オカムラ食品工業の決算報告を読んでみました。2024年3月期第3四半期の決算内容をご紹介します。
企業情報
企業名: 株式会社オカムラ食品工業
証券コード: 29380
決算期: 2024年6月期
株式会社オカムラ食品工業の決算日・決算時期(スケジュール)は?
オカムラ食品工業は6月決算の企業です。毎年、9月下旬に株主総会を開催し、その年の業績を発表しています。
主な事業
オカムラ食品工業は、サーモンやいくらなどの水産加工品を中心とした事業を展開しています。国内向けの加工事業と、海外向けの養殖事業や加工事業を手掛けており、青森を中心に事業展開しています。水産物の相場変動に影響を受けやすい事業特性を持っています。
今期の業績と利益率は?
2024年3月期第3四半期は売上高228億円、営業利益18億円と前年同期比で増収ながら、利益は減少しました。これは、サーモン価格の高騰が続いた一方で、魚卵価格が下落したことから、事業ポートフォリオの変化に伴う利益率の低下が影響しています。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高は増加傾向にあり、2022年6月期は289億円、2023年6月期は308億円と好調に推移しています。一方で利益については、2022年6月期の経常利益23億円から、2023年6月期22億円へ減少しており、2024年3月期第3四半期は20億円とさらに減少しています。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月末の連結貸借対照表を見ると、総資産は420億円に増加しており、前期末比で119億円の増加となっています。
資産の部
流動資産は327億円と大幅に増加しており、現金及び預金が43億円増加したほか、原材料及び貯蔵品や仕掛品が増加しています。固定資産も92億円と増加しており、設備投資に伴う増加が主な要因です。
負債の部
負債合計は286億円と増加しており、運転資金調達のための短期借入金が65億円増加したことが主な要因です。
純資産の部
純資産合計は134億円と大幅に増加しており、上場に伴う増資や四半期純利益の計上により、自己資本比率は31.9%と改善しています。
ROAとROE
ROAは前年度の11.1%から9.3%に低下しており、ROEも前年度の22.8%から14.8%に低下しています。利益率の低下が主な要因で、水産物相場の変動に左右されやすい事業特性を反映しています。
キャッシュフロー
営業キャッシュ・フローは15億円の収入となっています。一方で、設備投資などの投資キャッシュ・フローが11億円の支出となったため、フリー・キャッシュ・フローは4億円の収入となっています。
配当の支払額
2024年3月期の中間配当は1株当たり17円と、前年同期比で増配となっています。期末配当を加えた年間配当は、前期の42円から60円に増加する見通しです。
今後の展望
オカムラ食品工業は、養殖事業の強化や、国内外での水産加工事業の拡大により、事業基盤の強化に取り組んでいます。また、投資やM&Aなどを通じて、成長加速に向けた施策にも注力していく方針です。
編集部のまとめ
オカムラ食品工業は水産物相場の変動に影響を受けやすい事業特性を持っていますが、安定した財務基盤を持ち、成長投資にも積極的に取り組んでいます。今後も、水産加工事業の強化や新事業展開などを通じて、企業価値の向上を図っていくことが期待されます。
株式会社オカムラ食品工業の決算日や配当についてまとめました。
オカムラ食品工業は6月決算で、毎年9月下旬に株主総会を開催し、前期の業績を発表しています。2024年3月期の中間配当は1株17円と増配となり、期末配当を含めた年間配当は60円の見通しです。今後も安定的な配当政策を維持しつつ、事業基盤の強化と成長投資に注力していくことが期待されます。