向けた取り組みが評価できます。
今後も健康志向の高まりや生活スタイルの変化に合わせた製品開発を進め、さらなる業績拡大が期待されます。
サトウ食品株式会社の決算日や配当についてまとめました。
サトウ食品株式会社の決算日は毎年4月30日です。直近の2023年4月期第3四半期決算は2024年1月31日が基準日となっています。
配当については、2023年7月に実施した期末配当が1株当たり55円でした。年間配当は1株当たり110円の見通しで、配当性向は28.4％となっています。
