アゼアス株式会社は、高機能な防護服や環境資機材の開発・製造・販売を手掛ける製造業企業です。新型コロナウイルス感染症の影響で需要が一時的に増加しましたが、この度の決算では減収減益となりました。しかし、一般産業分野での需要は堅調に推移しており、今後はソリューションビジネスの推進や高機能防護服の開発に注力し、中長期的な収益力の向上を目指していきます。
企業情報
企業名: アゼアス株式会社
証券コード: 31610
決算期: 2023年5月1日~2024年4月30日
アゼアス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
アゼアス株式会社の決算日は4月30日です。第3四半期までの四半期決算を経て、本決算を行っています。年間の決算スケジュールは、5月上旬に第1四半期、8月上旬に第2四半期、11月上旬に第3四半期、そして翌年4月下旬に本決算を行うという流れになっています。
主な事業
アゼアス株式会社の主力事業は、防護服・環境資機材事業です。産業用の重防護服や監視カメラ・センサー等の環境資機材を製造・販売しています。その他にも、ヘルスケア製品事業やライフマテリアル事業を展開しています。特に防護服・環境資機材事業は同社の主要な収益源となっています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は6,110,855千円となり、前年同期比で10.2%減となりました。利益面では、営業利益が233,393千円と前年同期比で37.7%減、経常利益は245,612千円と37.6%減となりました。売上高は減少したものの、利益率は高水準を維持しています。
売上・利益の推移
アゼアス株式会社は、過去3年間の連結業績では売上高は9,081,039千円、経常利益は325,005千円と安定的に推移しています。しかし、当第3四半期連結累計期間では減収減益となりました。これは、感染症分野での需要が落ち着いている一方で、一般産業分野では堅調に推移したことが主な要因です。今後は新事業の立ち上げにも注力し、収益力の向上を目指していきます。
四半期連結貸借対照表について
アゼアス株式会社の財務状況は健全に推移しています。当第3四半期連結会計期間末の総資産は8,589,216千円となり、前連結会計年度末比で459,455千円減少しました。これは主に現金及び預金の減少によるものです。一方、負債合計は1,901,440千円と前連結会計年度末比で542,795千円減少し、自己資本比率は77.9%と高水準を維持しています。
資産の部
流動資産は6,571,029千円と前連結会計年度末比で419,196千円減少しました。現金及び預金の減少と棚卸資産の増加が主な要因です。固定資産は2,018,187千円と前連結会計年度末比で40,259千円減少しました。
負債の部
流動負債は1,625,979千円と前連結会計年度末比で468,956千円減少しました。仕入債務や未払法人税等の減少が主な要因です。固定負債は275,460千円と前連結会計年度末比で73,839千円減少しました。
純資産の部
純資産合計は6,687,776千円と前連結会計年度末比で83,339千円増加しました。利益剰余金の増加と自己株式の減少が主な要因です。自己資本比率は77.9%と財務の健全性が高い水準を維持しています。
ROAとROE
アゼアス株式会社のROA(総資産利益率)は前年同期の5.8%から当期は3.6%に低下しました。これは減収減益の影響により総資産に対する利益率が低下したためです。一方、ROE(自己資本利益率)は前年同期の4.3%から当期は2.3%に低下しました。これは純利益の減少によるものです。今後は収益性の向上に向けた取り組みを強化していく必要があります。
キャッシュフロー
アゼアス株式会社の当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが274,879千円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが189,174千円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが640,861千円の支出となりました。現金及び現金同等物の期末残高は2,597,252千円と、前連結会計年度末から555,956千円減少しています。
配当の支払額
アゼアス株式会社は、株主への利益還元強化の一環として、年2回の配当を実施しています。当期の配当金は1株当たり22円で、前期比2円増加しています。配当性向は30.5%となっており、安定配当を維持しつつ、成長投資にも資金を振り向けています。
今後の展望
アゼアス株式会社は、ソリューションビジネスの強化やメーカー機能の高度化に注力していきます。特に、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴う個人用保護具の需要や、改正労働安全衛生規則への対応などに着目し、収益拡大につなげていく計画です。また、高機能防護服や難燃防護服など新製品の開発にも力を入れ、中長期的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
アゼアス株式会社は、防護服や環境資機材の製造・販売を主力事業とする企業です。当期の業績は感染症分野での需要減少により減収減益となりましたが、一般産業分野では堅調に推移しています。今後はソリューションビジネスの強化や新製品開発に注力し、収益力の向上を目指していきます。財務状況も健全で、株主還元にも力を入れています。アゼアス株式会社は、中長期的な成長が期待できる企業だと言えるでしょう。
アゼアス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
アゼアス株式会社の決算日は4月30日で、年間の決算スケジュールは5月、8月、11月、4月と進んでいきます。配当金は1株当たり22円で、前期比2円増加しています。配当性向は30.5%と、株主還元にも力を入れながら、成長投資にも取り組んでいる様子がうかがえます。