株式会社マーケットエンタープライズの2023年12月期の決算報告がまとめられました。オンラインリユース事業を中心に事業を展開し、企業や一般ユーザーにリユース品の最適な選択肢を提供する「最適化商社」を目指している同社。この決算期は一部ネガティブな要因はありましたが、全体としては順調に推移していると言えるでしょう。
企業情報
企業名: 株式会社マーケットエンタープライズ
証券コード: 31551
決算期: 2023年6月期
株式会社マーケットエンタープライズの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社マーケットエンタープライズの決算日は6月30日です。四半期では3月31日、9月30日、12月31日に四半期決算を行っています。
主な事業
株式会社マーケットエンタープライズは、オンラインを中心にリユース品の買取、販売を行うネット型リユース事業が主力事業です。また、リユースサービスやマーケティングに関するメディア事業、格安SIMサービスを提供するモバイル通信事業など、多角的な事業展開を行っています。これらの事業を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していくことを目指しています。
今期の業績と利益率は?
この決算期の売上高は8,526,447千円と前年同期比で15.4%の増加となりました。一方で、経常損失は282,205千円となり、前年同期比で208,774千円の減少となりました。利益率面では厳しい状況となっていますが、引き続き収益力の向上に努めていくことが課題と言えるでしょう。
売上・利益の推移
過去3年の売上高は15,257,617千円、7,386,286千円、8,526,447千円と推移しており、概ね堅調に推移しているといえます。一方で利益面では、経常利益が278,540千円、-73,431千円、-282,205千円と低迷しており、収益性の改善が課題となっています。
四半期連結貸借対照表について
同社の四半期連結貸借対照表をみると、総資産が4,682,308千円と前期末比で3.5%減少しています。これは主に有形固定資産やのれんの減少によるものです。一方で負債は3,569,601千円と前期末比で13.3%増加しており、短期借入金の増加が主な要因となっています。
資産の部
資産の部では流動資産が3,610,134千円、固定資産が1,072,174千円となっています。流動資産の中心は現金及び預金、売掛金、商品などです。一方で固定資産は有形固定資産や無形固定資産の減少などにより前期末比で22.3%減少しています。
負債の部
負債の部では流動負債が3,497,636千円、固定負債が71,964千円となっています。流動負債の中心は短期借入金、買掛金、未払金などです。短期借入金が大幅に増加している一方で、長期借入金は減少しています。
純資産の部
純資産の部では1,112,707千円と前期末比で34.7%減少しています。これは主に親会社株主に帰属する四半期純損失の計上によるものです。自己資本比率は23.8%となっています。
ROAとROE
同社のROA(総資産経常利益率)は現時点でマイナス5.9%と低迷しています。一方でROE(自己資本利益率)はマイナス49.1%と大幅なマイナスとなっており、収益力の改善が喫緊の課題と言えるでしょう。事業の選択と集中や、コスト管理の徹底などに取り組み、収益性の向上を図っていく必要があります。
キャッシュフロー
営業キャッシュ・フローは469,670千円のマイナスとなり、前年同期比で373,439千円の悪化となっています。これは主に売上債権の増加や法人税等の支払いなどが要因です。投資キャッシュ・フローは204,543千円のマイナスと前年同期比で6,346千円の悪化となっています。一方で財務キャッシュ・フローは549,735千円のプラスと前年同期比で104,952千円の減少となりました。
配当の支払額
株式会社マーケットエンタープライスは、この決算期において特に配当を行っていないようです。同社は成長投資にも力を入れており、自社の事業拡大に注力しているため、当面は配当よりも内部留保の蓄積に注力していくものと見られます。
今後の展望
同社は2023年8月に新たな中期経営計画を公表しました。最終年度である2026年6月期には、売上高300億円、営業利益20億円を目指すことを掲げています。個人向けリユース分野への投資を拡大し、リユース市場での地位を確立するほか、メディア事業やモバイル通信事業の収益力向上にも取り組んでいく方針です。引き続き、事業の成長と収益性の向上が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社マーケットエンタープライズは、オンラインを中心としたリユース事業を中核に据えつつ、メディアやモバイル通信などの事業領域も広げ、持続可能な社会の実現に寄与する「最適化商社」を目指す企業です。この決算期は一時的な減益要因もありましたが、中長期的な成長に向けた投資を積極的に行っており、今後の業績改善が期待できる企業といえるでしょう。
株式会社マーケットエンタープライズの決算日や配当についてまとめました。
株式会社マーケットエンタープライズは6月30日を決算日とし、年4回の四半期決算を行っています。一方で、この決算期においては配当は行っておらず、自社の事業拡大に注力していく方針のようです。今後の業績改善と株主還元策に期待が高まっています。