J.フロント リテイリング株式会社(以下、J.フロント)の2024年3月1日から2024年5月31日までの第1四半期決算が発表されました。売上収益は前年同期比8.6%増の101,469百万円、事業利益は前年同期比66.8%増の16,403百万円と大幅な増益となりました。インバウンド需要の回復や国内市場の堅調な推移が寄与しています。
企業情報
企業名: J.フロント リテイリング株式会社
証券コード: E03516
決算期: 毎年2月末
J.フロント リテイリング株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
J.フロントの決算期は毎年2月末日です。第1四半期決算(2024年3月1日~5月31日)が2024年7月11日に発表されました。通期決算は例年4月下旬に発表されます。
主な事業
J.フロントは百貨店、ショッピングセンター、不動産開発、決済・金融サービスなどの事業を展開しています。百貨店ブランドの「大丸」や「松坂屋」、ショッピングセンターブランドの「PARCO」などを運営しており、小売・不動産開発・金融サービスなどグループ内に多角化した事業ポートフォリオを持っています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は好調で、売上収益が前年同期比8.6%増の101,469百万円、事業利益が前年同期比66.8%増の16,403百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益が76.9%増の11,316百万円となりました。インバウンド需要の回復や国内の個人消費の持ち直しなどが寄与しています。
売上・利益の推移
J.フロントは、2023年3月期から2025年2月期の中期経営計画を推進中です。前連結会計年度の2023年3月期は売上収益が407,006百万円、当期純利益は29,913百万円でした。今期の第1四半期は好調な業績を確保し、中期計画の達成に向けて順調にスタートしています。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第1四半期末の資産合計は1,098,536百万円で、前連結会計年度末から16,190百万円減少しています。流動資産は236,681百万円、非流動資産は861,855百万円となっています。
負債の部
負債合計は700,978百万円で、前連結会計年度末から19,516百万円減少しました。流動負債は336,958百万円、非流動負債は364,019百万円です。
純資産の部
純資産合計は397,558百万円で、前連結会計年度末から3,326百万円増加しています。親会社の所有者に帰属する持分は385,213百万円、自己資本比率は35.1%となっています。
ROAとROE
J.フロントのROA(総資産経常利益率)は前連結会計年度末の3.7%から上昇し、当第1四半期では5.6%と改善しています。ROE(自己資本利益率)も前連結会計年度末の7.8%から11.6%に上昇しており、収益性が向上しています。インバウンド需要の回復や国内市場の好調が業績を押し上げています。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが11,049百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが2,417百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが36,408百万円の支出となりました。前年同期と比べて、運転資金の増加や自己株式の取得などにより、現金及び現金同等物の減少幅が拡大しています。
配当の支払額
J.フロントは2024年4月15日の取締役会で、2024年2月期の期末配当を1株当たり20円と決議しました。前期の配当金(1株当たり16円)から増配となっています。配当性向は17.5%と株主還元を強化しています。
今後の展望
J.フロントは2024年度から2026年度までを対象とした新中期経営計画をスタートさせました。「リテール事業の深化」、「グループシナジーの進化」、「グループ経営基盤の強化」を重点戦略に掲げ、更なる成長を目指しています。経営資源の効率的な活用やデジタル化の推進などにより、収益力の向上を図っていきます。
編集部のまとめ
J.フロントの2024年第1四半期決算は、インバウンド需要の回復と国内市場の回復を背景に大幅な増収増益となりました。2024年度からの新中期経営計画ではリテール事業の強化やグループシナジー創出を目指しており、今後の業績拡大が期待されます。また、株主還元の強化も注目できる点です。J.フロントの持続的な成長にご注目ください。
J.フロント リテイリング株式会社の決算日や配当についてまとめました。
J.フロントの決算期は毎年2月末日で、第1四半期決算は7月に発表されます。今期の第1四半期は売上収益、利益ともに大幅な増加を果たしました。また、2024年2月期の期末配当は1株当たり20円と増配となっています。今後の更なる成長に期待が高まります。