今期の決算報告を分析したところ、株式会社ＪＦＬＡホールディングスは収益改善に大きな進展を見せました。厳しい経営環境の中、販売事業の再編や生産事業の効率化など、経営改善に着実に取り組んでいるようです。売上が減少したものの、営業黒字を確保するなど、業績は確実に回復傾向にあると感じました。今後の展開にも期待が持てそうです。
企業情報
企業名: 株式会社 ＪＦＬＡホールディングス
証券コード: 30690
決算期: 2023年３月期
株式会社 ＪＦＬＡホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社ＪＦＬＡホールディングスの決算期は３月期です。四半期報告では、第３四半期（10月～12月）の決算内容が記載されていました。
主な事業
株式会社ＪＦＬＡホールディングスは、食品製造・販売事業を中心に展開しています。生産事業では乳製品やアルコール飲料の製造、流通事業では食品などの輸入・卸売、販売事業では外食チェーンなどの運営を手がけています。ブランド創出や新しい販売チャネルの開拓など、「食を通じた新たな価値の創造」を目指しています。
今期の業績と利益率は？
当第３四半期連結累計期間の売上高は52,056百万円と前年同期比で11.3%の減収となりましたが、営業利益は749百万円と大幅に改善しています。前年同期は営業損失であったため、収益性が大きく向上しています。売上は減少したものの、経営改善の取り組みが奏功し、営業黒字を確保することができました。
売上・利益の推移
過去３年間の売上高の推移を見ると、2021年３月期は76,713百万円と最高水準を記録しましたが、その後は原材料価格高騰や円安の影響などから減少傾向にあります。一方で、営業利益は当第３四半期で749百万円と、再び黒字に転じています。経営改善の取り組みで収益性が改善し、今後の業績回復が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
当第３四半期末の総資産は41,942百万円で、前連結会計年度末から547百万円増加しています。負債合計は35,201百万円と34百万円の減少となりました。純資産合計は6,741百万円となり、前連結会計年度末から581百万円増加しました。
資産の部
資産の部では、受取手形及び売掛金が前連結会計年度末から1,650百万円増加し、10,264百万円となりました。一方で、のれんは484百万円減少して1,870百万円となっています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が8,156百万円減少の2,478百万円となりました。また、長期借入金が9,466百万円増加の16,343百万円となっています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が167百万円増加の3,801百万円、資本剰余金が417百万円増加の8,879百万円となりました。これは、新株発行や株式現物出資の影響です。
ROAとROE
ROA（総資産利益率）は2.0%、ROE（自己資本利益率）は0.9%となっています。前年同期と比べROAは2.1ポイント、ROEは1.5ポイント改善しており、収益性の向上がうかがえます。原材料高や円安の影響を受けつつも、経営改善策の効果で収益性が高まっていると評価できます。
キャッシュフロー
当第３四半期連結累計期間のキャッシュフローの状況は開示されていませんが、前年同期は営業活動によるキャッシュ・フローが861百万円のマイナスだったものの、投資活動によるキャッシュ・フローが133百万円のプラス、財務活動によるキャッシュ・フローが1,313百万円のプラスとなっています。今後の資金調達動向に注目が集まりそうです。
配当の支払額
当第３四半期連結累計期間においては、配当金の支払はありませんでした。前期は1株当たり4円の配当を実施しましたが、当期はまだ配当予想を発表していません。今後の業績次第で配当の検討が行われると考えられます。
今後の展望
株式会社ＪＦＬＡホールディングスは、新たな価値の創造と提供を目指しており、ブランド強化や新販売チャネルの構築など、中長期的な成長に向けた施策を進めていきます。当期は経営改善の取り組みが功を奏し、収益性の改善が見られましたが、今後も原材料高騰や為替変動などの外部環境の影響を注視し、持続的な成長につなげていくことが課題となります。
編集部のまとめ
株式会社ＪＦＬＡホールディングスの今期の決算は、厳しい事業環境の中でも経営改善が進み、収益性が大きく改善したことが特徴的でした。原材料高や為替変動の影響を受けつつも、販売事業の再編や生産事業の効率化などに取り組み、営業黒字化を実現しました。今後は持続的な成長に向けたブランド強化や新しい販売チャネルの開拓にも期待が高まっています。株主還元については現在検討中とのことですが、業績の回復に合わせて配当再開も期待できるかもしれません。
株式会社 ＪＦＬＡホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ＪＦＬＡホールディングスの決算期は３月期です。当第３四半期（10月～12月期）の決算では、売上高は減少したものの収益性が大幅に改善し、営業利益を確保することができました。配当については、前期は１株当たり４円の配当を実施していましたが、当期は未定となっています。今後の業績動向によって配当の検討が行われると見られます。
