株式会社紀文食品の2024年3月期第3四半期決算が発表されました。売上高は820億円と前年同期比わずかながらの増収となりました。営業利益は38億円と大幅に増益しています。好調な主力商品の水産練り製品や増益傾向の物流事業が業績を牽引しています。
企業情報
企業名: 株式会社紀文食品
証券コード: E36466
決算期: 3月期
株式会社紀文食品の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社紀文食品の決算期は3月期です。第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となっています。
主な事業
株式会社紀文食品は国内外における食品の製造・販売を主な事業としています。水産練り製品やカニカマ、蒲鉾などの商品を製造しており、国内外の市場に販売しています。また、食品物流事業も展開しており、食品の運送やその他のサービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
株式会社紀文食品の2024年3月期第3四半期の業績は、売上高が820億円、営業利益が38億円と大きく伸びました。主力の水産練り製品や物流事業の好調を受けて、売上高の増加と大幅な利益率の改善がみられます。
売上・利益の推移
株式会社紀文食品の売上高は、2022年3月期は1,057億円でしたが、2023年3月期第3四半期では817億円と減少しています。一方で、営業利益は2022年3月期第3四半期の15億円から、2023年3月期第3四半期には38億円と大幅に改善しています。水産練り製品の販売好調と物流事業の好調が業績を牽引しています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社紀文食品の2023年12月末時点の総資産は748億円と前期末から150億円増加しています。流動資産が383億円と大幅に増加し、固定資産も364億円と緩やかに増加しています。一方、負債合計は582億円で、前期末から83億円増加しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金は61億円、受取手形・売掛金及び契約資産が213億円と大きな割合を占めています。また、原材料及び貯蔵品が56億円と増加しています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が120億円、短期借入金が86億円と大きな割合を占めています。固定負債では、長期借入金が121億円と高水準となっています。
純資産の部
純資産の部では、165億円と前期末から27億円増加しています。利益剰余金が74億円、為替換算調整勘定が3億円増加したことが主な要因です。自己資本比率は21.6%と改善傾向にあります。
ROAとROE
株式会社紀文食品のROAは、2022年3月期の1.6%から2023年3月期第3四半期には5.1%と大幅に改善しています。また、ROEも2022年3月期の3.7%から14.0%と大幅に上昇しています。利益率の改善と売上高の回復が両指標の改善につながっています。
キャッシュフロー
株式会社紀文食品の四半期連結キャッシュ・フロー計算書は開示されていませんが、前期の連結キャッシュ・フロー計算書によると、営業活動によるキャッシュ・フローが+40億円、投資活動によるキャッシュ・フローが-18億円、財務活動によるキャッシュ・フローが-22億円となっています。今期も同様の傾向が続いているものと推察されます。
配当の支払額
株式会社紀文食品は、2023年6月27日開催の定時株主総会において、1株当たり16円の期末配当を決議しています。前期の1株当たり15円から増配となっており、業績回復を背景に株主還元を強化しています。
今後の展望
株式会社紀文食品は、2021年4月からスタートした中期経営計画に基づき、収益性向上と財務体質の改善に取り組んでいます。主力の水産練り製品の販売好調や物流事業の業績改善を背景に、持続的な成長と企業価値の向上が期待されます。ESG課題への対応やコーポレートガバナンスの充実にも注力しており、中長期的な成長が期待できる企業といえるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社紀文食品の2024年3月期第3四半期決算は、主力商品の水産練り製品が好調で物流事業も増益するなど、全体として業績が大幅に改善しました。売上高は820億円、営業利益は38億円と前年同期比で大幅な増加となりました。今後も中期経営計画に沿った取り組みを通じて、持続的な成長と企業価値の向上が期待されます。
株式会社紀文食品の決算日や配当についてまとめました。
株式会社紀文食品は3月決算の企業で、第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となっています。また、同社は2023年6月27日開催の定時株主総会において、1株当たり16円の期末配当を決議しました。前期の15円から増配となっており、業績回復を背景に株主還元を強化しています。