株式会社サンクゼールの最新四半期決算が発表されました。売上高が前年同期比で8.5%増加し、14,304,263千円となり、好調な業績が続いています。主力の直営店やFC店の売上が増加したことに加え、大手小売チェーンやグローバル市場への販売も拡大したようです。一方で売上総利益率の低下や原料価格高騰の影響もあり、営業利益や経常利益は前年同期比で減少しましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益は724,578千円と、なお高い水準を維持できています。今後もブランド力の強化と新業態の展開で、企業価値の向上に取り組むことが期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社サンクゼール
証券コード: E38168
決算期: 3月期
株式会社サンクゼールの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社サンクゼールの決算日は3月31日です。第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となっています。決算発表は2024年2月14日に行われました。
主な事業
株式会社サンクゼールは、「久世福商店」や「サンクゼール」などのブランドで、食品の企画・開発・製造・販売を一気通貫で行う「食のSPA」事業を展開しています。主力の直営店やFC店、ホールセールやグローバル市場への販売などを手がけており、お客様の多様化するニーズに応える商品やサービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結売上高は14,304,263千円と、前年同期比で8.5%増加しました。一方で売上総利益率が低下したことから、営業利益は1,087,997千円と前年同期比で7.7%減少しています。経常利益は1,132,799千円、親会社株主に帰属する四半期純利益は724,578千円と、それぞれ前年同期比で6.2%、8.2%の減益となりました。
売上・利益の推移
過去3年の業績推移を見ると、売上高は増加傾向にあり、2023年3月期は17,865,650千円を記録しています。一方で、利益面では原材料価格高騰の影響から営業利益率や経常利益率は低下傾向にあります。しかし、親会社株主に帰属する当期純利益は増加しており、企業価値の向上が進んでいることがうかがえます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の連結貸借対照表を見ると、総資産は9,758,000千円と、前期末比で583,561千円増加しています。これは主に売掛金の増加によるものです。一方で、負債は4,995,991千円と前期末比で47,565千円の増加にとどまり、純資産は4,762,008千円と535,996千円増加しています。自己資本比率は48.8%となっています。
資産の部
資産の部では、流動資産が6,811,608千円、固定資産が2,946,391千円となっています。流動資産の主な内訳は、現金及び預金2,397,569千円、売掛金2,666,728千円などです。固定資産の中心は、有形固定資産の1,694,242千円と投資その他の資産の654,686千円です。
負債の部
負債の部では、流動負債が3,638,542千円、固定負債が1,357,448千円となっています。流動負債の主な内訳は、支払手形及び買掛金1,292,086千円などです。固定負債では、長期借入金が933,173千円となっています。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が4,532,684千円となっています。このうち資本金は1,133,014千円、資本剰余金が1,297,941千円、利益剰余金が2,101,729千円となっています。また、その他の包括利益累計額は227,252千円です。
ROAとROE
株式会社サンクゼールのROAは、過去3年で10%前後で推移しています。一方でROEは、40%前後の高水準を維持しており、株主資本の効率的な活用ができていることがわかります。これは、営業利益率の低下がみられるものの、着実な売上成長と財務体質の改善により、企業価値の向上が進んでいると評価できます。
キャッシュフロー
株式会社サンクゼールのキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローがプラスで推移しており、事業活動の健全性が高いことがわかります。一方で、設備投資などの投資活動によるキャッシュフローはマイナスとなっており、成長投資にも積極的に取り組んでいることが伺えます。財務活動によるキャッシュフローは、借入金の返済などの支出があるものの、全体としては適切なキャッシュマネジメントが行われていると言えます。
配当の支払額
株式会社サンクゼールは、2023年6月に1株35円の期末配当を実施しました。また、2024年3月期の年間配当は1株40円を予定しています。安定配当に加え、増配も行っていることから、株主還元にも積極的に取り組んでいると評価できます。
今後の展望
株式会社サンクゼールは、「食のSPA」モデルの強化と、新業態「MeKEL」の展開など、ブランド力の向上と事業の多角化に取り組んでいきます。また、原料価格高騰への対応として価格改定も行っており、収益性の改善も目指しています。消費マインドの変化への対応や、海外事業の拡大など、様々な経営課題に果敢に挑戦することで、更なる企業価値の向上が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社サンクゼールは、「食のSPA」ビジネスモデルで高い成長を遂げてきた企業です。今期の業績は、売上高は好調に推移しましたが、利益面では原材料価格高騰などの影響から減益となりました。しかし、自己資本比率の改善や安定的な配当政策など、企業体質の強化にも取り組んでおり、今後の更なる飛躍が期待できる企業といえるでしょう。
株式会社サンクゼールの決算日や配当についてまとめました。
株式会社サンクゼールの決算日は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となっています。2023年6月には1株35円の期末配当を実施し、2024年3月期は1株40円の年間配当を予定しています。安定配当に加えて増配も行っており、株主還元にも積極的に取り組んでいることがわかりました。