株式会社海帆の2023年第3四半期決算報告が発表されました。インバウンド需要を背景に外食業界は回復傾向にあるものの、原材料価格の高騰など先行き不透明な状況が続いています。そのような中で、株式会社海帆は新業態「新時代」の出店を推進し、さらに前期に子会社化した株式会社SSSの経営効率化を図ることで、業績の改善に取り組んでいます。また、再生可能エネルギー事業への進出など、新たな収益基盤の確立にも努めています。今後も事業を強化し、収益力の向上と財務体質の改善を目指していきます。
企業情報
企業名: 株式会社海帆
証券コード: 31330
決算期: 2023年3月期 第3四半期
株式会社海帆の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社海帆の決算日は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日に締めくくられました。決算短信の提出期限は四半期ごとに設定されており、今回の第3四半期決算は2024年2月14日に提出されました。
主な事業
株式会社海帆は、居酒屋事業を中核とする飲食業界大手です。主力ブランドの「新時代」をはじめとする自社ブランドの運営に加え、子会社化した株式会社SSSの事業も展開しています。また近年は、再生可能エネルギー事業にも進出し、太陽光発電設備の取得等に取り組んでいます。新型コロナウイルス感染症の影響からの回復と新たな収益基盤の確立を目指しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高1,803,453千円(前年同期比20.8%増)、営業損失448,750千円、経常損失446,092千円、親会社株主に帰属する四半期純損失528,646千円となりました。飲食事業では「新時代」の出店が好調に推移したものの、原材料価格高騰の影響が大きく、依然として厳しい経営環境が続いています。
売上・利益の推移
直近の3期を見ると、売上高は2,087,481千円(2023年3月期)、1,803,453千円(当第3四半期)と推移しています。一方で、経常損失は633,097千円(2023年3月期)、446,092千円(当第3四半期)と改善傾向にありますが、依然として赤字となっています。今後は、効率化やコスト管理の徹底などにより、収益力の向上を目指していきます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は3,780,962千円となり、前期末から1,120,704千円の増加となりました。内訳としては、現金及び預金の増加や建設仮勘定の増加などが主な要因です。一方で負債は2,750,846千円と381,240千円増加し、純資産は1,030,115千円となりました。
資産の部
当第3四半期末の資産合計は3,780,962千円で、前期末から大幅に増加しています。これは主に、現金及び預金が517,831千円増加したほか、再生可能エネルギー事業の設備投資に伴い建設仮勘定が461,726千円増加したことによるものです。
負債の部
当第3四半期末の負債合計は2,750,846千円で、前期末から381,240千円増加しました。短期借入金が748,500千円増加した一方で、長期借入金及びリース債務が減少したため、有利子負債残高は2,074,453千円となっています。
純資産の部
当第3四半期末の純資産は1,030,115千円で、前期末から739,463千円増加しました。これは主に、新株予約権の行使による資本金及び資本剰余金の増加によるものです。自己資本比率は27.2%となりました。
ROAとROE
当第3四半期連結累計期間のROAは-12.0%、ROEは-40.4%となっています。前年同期に比べ幾分改善傾向にあるものの、依然として低水準にあります。今後は、収益力の向上と財務体質の強化に取り組み、これらの指標の改善を目指していく必要があります。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが-366,610千円、投資活動によるキャッシュ・フローが-467,811千円の計-834,421千円のマイナスとなっています。これは主に、再生可能エネルギー事業への設備投資が増加したことによるものです。今後は事業の収益力向上とともに、財務体質の改善にも取り組む必要があります。
配当の支払額
株式会社海帆は現在、赤字決算が続いているため、配当の支払いは行っていません。将来的には業績の改善と財務体質の強化が進めば、株主還元としての配当再開も視野に入ってくると考えられます。
今後の展望
株式会社海帆は、飲食事業での「新時代」ブランドの出店拡大や、子会社の株式会社SSSとのシナジー効果の発揮などに加え、再生可能エネルギー事業への進出によって、新たな収益基盤の確立を目指しています。また、原材料価格高騰への対応として、コスト管理の徹底や生産性の向上などに取り組み、収益力の向上を図る方針です。今後の業績改善に期待が寄せられています。
編集部のまとめ
株式会社海帆は、新型コロナ禍からの回復に向けて、自社ブランドの出店拡大やシナジー効果の発揮、再生可能エネルギー事業への進出など、様々な取り組みを行っています。現在は赤字決算が続いていますが、収益力の向上と財務体質の強化を目指し、事業基盤の強化に努めています。今後の業績改善に期待がかかっていますので、今後の動向に注目していきたいと思います。
株式会社海帆の決算日や配当についてまとめました。
株式会社海帆の決算日は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日に締めくくられました。また、同社は現在赤字決算が続いているため、株主還元としての配当は行っていません。今後の業績改善と財務体質の強化を目指し、将来的な配当再開にも期待が寄せられています。