クオールホールディングスは、全国に922店舗の調剤薬局を展開する大手調剤薬局チェーンです。新型コロナ後の回復基調にあるなか、過去最高の売上高134,528百万円を記録しました。この背景にはM&Aや新規出店、在宅・施設調剤の推進など、積極的な事業展開がありました。一方で薬価改定の影響もあり、営業利益は5,729百万円と前年同期比16.2%減少しました。
企業情報
企業名: クオールホールディングス株式会社
証券コード: E03476
決算期: 3月期
クオールホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
クオールホールディングスは3月期決算を行っており、3月末が決算期末となります。第3四半期の決算報告書は2024年2月14日に発表されました。
主な事業
クオールホールディングスの主力事業は保険薬局事業です。全国に922店舗の調剤薬局を展開しています。また、医療関連事業としてCSO事業、紹介派遣事業、出版関連事業、医薬品製造販売事業などにも取り組んでいます。医療サービスの提供から医薬品製造まで、総合的なヘルスケア企業を目指しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は134,528百万円と前年同期比6.7%増加しました。営業利益は5,729百万円と16.2%減少しましたが、それでも2桁の利益率を確保しています。新型コロナ後の回復基調と積極的な事業展開により、高い収益性を維持できています。
売上・利益の推移
クオールホールディングスは過去3年間、売上高、経常利益、当期純利益のいずれも増加傾向にあります。特に当期は過去最高の売上高を記録しました。受診抑制の影響が和らぐなか、M&Aや新規出店、在宅・施設調剤の推進などが寄与しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は115,922百万円となり、前連結会計年度末から14,017百万円増加しました。この増加の主な要因は、第一三共エスファ株式会社の株式取得に伴う関係会社株式の増加8,179百万円です。
資産の部
流動資産は49,927百万円となり、前連結会計年度末から5,712百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金が4,394百万円増加したことです。一方、固定資産は65,994百万円となり、8,305百万円増加しました。
負債の部
負債合計は64,246百万円となり、前連結会計年度末から11,197百万円増加しました。主な要因は、買掛金が6,174百万円、短期借入金が7,500百万円増加したことです。
純資産の部
純資産合計は51,675百万円となり、前連結会計年度末から2,819百万円増加しました。利益剰余金が2,567百万円増加したことが主な要因です。
ROAとROE
クオールホールディングスのROA(総資産利益率)は当第3四半期で3.3%、ROE(自己資本利益率)は7.6%となっています。前年同期と比較すると若干減少していますが、医療業界の中では高水準の収益性を維持できています。今後はさらなる利益率の向上を目指します。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが6,265百万円の収入となり、投資活動によるキャッシュ・フローは8,660百万円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは7,190百万円の収入でした。現金及び預金残高は期首から4,394百万円増加しています。
配当の支払額
クオールホールディングスは、2023年5月11日および2023年11月2日の取締役会で、1株当たり17円、15円の中間配当を決議しました。年間の普通配当予想は32円となっています。株主還元を重視しており、安定した配当政策を維持しています。
今後の展望
クオールホールディングスはこれからも「規模の拡大」「利益の最大化」「デジタル化」を三つのキーワードに掲げ、積極的な事業展開を進めていく方針です。特に2023年10月には第一三共エスファ株式会社の株式30%を取得し、医薬品製造販売事業の強化を図ります。今後も持続的な成長を目指して、様々な取り組みを加速させていきます。
編集部のまとめ
クオールホールディングスは、新型コロナ後の経済活動回復に伴い過去最高の売上高を記録しました。一方で薬価改定の影響もあり利益は減少しましたが、依然として高い収益性を維持できています。M&Aや新規出店、在宅・施設調剤の強化など、積極的な事業展開を進めており、今後の成長が期待できます。また、安定配当の実施や財務基盤の強化にも注力しており、今後の業績拡大に期待がかかっています。
クオールホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
クオールホールディングスの決算日は3月末で、第3四半期決算は2024年2月14日に発表されました。年間の普通配当は1株当たり32円を予定しており、株主還元も重視している企業です。今後も安定的な業績拡大と株主還元を続けていくことが期待されます。