黒谷株式会社(証券コード:31680)が2024年5月31日に発表した第3四半期決算は、主力商品である銅価格の高騰に伴い大幅増益となりました。売上高は577億59百万円、経常利益は12億35百万円と前年同期から大幅に伸長しています。今後も銅需要の増加に期待がかかる同社の業績にも注目が集まっています。
企業情報
企業名: 黒谷株式会社
証券コード: 31680
決算期: 2023年9月1日~2024年8月31日
黒谷株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
黒谷株式会社は8月31日を決算期末日としており、第3四半期決算は2024年5月31日に発表されました。
主な事業
黒谷株式会社は非鉄金属事業と美術工芸事業を営んでいます。非鉄金属事業では主に銅の製造・販売を行っており、全社売上の約99%を占めています。美術工芸事業では金製品の製造・販売を行っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高が577億59百万円(前年同期比6.1%減)、営業利益が14億99百万円(同588.3%増)、経常利益が12億35百万円(同2,219.9%増)と大幅な増益となりました。主力商品の銅価格高騰が寄与しており、売上高営業利益率は2.6%と大幅に改善しています。
売上・利益の推移
黒谷株式会社の売上高は2023年8月期614億円、2024年8月期(予想)は650億円と順調な伸びを見せています。一方で利益面では2023年8月期が営業利益19億円、経常利益5億円と低水準でしたが、2024年8月期は営業利益20億円、経常利益16億円と大きな改善が期待できます。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第3四半期末の資産合計は295億19百万円で、前連結会計年度末比で44億51百万円の増加となりました。主な増加要因は、棚卸資産の増加46億58百万円です。
負債の部
負債合計は199億39百万円で、前連結会計年度末比で39億68百万円の増加となりました。主な増加要因は、仕入債務の増加17億65百万円、短期借入金の増加22億円です。
純資産の部
純資産合計は95億80百万円で、前連結会計年度末比で4億83百万円の増加となりました。主な増加要因は、利益剰余金の増加3億20百万円、その他有価証券評価差額金の増加1億29百万円です。
ROAとROE
直近の2023年8月期のROAは2.8%、ROEは7.7%と低い水準でしたが、当第3四半期では業績が大きく改善したため、2024年8月期はROA 4.6%、ROE 11.8%と大幅に上昇することが期待されています。主力の銅事業での収益性の改善が寄与しているものと考えられます。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローの状況については開示されていませんが、前期の2023年8月期では営業キャッシュ・フローが32億円のプラス、投資キャッシュ・フローが△8億円、財務キャッシュ・フローが△21億円となっています。今後も堅調な営業キャッシュ・フローを維持しつつ、投資とバランスの取れた財務戦略を展開していくことが期待されます。
配当の支払額
黒谷株式会社は、2023年11月の期末配当10円、2024年5月の中間配当も10円を実施しており、年間配当は20円となっています。直近の配当性向は約15%で、今後も一定の配当を維持していくことが期待されます。
今後の展望
黒谷株式会社は、非鉄金属事業での銅供給の安定確保や新たな取扱品目の開発など、さまざまな施策に取り組んでおり、業績拡大に向けて期待が高まっています。また、環境分野での銅需要増加にも注目が集まっています。引き続き銅相場の動向に注意を払いつつ、事業基盤の強化に努めていくことが重要でしょう。
編集部のまとめ
黒谷株式会社は、主力の非鉄金属事業で銅価格高騰の恩恵を受けて大幅な増益となりました。今後の業績拡大に期待が高まっています。また、銅需要増加への対応や新たな品目開発にも取り組んでおり、中長期的な成長も期待されます。配当水準も安定しており、同社株式は魅力的な投資候補といえるでしょう。
黒谷株式会社の決算日や配当についてまとめました。
黒谷株式会社は8月31日を決算期末日とし、第3四半期決算は2024年5月31日に発表されました。また、同社の配当は年間20円を見込んでおり、安定配当を維持しています。今後も非鉄金属事業を中心とした業績拡大が期待されるため、同社株式は注目に値すると言えるでしょう。