株式会社ANAPの決算が発表されました!同社は国内有名ファッションブランドを展開する企業です。既存店の売上回復やネット販売の増加などにより、徐々にではありますが業績が改善傾向にあります。この決算では売上高、利益ともに前年同期比で減少したものの、将来的な成長に向けて期待が高まってきた企業です。今後の動向に注目が集まりそうですね。
企業情報
企業名: 株式会社ANAP
証券コード: E30020
決算期: 8月期
株式会社ANAPの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ANAPの決算期は8月期です。四半期決算は、9月1日~11月30日(第1四半期)、12月1日~2月末日(第2四半期)、3月1日~5月31日(第3四半期)、6月1日~8月31日(第4四半期)となっています。今回発表された決算は、2023年9月1日~11月30日までの第1四半期の業績となります。
主な事業
株式会社ANAPは、国内外でカジュアルファッションブランドを展開しています。店舗販売事業、インターネット販売事業、卸売販売事業、ライセンス事業の4つがメイン事業です。近年ではメタバース関連事業にも注力しており、ファッション業界のデジタル化にも取り組んでいます。幅広い事業展開を行っている企業といえます。
今期の業績と利益率は?
今期の第1四半期の業績は、売上高が852百万円(前年同期比16.7%減)、営業損失が200百万円(前年同期は154百万円の営業損失)、経常損失が216百万円(前年同期は172百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が229百万円(前年同期は173百万円の純損失)となりました。売上、利益ともに前年同期を下回りましたが、既存店の売上回復やネット販売の増加などにより、徐々に業績改善の兆しが見られています。
売上・利益の推移
過去の推移を見ると、2020年8月期以降4期連続で営業損失、経常損失、当期純損失を計上しており、財務状況は厳しい状況にあります。しかし、今回発表された第1四半期の業績では、前年同期比では減収減益ながらも、前期に比べ一定の改善が見られました。今後、更なる業績回復に期待がかかっています。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の財政状態は、総資産が1,670百万円、負債合計が2,794百万円、純資産が△1,123百万円の債務超過となっています。継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況にあり、事業再生に向けた取り組みを進めています。
資産の部
当第1四半期末の資産合計は1,670百万円で、前期末比10百万円の増加となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が45百万円、商品及び製品が177百万円増加した一方で、現金及び預金が191百万円減少したことによるものです。
負債の部
当第1四半期末の負債合計は2,794百万円で、前期末比239百万円増加しました。これは主に、買掛金が10百万円、短期借入金が250百万円増加したことによるものです。
純資産の部
当第1四半期末の純資産は△1,123百万円の債務超過となっています。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失を229百万円計上したことによるものです。
ROAとROE
ANAPの収益性を示すROA(総資産利益率)とROE(自己資本利益率)は低下傾向にあります。2023年8月期第1四半期のROAは-13.2%、ROEは-20.4%と、厳しい状況が続いています。今後の業績回復と財務体質の改善が待たれるところです。
キャッシュフロー
ANAPのキャッシュフロー状況は厳しく、2019年8月期以降5期連続で営業キャッシュフローがマイナスとなっています。今後の事業再生に向け、資金繰りの確保と収益力の改善が重要な課題となっています。
配当の支払額
ANAPは現在、配当を実施していません。財務体質の改善と収益性の向上が課題となっているため、安定的な配当実施には至っていません。今後、業績や財務状況の改善が進めば、配当復活も期待できるかもしれません。
今後の展望
ANAPは現在、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(事業再生ADR手続)を利用し、金融機関の合意のもと、収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善に取り組んでいます。事業再生に向けた取り組みに注目が集まっており、今後の業績回復が期待されています。同社の変革に期待が高まってきています。
編集部のまとめ
株式会社ANAPは国内外でカジュアルファッションブランドを展開する企業です。近年の業績低迷から、今回の決算でも減収減益となりましたが、一方で既存店の売上回復やネット販売の増加など、徐々に改善の兆しが見られています。同社は事業再生に向けた取り組みを進めており、今後の成長に期待が寄せられています。引き続き同社の動向に注目したいと思います。
株式会社ANAPの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ANAPの決算期は8月期で、四半期決算は9月~11月、12月~2月、3月~5月、6月~8月の4つの期間に分かれています。現在同社は配当を実施しておらず、財務体質の改善と収益性の向上が課題となっています。今後の業績回復と事業再生の取り組みに注目が集まっています。