神戸物産の決算内容をご紹介します。株式会社神戸物産は、日本最大規模の食品卸売企業で、調味料やインスタント製品など多岐にわたる商品を販売しています。今回の決算では、売上高、営業利益、経常利益、純利益のすべての項目で前年同期を上回る好決算となりました。特に、外食・中食事業が大きく伸長しており、業務スーパー事業と相まって業績を牽引しています。今後も新商品開発や新店舗出店などを積極的に行い、さらなる成長が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社神戸物産
証券コード: E02999
決算期: 10月31日
株式会社神戸物産の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社神戸物産の決算日は10月31日です。決算発表は翌年3月中旬頃に行われます。
主な事業
株式会社神戸物産は、業務スーパー事業、外食・中食事業、エコ再生エネルギー事業の3つを主要な事業としています。業務スーパー事業では、自社工場で製造したオリジナル商品や、世界の本物をコンセプトにした自社直輸入品を、ベストプライスで販売しています。外食・中食事業では、大型バイキングチェーン「神戸クック・ワールドビュッフェ」や焼肉オーダーバイキング「プレミアムカルビ」、惣菜店「馳走菜」の運営を行っています。また、エコ再生エネルギー事業では、太陽光発電所や木質バイオマス発電所の運営を手掛けています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は、売上高が1,209億円と前年同期比12.0%増、営業利益が85億円と同34.6%増、経常利益が80億円と同280.6%増、純利益が55億円と同309.7%増と大幅な増収増益となりました。特に、業務スーパー事業と外食・中食事業が好調に推移し、全体の業績を牽引しました。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と利益の推移を見ると、売上高は1,079億円→1,159億円→1,209億円と着実に増加しています。一方、経常利益は21億円→80億円と大幅に伸長しており、営業利益率も6.2%→7.0%と向上しています。これは、業務スーパー事業や外食・中食事業が好調に推移し、全体の収益性が改善しているためです。
四半期連結貸借対照表について
2024年1月31日時点の総資産は2,034億円となっています。前年同期比で8,412億円減少していますが、これは主に流動資産の減少によるものです。一方、負債は876億円と前年同期比で9,749億円減少しており、純資産は1,157億円と1,337億円増加しています。自己資本比率は前年同期の50.7%から55.5%に上昇しており、財務体質の改善が進んでいます。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が875億円、商品及び製品が170億円となっています。有形固定資産は637億円で、主な内訳は建物及び構築物164億円、土地199億円などです。
負債の部
負債の部では、買掛金が271億円、短期借入金が10億円、長期借入金が368億円となっています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が1,094億円と着実に積み上がっています。また、自己資本比率は55.5%と高水準を維持しており、財務の健全性が高いことがうかがえます。
ROAとROE
ROAは前年同期の2.6%から4.0%に、ROEは前年同期の6.1%から5.6%と推移しています。ROAが改善しているのは、営業利益が大幅に増加したことによるものです。一方、ROEはやや低下しているものの、引き続き高水準を維持しており、株主への収益還元力も高いと言えます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは92億円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローは37億円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは57億円のマイナスとなっています。営業キャッシュ・フローの増加と投資・財務キャッシュ・フローのマイナスにより、現金及び預金残高が減少しているものの、手元流動性は十分に確保されています。
配当の支払額
株式会社神戸物産は、2023年12月15日開催の取締役会において、1株当たり22円の期末配当を決議しました。前期の年間配当は22円と安定した高水準の配当を実施しており、今後も株主還元に注力していくと考えられます。
今後の展望
株式会社神戸物産は、「食の製販一体体制」の強化を目指し、新商品開発やグループ工場の生産能力増強、積極的な出店などに取り組んでいます。特に、業務スーパー事業と外食・中食事業が好調に推移しており、今後もこれらの事業を中心に成長を続けていくことが期待されます。また、再生可能エネルギー事業の拡大にも注力しており、ESG経営の実践にも力を入れています。今後も安定成長と企業価値の向上に尽力していくことでしょう。
編集部のまとめ
株式会社神戸物産は、業務スーパー事業と外食・中食事業が好調に推移し、過去最高益を更新しました。主力事業の好調に加え、ベストプライスの商品提供によるコスト競争力と、ESG経営の取り組みも評価されています。今後も新商品開発や新店舗出店などを積極的に行い、さらなる成長が期待されます。
株式会社神戸物産の決算日や配当についてまとめました。
株式会社神戸物産の決算日は毎年10月31日で、決算発表は翌年3月中旬頃に行われます。配当については、2023年12月15日開催の取締役会で、1株当たり22円の期末配当が決議されました。今後も株主還元に注力していくものと見られます。